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トヨタ、ル・マン本番に向けてパフォーマンス面で”厳しい状況”。理外の性能調整の影響は大きいか

掲載 更新 9
トヨタ、ル・マン本番に向けてパフォーマンス面で”厳しい状況”。理外の性能調整の影響は大きいか

 ル・マン24時間レースに向けて行なわれた公式テストで最高でも3番手と後れを取ったことについて、トヨタのチーム代表を務める小林可夢偉は「パフォーマンス面で厳しい状況にある」と話した。

 今季フェラーリ499Pや、ポルシェ936といった新たなライバルを迎え撃つ形となったトヨタGR010。WEC(FIA世界耐久選手権)の開幕3戦では、いずれもトヨタが勝利を収めた。

■”変わらないはず”だった性能調整がル・マン公式テストを前に変更。トヨタGR010は最低重量が36kg増加

 しかしル・マンの公式テストでは状況が変わり、フェラーリやポルシェが速さを見せている。もちろん、ル・マンの舞台であるサルト・サーキットは他のコースとは異なる特殊性を持っているが、こうした勢力図の変化には、テストデーを前に変更されたBoP(性能調整)が影響していると考えるのはごく自然なことだろう。

 元々、ル・マン24時間後までBoPの変更は予定されていなかった。しかしテストを前に新たなBoPが発表。それも、規制が異なるLMHとLMDh間の性能を調整することを目的としたプラットフォームBoPの変更ではなく、車両ごとに異なる調整が行なわれたのだ。

 中でもトヨタのGR010は37kgの重量増と一番厳しい。フェラーリ499Pも重量は増えているが24kgと、トヨタとの差は縮まる方向の調整だ。

 ポルシェ963はわずか3kg、キャデラックのVシリーズ.Rは11kg増。プジョー9X8やグリッケンハウス007、ヴァンウォール・バンダーベル680に至っては変更なしだ。

 トヨタ7号車は、テストデー午前のセッションでトップから1.1秒差の5番手、午後は0.3秒差の3番手だった。僚友8号車はそれぞれ8番手、9番手となっている。

 この結果を受けて小林は、このBoP変更への言及を避けつつも「パフォーマンス面で厳しい状況」にあるとコメント。「作業を続ける必要がある」と語った。またトヨタ7号車で小林と組むマイク・コンウェイは「まだラップタイムを見つける必要がある」と話した。

 テストデーの結果について、Toyota Gazoo Racing Europeでテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンも、「我々にとってベストな1日ではない」と話した。

 さらにコメントを求められたバセロンは「ラップタイムを見ていただければ、お分かりになるだろう」と答え、BoPについては言及せず。「(足りないペースを見つけることが)我々の仕事であり、それに取り掛かるだけだ」と語るにとどめた。

 また、7号車と比べて8号車のペースが悪いことについても、バセロンは原因が完全には分かっていないと言う。

「7号車よりも8号車が遅いという問題があり、(ペース不足は)完全には理解されていない」

 7日(水)からはレースウィークのプラクティスが開始されるが、トヨタは決勝レースに向けて”ハンデ”を跳ね返すための強さを見つけ出していかなければならない。

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みんなのコメント

9件
  • もしハイパーポールにも出られなかったら流石に直前でBoP軽くしてくれるよな
    だってルールとか関係なく興行ハンデ師がパンかじりながら決めてんでしょ?
  • とにかく日本車に勝って欲しくない運営側だから常にこんな話が出る。特に過去に優勝したメーカーが今回出場となれば尚更。そういう意味で今年のル・マンはフェラーリの優勝でしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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