売れてる輸入SUV「VW Tロック」は1.5Lガソリンターボと2.0Lディーゼルのどちらを選ぶのが正解？

輸入SUVでフォルクスワーゲンが1位と2位を独占
世界的にSUVブームが盛り上がる中、もはやSUVは定番、もっといえばSUVこそがメインストリームになっているといってもいい状態になってきました。

そんなSUVの本場といえば海外市場ですが、欧州ブランドのSUVとして、日本でもっとも売れているのがフォルクスワーゲンの「Tクロス（T-Cross）」（292万5000円～381万6000円）と「Tロック（T-Roc）」（355万円～473万1000円）です。

2021年の販売台数は、Tクロスが9000台を超えて堂々の輸入車販売台数1位、Tロックが7000台超えで2位となっています。今回は2位のTロックをご紹介しましょう。

人気の秘密は美しいスタイリングと選択肢の多さ
クーペSUV的なフォルムは、トレンドの最前線で、フロントマスクに配された六角形のデイタイムランニングライトは先進的なイメージです。2トーンカラーもアクティブな印象を演出してくれます。フォルクスワーゲンのファミリーアイコンも違和感なく収まっていますし、非常に完成度の高いエクステリアといえるのではないでしょうか。

これだけ存在感のあるスタイルながら、サイズ自体は全長4240×全幅1825×全高1590mmと、十分に現実的な寸法となっていることも魅力となっているかもしれません。




パワートレーンはガソリンとディーゼルが選べる
そんなTロックのパワートレインは、1.5Lガソリンターボと2.0Lディーゼルの2種類です。どちらも7速DSG（デュアルクラッチトランスミッション）との組み合わせで、駆動方式はFFです。SUVスタイルでありながら街乗り重視というのは、欧州SUVにありがちな割り切りと捉えるべきでしょうか。

各エンジンのスペックは次のようになっています。
＜1.5L直列4気筒ガソリンターボ＞
最高出力：150PS
最大トルク：250Nm
WLTCモード：15.7km/L

＜2.0L直列4気筒ディーゼル＞
最高出力：150PS
最大トルク：340Nm
WLTCモード：19.5km/L



トルクはディーゼル有利だが、ガソリンが健闘を見せる
意外かもしれませんが、最高出力はどちらのエンジンでも同じ150PSです。もちろん最大トルクをみればディーゼルにアドバンテージがあるのは当然ですが、ガソリンターボも負けていないのです。

車両重量はガソリンターボ車が1320kg、ディーゼルは1430kgとなっていて、ガソリンターボ車は110kgも軽いわけで、エンジンを回したときのパフォーマンスではガソリンターボ有利といえる面もあります。

しかも、Tロックのガソリンターボは1.5Lという排気量ながら4気筒となっています。昨今、このクラスでは3気筒エンジンが増えていますが、やはり4気筒のほうが滑らかで乗り味がよく感じる面はあります。Tロックの車格を考えると、1.5Lガソリンターボは非常に考えられたパワートレインという印象です。

一方で、2.0Lディーゼルのメリットは低速トルクと燃費性能です。日常で使うような発進性などではディーゼルの太いトルクは有利に働きます。また、円安などの影響もあってガソリン価格が高騰している中、税制の違いもあってオトク感のある軽油を使えるディーゼルは、燃費性能＋ランニングコストの合わせ技で財布に優しいパワートレインといえます。



ディーゼルの20万円高は約5万km走行で元が取れる
ちなみに、Tロックの同グレードでメーカー希望小売価格を比べると、ディーゼルはガソリンターボより20万円高の設定となっています。

1.5Lガソリンターボはハイオク仕様です。そこでハイオク183円、軽油は154円としてWLTCモードを基準に計算するとランニングコストで20万円の差を埋めるには、約5.3万kmかかることになります。こうした計算結果もグレード選びの参考になれば幸いです。




文：山本晋也
写真：
1枚目：Tロック TDI スタイル デザインパッケージ
2枚目：Tロック TSI／TDI スタイル
3～4枚目：Tロック TDI スポーツ

Comments

これって、アウディＱ３の中身！？
ならこっちのほうが良いよね

池中玄太80キロなんて昭和ドラマネタにするような奴は50代以上だろ