三菱 中国の合弁会社で新型プラグインハイブリッドSUV「祺智」の販売を開始

三菱は2018年02月28日、広州自動車グループ、三菱商事、三菱による車両生産・販売合弁会社である広汽三菱汽車有限公司（以下、広汽三菱）が、湖南省・長沙でPHEVの新型SUV「祺智（チーツー）」の生産を行ない、3月から本格的な販売を開始することを発表した。

祺智は中国・外資企業の合弁会社によって、現地で生産・販売される初のPHEV。長沙、広州、深セン、杭州、天津の5つの主要都市での販売を皮切りに、その後中国全国に展開する計画となっている。

広汽三菱は、これをきっかけに電動車両の普及を目指すとともに、電動車両技術の現地化推進に貢献していくことになる。

祺智は、平均燃費1.8L/100km、600km以上の航続距離を持つPHEV。電気自動車ならではの低燃費性能と、SUVの快適性、室内の広さ、長距離走行に対応する動力性能を兼ね備えている。

ターゲットとされているのは、先進的で環境に優しいSUVに興味を持つ中国の顧客で、販売価格は戦略的に低く抑えられた。国内のNEV補助金が導入される前であっても、この車の価格は約33,000ドルと、なかなか魅力的な設定となっている。

ーー三菱の益子修CEOは
「祺智の投入は、広汽三菱にとって重要な出来事であり、中国のお客様のニーズや中国政府の持続的な成長目標の達成に応える重要な役割を担うことになります。2017年に中国は三菱にとって最大の市場となりました。この重要な市場で、三菱は、中期経営計画「DRIVE FOR GROWTH」の中で中国事業のさらなる拡大を図ってまいります」とコメントした。

三菱は、3年間の中期経営計画であるDRIVE FOR GROWTHで、中国において2019年度までに現地生産車の販売台数と販売店舗数を、共に2016年度比で倍増させる計画を掲げている。また、三菱の強みである四輪駆動車や、電動車両などの商品ラインナップ拡大と合わせて、中国の自動車市場で持続的な成長の達成に向けた事業基盤の強化にも取組んでいる。広汽三菱は、そうした三菱の販売や生産の拠点として、重要な役割を担うことになる。

広汽三菱汽車有限公司の概要

設立/営業開始：2012年9月25日
所在地：中国 湖南省 長沙市
資本金：19.47億元 (広州汽車:50%、三菱自動車:30%、三菱商事:20%)
主要役員：董事長 (会長) 陳 茂善、総経理 (社長) 葛城 慎輔
工場生産能力：15万台／年
工場敷地面積：約60ヘクタール
従業員数：約3400名
販売会社数：300社
生産車種：
三菱自動車ブランド『ASX(日本名:RVR)』『アウトランダー』
広州汽車ブランド『祺智(チーツー)』

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