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2019年上半期、輸入車の登録台数が前年割れ 何年ぶり? 「2019年6月に売れたインポートカー」

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2019年上半期、輸入車の登録台数が前年割れ 何年ぶり? 「2019年6月に売れたインポートカー」

Q:2019年上半期の外国メーカー車の新規登録台数、前年同期比1.8%減(14万9010台) 前年割れは何年ぶり?

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)A:リーマンショックの影響で販売が落ち込んだ2009年上半期以来、実に10年ぶり。

輸入車トップ5販売減も、全体は3.2%減に収まった要因は? 「2019年5月に売れたインポートカー」

トップ5の常連ブランドのうち、プラスを記録したのはBMWのみ(前年同期比+2台)で、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、BMWミニ、アウディはすべてマイナスとなった。

好成績を記録した昨年上半期からの反動減、さらに一部ブランドで発生した需給ギャップなどが、前年割れの主要因。それでも1.8%の微減にとどまったのは、ボルボやジープ、プジョー、ルノー、フィアット、ランドローバー、ジャガーなどの中堅ブランドが健闘し、前年超えを達成したからだ。

外国メーカー車の新規登録台数 2カ月連続で前年割れ

日本自動車輸入組合(JAIA)がまとめた2019年6月の外国メーカー車の新規登録台数は、前年同月比1.8%減の3万1216台と2カ月連続でのマイナスとなった。さらに、日本メーカー車含でも同3.3%減の3万5676台と、4カ月連続で前年実績を下回る。

この結果、2019年上半期(1月~6月)の外国メーカー車の新規登録台数は前年同期比1.8%減の14万9010台となり、リーマンショックの影響で販売が落ち込んだ2009年上半期以来、実に10年ぶりの前年割れ。日本メーカー車含でも、同3.5%減の17万6125台とマイナスに落ち込んだ。

6月の輸入車市場の動きについてJAIA関係者は、「6月の外国メーカー車の新車販売は、ドイツ4強のうち3ブランドがマイナスに落ち込み、しかも前年6月が非常に高いレベルの登録台数を記録していたことから、前年割れとなってしまった。また、日本メーカー車は新型車効果が薄れたこともあって同12.6%減の4460台と4カ月連続でのマイナスとなり、全体では同3.3%減の3万5676台と4カ月連続で前年実績を下回った。一方、中堅ブランドの販売は堅調。とくにフランス車やジープ車などが好成績を達成している。クルマとしてはSUVやディーゼル車の人気が依然として高く、加えてハイブリッドモデルも販売台数を伸ばしている。価格帯別では、400万円以上1000万円未満のクラスがとくに好調」と解説する。

2019年の上半期に関しては、「前年の上半期が非常に高水準の成績を記録していただけに、今年はその反動減が出て、2009年上半期以来の前年割れとなった。トップ5の常連ブランドのうち、プラスを記録したのがBMWのみ(前年同期比+2台)にとどまったこと、一部ブランドで需給ギャップが長引いたことなども、成績を落とした要因。ただし、中堅ブランドの健闘もあって、数字自体はそれほど悪いものではなく、登録車全体に占める外国メーカー車のシェアも高いレベルをキープしている」と指摘した。

今後の展開については、「輸入車マーケット全体としての受注状況は、底堅く推移している。また、夏から秋にかけて販売台数を伸ばしそうな新型車や特別仕様車が各ブランドから鋭意発売される予定なので、これらがどれくらい台数を伸ばすかが今後の注目ポイントとなるだろう。10月に実施予定の消費税アップに対する駆け込み需要は、現時点ではあまり見られていない。前回のアップ時(2014年4月)では、3カ月くらい前には販売台数が大きな伸びを記録していただけに、今後の動きが気になるところ。とりあえず、各ブランドとも税率アップ前に新型車および特別仕様車の予約受注を行ったり、新しい販売キャンペーンを展開するなど、いろいろと対策を施しているようだ。一方、世界的な景況感の悪化や貿易摩擦などによって市場の消費意欲がどうなるかは懸念材料」と示唆した。

2019年6月「インポートカー」新規登録ランキング

車名別インポートカー新規登録台数(1月からの累計台数順)

