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なぜ復活? 米国で大成功の新型「RAV4」 再導入に見るトヨタのSUV戦略とは

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なぜ復活? 米国で大成功の新型「RAV4」 再導入に見るトヨタのSUV戦略とは

■2019年春 トヨタ「RAV4」が日本に帰ってくる!

 トヨタ「RAV4」が日本に帰ってきます。2019年2月下旬、トヨタの公式サイトに突如、『2019年春頃 日本発売予定』の文言とともに、日本仕様のプロトタイプが公開されました。

トヨタ 新型「RAV4」こいつは間違いなく売れそうだ! 徐々に詳細も明らかに

 まもなく発売される新型「RAV4」とはどのようなクルマで、トヨタのSUVラインナップでどのような役割を担うのでしょうか。

 まず、「RAV4」の歴史を軽くおさらいしてみます。

 初代「RAV4」の誕生は1994年で、乗用車と同じモノコックボディを持つSUVとしてデビューしました。当時のCMには木村拓哉氏(通称:キムタク)が起用されたということを、覚えている方も多いでしょう。

 そのころのSUVといえば、道なき道を行くオフローダーというイメージでしたが、「RAV4」は優男も似合う、街乗りのカジュアルなクロスオーバー的なSUVとしてアピールされ、そんな新路線は大いにウケました。

 さらに、ホンダからはライバルとなる「CR-V」が登場するなど、『SUV=街乗りもOK』という、現在に近い感覚が定着するのです。

■世界的なヒットモデルに成長した「RAV4」だが、国内では3代目を最後に販売が終了

 その後「RAV4」は、世代を重ねるごとにサイズを拡大し、さらに日本だけではなく、海外でも販売されるようになりました。

 すると日本以上に世界でヒットモデルに成長し、2017年末までにRAV4は、世界で累計約812万台も販売されました。

 しかも、アメリカでは2017年に現地で過去最多となる約41万台の販売を記録。「RAV4」は2017年のアメリカ市場において『SUVで最も販売台数の多いモデル』『トヨタ車で最も販売台数の多いモデル』となったのです。

 一方、日本市場を振り返ると、「RAV4」はすっかり過去の存在になってしまい、2016年に先々代の3代目モデルの発売が終了。アメリカで売れまくった先代の4代目モデルは日本未導入でした。

■アメリカで人気のタフなデザインに生まれ変わる新型「RAV4」

 そして5代目となる新型「RAV4」は、2018年3月のニューヨークオートショーで発表されました。

 新型「RAV4」のコンセプトは、「Robust Accurate Vehicle with 4 Wheel Drive」(SUVらしい力強さと、使用性へのきめ細やかな配慮を兼ね備えた4WD)というものです。

 簡単にいえば、『力強くて、使い勝手も良い』というクルマに生まれ変わりました。顔つきを見ればそのキャラクターはよく分かりますが、大きな六角形のグリルの両側につり目のようなライトが添えられており、アグリーというか、とにかく“イカツイ”のです。

 この顔つきは、日本人的には馴染みが薄いかもしれませんが、実のところアメリカでは、よく知られているデザインです。

 アメリカには、日本にはないライトトラックというジャンルが存在し、同国で一番売れるクルマのジャンルは、乗用車ではなくこのライトトラックなのです。

 そこで戦うのがトヨタ「タンドラ」「タコマ」というモデルになるのですが、これらのデザインが六角形グリルにつり目のライトを特徴としています。

 また、LサイズのSUVである「ランドクルーザー」や「4ランナー(日本名:ハイラックスサーフ)」も同系列。つまり、新型「RAV4」の顔つきは、アメリカ市場においては、巨大なライトトラックやLサイズSUVの弟分というイメージにぴたりとハマるというわけです。決して「プリウス」や「カムリ」の延長線上にあるSUVではないのです。

 つまり、新型「RAV4」は、カジュアルでライトなSUVではなく、力強いマッチョなSUVとして、大成功をおさめたアメリカから帰還するのです。

■都会派と本格派の間のちょうどいいポジションを狙う新型「RAV4」

 現在、トヨタの国内でのSUVラインナップは、「C-HR」「ハリアー」「ハイラックス」「ランドクルーザー」「ランドクルーザープラド」となります。

 これをイメージで分けると、都会派の「C-HR」「ハリアー」と、本格派の「ランドクルーザー」「ランドクルーザープラド」「ハイラックス」に分類できます。

 こうして見ると本格派は根強い人気があるものの、さすがに新鮮味に欠けます。そこにアメリカで大成功した新型「RAV4」を投入するのは、トヨタのSUV戦略としては、ある意味、非常に納得できる作戦ではないでしょうか。

 新型「RAV4」の最大の魅力は、前述のように、アメリカの影響の濃い「タフなデザイン」にあるといえるでしょう。そういう意味では、ライバルとなるホンダ「CR-V」やマツダ「CX-5」、三菱「アウトランダー」、日産「エクストレイル」とは、まったく違った個性を持っています。

 国産・輸入車ともに、多くのメーカーが力を入れているSUVというカテゴリーにおいて、何かと比較するというよりも『RAV4のデザインが気に入った!』と選ぶ人が多いのではないでしょうか。

「RAV4」のような個性的なモデルが投入されることで、2019年はSUV市場がさらに盛り上がりを見せることでしょう。

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