2018 Japanese Formula 3 Championship
EXEDY B-Max Racing team Race Report
全日本F3第6戦:波乱のレースを制し宮田莉朋が嬉しいF3初優勝! 坪井、笹原が続く
全日本F3選手権Rd.5、Rd.6
■開催日時
2018年7月7日(土)、7月8日(日)
■開催サーキット
静岡県 富士スピードウェイ(1周4.563km)
■大会名
2018 SUPER FORMURA Round4
■同時開催イベント
SUPER FORMURA、ポルシェGT3カップ
SUPER KART、N-ONEオーナーズカップ
2018年7月7日(土)雨のち晴れ
全日本F3選手権第5戦、第6戦
富士スピードウェイ/4.563km
参加台数14台
#3 三浦愛 予選結果 第3戦:10位/1分53秒770 第4戦:8位/1分53秒782
全日本F3選手権2018シーズン、第3ラウンドの舞台は富士スピードウェイ。オフの走行不足により出遅れていた三浦選手が前半戦でもっとも期待していたのが、比較的体力的負担の少ないこの富士だった。
木曜、金曜の専有走行で雨のなか計98周を走り込み迎えた土曜午前中の予選は、同じくレインコンディション。8時30分に30分間のセッションがスタートすると、各マシンはまずファーストランに入った。
開始当初は雨脚が弱く、路面コンディションは徐々に回復に向かうものと思われた。だが水よりも、予選前に走行したスーパーカートがライン上にオイルを付着させたことが各マシンを翻弄。この後雨が強くなるにつれ路面のオイルが流され、各マシンはタイムアップしていくことになる。
そして、コースイン後なかなかクリアラップに恵まれずライバルたちが3~4周で一旦ピットインするなかコースに留まり続けたことで、三浦選手は雨が強くなり始めた6周目に1分53秒782をマーク。この時点で、ベストタイム順位は8位となった。
オイルが雨で流されたことで、ライバルたちもセカンドランではタイムを上げてきた。このため三浦選手の順位はどんどん後退。ファーストランを多く周回したため、セカンドランでの挽回のチャンスは4周のみしか残されていなかった。
そんななか、三浦選手はアタック3周目に1分53秒770とわずかにベストタイムを更新。第5戦のグリッドを10位、第6戦のグリッドを8位という結果で予選を終えた。
■三浦愛選手コメント
「木曜、金曜と、路面コンディションが変化していった状況のなかで多く周回できたことが、テストで走れていなかった分をカバーするという意味も含め良いリハーサルになっていました。おかげで今日は良いフィーリングが得られ、上位とのタイム差も昨日より縮めることができました」
「決勝でも、入賞圏内が狙える感触はあります。午後の決勝はコンディションがどうなるかわからないので、そこはあまり考え過ぎず、スタートから走りに集中したいと思います」
2018年7月7日(土)雨のち晴れ
全日本F3選手権第5戦
富士スピードウェイ/4.563km
参加台数14台
#3 三浦愛 決勝結果 リタイヤ/9分56秒237
雨はこの日、降ったりやんだりを繰り返すことになった。第5戦決勝が行われる午後1時30分頃は雨はやんでおり、路面はドライコンディション。各マシンは、この週末初となるスリックタイヤでグリッドに並んだ。
10番手からレースに挑む三浦選手には、いつものようにスタートでのジャンプアップの期待がかかっていた。しかし今回は不発に終わり、10位のままオープニングラップを通過。ここから後続の1台との接近戦が展開されていくことになる。
2周目のバトルはライバルに軍配が上がり、三浦選手は11位に後退。そして翌周は三浦選手が差し替えしふたたび10位。その翌周はまた11位後退と、一進一退の攻防が繰り返された。両者はセッティングの方向性が異なっており、コーナーでは三浦選手に分があるもストレートでは相手が有利と、決着をつけることが難しい状況にあった。
だがそんななか、バトルは意外に早く終止符が打たれることになる。迎えた7周目、ダンロップコーナーでアウトからオーバーテイクを決めた三浦選手に、イン側の縁石でハネてしまい止まり切れなかった相手が接触。フロントウイングで三浦選手のタイヤはカットされ、リタイヤを余儀なくされてしまった。
なおこの接触はレーシングアクシデントと裁定。両者にペナルティは出なかった。
■三浦愛選手コメント
「コーナーでは近づいてストレートで離されるという攻防がずっと続いていたなか、7周目のダンロップコーナーでアウトからブレーキを遅らせてようやくオーバーテイクすることができたのですが、スペースは空けていたのに、相手が止まり切れずに接触。レーシングアクシデントということにはなったものの、残念な結果になりました」
「でもこの7周でドライでのクルマの状況は把握できたし、バトルに関してもストレートが不利な状況ながらも考えながらうまく攻めることができていたので、第6戦に向け得られたものはあります。明日はもう少し前のポジションで戦って、自分の力を確かめたいと思います」
2018 年7月8日(日) 晴れ
全日本F3選手権第6戦
富士スピードウェイ/4.563km
参加台数14台
#3 三浦愛 決勝結果 7位/34分14秒908
この日の富士は、朝から快晴となった。午前9時頃、スーパーフォーミュラのフリー走行中に一時的に雨が降り出したものの路面への影響は少なく、午前10時15分スタートの第6戦も前日同様、ドライコンディションの下で行われた。
今回の富士ではややフィーリングが合わないのか、第6戦でも得意のスタートダッシュは影を潜めることになった。そして8位スタートの三浦選手は、オープニングラップをひとつ順位を落とし9位で通過。2周目にもひとつ順位を落とすが、3周目にトラブルでストップしたマシンが出たためふたたび9位。
21周という長いレースで体力的な負担を考えると、ここから先の浮上は難しいかと思われた。だがこのレースで三浦選手は、いつもの先行逃げ切り型ではないスタイルで順位を上げていくことになる。
中団グループで勝負できるレベルのラップペースは序盤だけでなく、中盤に入っても続くことになった。7周目、8位の背後につけると、そこからは毎周のように1コーナーでオーバーテイクを仕掛け、13周目にはついに成功し8位に浮上。数周後には完全にライバルを突き放す。
この時点で7位との差は大きく、さらなる反撃はならなかったが、20周目に前の1台が戦列を離れたため21周のレースを三浦選手は7位でフィニッシュ。入賞まであと1歩のところまで迫る今季最高位タイの順位をマークし、後半戦での入賞に希望をつないだ。
■三浦愛選手コメント
「今回の富士では、スタートのフィーリングに関しては今ひとつ。でもセットアップの方向は良く、今日は序盤から追い上げるレースができました。なかなか抜ききるまでには至らず、順位を上げるのに時間がかかってしまいましたが」
「その後は体力的に苦しかったものの比較的富士は負担が少なく、また木、金がウエットで疲労の蓄積が少なかったことも幸いし、チェッカーまでペースを維持することができました。もちろんトレーニングの成果もあったと思います」
「とにかく、やっと戦えたという感じのレースでした。まだまだ課題は多くあるものの、次の岡山に向けても良い流れが作れた週末になったと思います」
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