日本自動車輸入組合 乗用車、貨物、バス合計(カッコ内は前年比)1位 メルセデス・ベンツ 6183台 (100.9%)
2位 フォルクスワーゲン 4790台 (89.8%)
3位 BMW 5097台 (94.6%)
4位 BMWミニ 2722台 (105.9%)
5位 アウディ 2450台 (77.7%)
6位 トヨタ 1754台 (81.6%)
7位 ボルボ 1950台 (99.8%:前年はボルボ・トラックを含む)
8位 ジープ 1803台 (142.8%)
9位 日産 760台 (72.1%)
10位 ホンダ 1216台 (92.5%)

11位 プジョー 1120台 (108.6%)
12位 ルノー 622台 (93.8%)
13位 フィアット 658台 (94.1%)
14位 ポルシェ 813台 (105.2%)
15位 スズキ 514台 (133.5%)
16位 ランドローバー 530台 (159.6%)
17位 ジャガー 363台 (85.6%)
18位 三菱 216台 (109.6%)
19位 シトロエン 411台 (109.6%)
20位 スマート 171台 (53.6%)

M・ベンツ 52カ月連続でトップ

外国メーカー車の6月のブランド別成績では、前年同月比0.9%増の6183台の新規登録を成し遂げたメルセデス・ベンツが52カ月連続での首位に輝く。続く第2位には、同5.4%減の5097台ながら1ランクアップを果たしたBMWが位置。前月第2位のフォルクスワーゲンは、同10.2%減の4790台で第3位にダウンした。また、第4位には同5.9%増の2722台を記録したBMWミニが前月と同様にランクイン。ドイツ4強の一角のアウディは、同22.3%減の2450台と落ち込んで第5位に甘んじた。

トップ5以外の外国メーカー車のブランド別成績では、精力的に新型車および特別仕様車を発売した中堅ブランドの健闘ぶりが目立った。ジープが前年同月比42.8%増(1803台)、プジョーが同8.6%増(1120台)、ランドローバーが同59.6%増(530台)、シトロエンが同9.6%増(411台)、アバルトが同25.3%増(322台)、DSが同29.1%増(71台)という好成績を成し遂げる。

高級スポーツカーブランドも躍進し、ポルシェが同5.2%増(813台)、フェラーリが同88.5%増(115台)、ランボルギーニが同15.8%増(66台)、マクラーレンが同66.7%増(35台)を記録。さらに、高級車ブランドのベントレーが同120.8%増(53台)、BMWアルピナが同12.5%増(27台)、ロールス・ロイスが同18.8%増(19台)の好セールスを達成した。

一方、新型車効果が薄れた日本ブランドは苦戦中。プラスを記録したのはスズキ(前年同月比33.5%増の514台)と三菱自動車(同9.6%増の216台)のみで、トヨタ自動車は同18.4%減(1754台)、ホンダは同7.5%減(1216台)、日産自動車は同27.9%減(760台)と数字を落とした。

2019年上期まとめ

2019年上半期の外国メーカー車のブランド別順位については、前年同期比2.3%減ながら3万1748台の新規登録を達成したメルセデス・ベンツが5年連続でのトップにつく。続く第2位には、同7.6%減の2万4088台を記録したフォルクスワーゲンが前年と同様に位置。第3位には、前年より2台増の2万3460台を成し遂げたBMWが入った。また、同じグループのBMWミニは同1.5%減ながら1万2579台を記録して第4位へと1ランクアップ。前年第4位のアウディは、同19.5%減の1万1314台にとどまって第5位に順位を落とした。

多くの中堅ブランドが好成績を残したことも2019年上半期のトピックだ。ボルボが前年同期比6.3%増(9275台)、ジープが同9.0%増(6149台)、プジョーが同3.4%増(5410台)、ルノーが同3.9%増(3848台)、フィアットが同6.6%増(3253台)、ランドローバーが同17.3%増(2355台)、ジャガーが同22.9%増(1964台)、シトロエンが同6.6%増(1836台)、スマートが同24.7%増(1424台)、アバルトが同13.0%増(1414台)、アルファ・ロメオが同10.8%増(1298台)、DSが同21.3%増(330台)と前年超えを成し遂げる。

高級スポーツカーブランドの好調さも目立ち、フェラーリが同7.4%増(421台)、ランボルギーニが同13.8%増(363台)、マクラーレンが同64.7%増(191台)、アストン マーティンが同25.2%増(169台)を達成。また、高級車ブランドではベントレーが同119.0%増(276台)の好成績を記録した。

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