この記事をまとめると
■アウディのハイブリッドモデルを一気に紹介
ヒット車のデザイン変更はとりわけ難しい! 「これなら先代のほうがよかった……」な外観のクルマ5台
■メーカー独自のMHEVシステムは走りの良さと効率を兼ね備えたもの
■ハイブリッド搭載車種はコンパクトモデルからSUVまで多く取り揃えている
地味だがアウディにもハイブリッド車は存在する
アウディのハイブリッド車は存在するのか
いまやほとんどの国産メーカーがラインアップしているハイブリッド車。ただ、クアトロやSシリーズが有名なアウディにハイブリッド車が存在するかどうかは、あまり知られていないのではないでしょうか。
あるかないかと言われればアウディにもハイブリッド車は存在しますが、そのほとんどはマイルドハイブリッド。
今回はアウディがラインアップしているハイブリッド車を取り上げます。
アウディのハイブリッドシステムとは
世界中のメーカーが採用しているハイブリッドユニットは各社ともシステムが異なりますがアウディが採用するのは「MHEV」と名付けられたマイルドハイブリッド。
このユニットはベルト駆動式オルタネータースターター(BSG)とリチウムイオンバッテリーを組み合わせた機構で走行性能と燃費性能の向上を実現しています。
「MHEV」は、減速時にBSGが発電機として働き発電。その減速エネルギーをリチウムイオンバッテリーに回収し、蓄えた電気はBSGがモーターとして機能する際に利用。車体の発進・加速時にエンジンを補助するシステムです。
また、フラッグシップモデルのA8には3リッターV6インタークーラー付ガソリンターボエンジンに100kWのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドもラインアップ。
システム最高出力は422馬力を誇り2トンを超える重いボディを軽快に走らせます。
A3
アウディがラインアップするA3はCセグメントの小型車。もともとハッチバック車としてデビューしたA3でしたが、モデルチェンジを繰り返していくなか、3代目からはセダンもラインアップしました。
国内で2021年から販売を開始した4代目となる現行モデルは5ドアハッチバックのスポーツバックとセダンを用意しています。
現行A3には1リッター直3インタークーラー付きガソリンターボに48Vのリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、最大12kWを発電する「MHEV」を用意。
ただ、最高出力が異なる2種類の2リッター直4インタークーラー付ガソリンターボや、ハイパフォーマンスモデルのRS3に搭載される2.5リッター直5インタークーラー付ガソリンターボエンジンに「MHEV」は用意されていません。
A4
アウディセダンの基幹モデルといえるA4。A4は1972年に登場しアウディの名を世界的に広めた80の後継モデルとして登場しています。
A4の現行モデルは2016年から国内販売が開始された6代目。2020年に行われたマイナーチェンジでフロントグリルのデザインなどエクステリアデザインなどが変更されました。
セダン以外にステーションワゴンのアバントと、アバントをベースに最低地上高を上げたクロスオーバーのオールロードクワトロをラインアップ。アバントにはハイパフォーマンス仕様のRS4が用意されるのも特徴です。
そんなA4には最高出力204馬力を発揮する2リッター直4インタークーラー付きディーゼルターボエンジンと最高出力150馬力&265馬力を発揮する2種類の2リッター直4インタークーラー付ガソリンターボに12Vリチウムイオンバッテリーを組み合わせた「MHEV」が用意されています。
じつは全車にラインアップ
A5
2代目となる現行モデルが2017年から国内販売を開始したA5。
もともとA4をベースとした2ドアクーペとして初代が登場しましたが、4ドアクーペとして販売されている5ドアハッチバックのスポーツバックやカブリオレを追加。
現行モデルにもクーペと5ドアハッチバックのスポーツバックが用意されています(カブリオレは現在、国内販売を終了)。
その現行モデルには「MHEV」を搭載したモデルもラインアップ。
40TDIに搭載されている2リッター直4インタークーラー付ディーゼルターボエンジン(最高出力204馬力)、45TFSIに搭載されている2リッター直4インタークーラー付きガソリンターボ(最高出力265馬力)に12Vリチウムバッテリーを用いた「MHEV」をラインアップしています。
A5は2021年のマイナーチェンジで前記パワーユニットを採用したほか、ハニカムグリルを備えるなどフロントマスクを中心にデザインが変更されました。
A6
アウディ100を源流とするEセグメントセダンのA6。1995年にフルモデルチェンジで登場した4代目アウディ100が1995年にマイナーチェンジするとともにA6へと車名が変更されました。
現行モデルは2019年から国内販売を開始した5代目。従来モデル同様、セダンとステーションワゴンのアバントが用意されました。
現在販売されているA6には2リッター直4インタークーラー付ディーゼルターボ&2リッター直4インタークーラー付ガソリンターボに12Vリチウムバッテリーを用いた「MHEV」。
さらに、3リッター&2.9リッターV6インタークーラー付ガソリン、さらにハイパフォーマンスモデルRS6に搭載される4リッターV8インタークーラー付ガソリンエンジンにも「MHEV」が組み合わされています。
A7
A5同様、アウディが4ドアクーペと呼ぶ5ドアハッチバックを採用したA7。A6やA8と比べ、流麗なフォルムを備えたラグジュアリー色が強いモデルです。
A7は2018年から国内販売を開始。A8より横長となったシングルフレームが特徴で同車をスポーティに演出しました。
同車のパワーユニットはハイパフォーマンスモデルのRS7に至るまですべてが「MHEV」を採用。
2リッター直4インタークーラー付ディーゼルターボエンジン&2リッター直4インタークーラー付きガソリンターボに12Vリチウムバッテリーを用いた「MHEV」。
さらに、S7に搭載される2.9リッターV6インタークーラー付きガソリンターボとRS7に搭載される4リッターV8インタークーラー付きガソリンツインターボエンジンに48Vリチウムイオンバッテリーを装備した「MHEV」がラインアップされています。
A8
A8はアウディのフラッグシップモデルを務めるラグジュアリーセダン。2018年に現行モデルとなる4代目が登場しました。
フラッグシップモデルでもあり装備は充実。市販車としては初となるレベル3の自動運転機能まで装備するほどです。
現行モデルは標準モデルのA8、標準モデルに比べ全長が130mm延長されたA8L、スポーツ仕様のS8をラインアップ。
A8には3リッターV6インタークーラー付ガソリンターボ、4リッターV8インタークーラー付ガソリンターボにそれぞれ48Vのリチウムイオンバッテリーを装備した「MHEV」を用意しました。
また、冒頭でお伝えした通り、A8 TFSI eには3リッターV6インタークーラー付ガソリンターボエンジンに100kWのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドが搭載されています。
Q3
国内は2020年から販売を開始した現行Q3。標準タイプと全高を低くおさえたスポーツバックの2種類のボディをラインアップしているのが大きな特徴といえるでしょう。
スポーティで低いフォルムを備えたスポーツバックと後席の居住性・乗降性に優れた標準ボディ、どちらも魅力的なモデルですが、両タイプのパワーユニットには「MHEV」が用意されています。
パワーユニットは1.5リッター直4インタークーラー付ガソリンターボエンジンと2リッター直4インタークーラー付ディーゼルターボエンジンそれぞれにリチウムイオンバッテリーを装備。
ただ、スポーツ仕様の「RS」に搭載されている2.5リッター直5インタークーラー付ガソリンターボエンジンには「MHEV」は用意されていません。
Q8
クーペスタイルのラグジュアリーSUVとして2018年にデビューしたQ8。国内販売は2019年から開始されました。
Q7と比べ低い全高やルーフラインがエクステリアでの特徴のQ8は、インテリアの質感が高いことやインパクトがある造形が特徴。ラゲッジ容量が605Lあるなど、実用性にも力が入れられています。
Q8には最高出力340馬力を発揮する3リッターV6インタークーラー付ターボガソリンエンジンにリチウムイオンバッテリーを組み合わせた「MHEV」を用意。
SUVシリーズの頂点に立つモデルとして装備は充実。また、リヤへなだらかなラインを描くルーフラインを備えるなど他のQシリーズとは一味違うラグジュアリーSUVとしてQ8は大きな個性を備えています。
まとめ
近年、発売を開始したモデルに搭載されるようになった「MHEV」。今後、搭載するモデルが増えていきそうですが、国産メーカーのトヨタやホンダと比べると“純粋な”ハイブリッド車がラインアップされていません。
それは他のメーカー同様、アウディはBEVに力を入れているから。A8こそプラグインハイブリッド車が用意されていますが、今後、「MHEV」搭載モデルが増えていくことはあるにせよ、ハイブリッド車の展開はそこまで広がらないと思われます。
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