9月20日、WRC世界ラリー選手権第5戦トルコは競技最終日・デイ3のSS9~12が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が同日4番手スタートから逆転優勝を飾った。そんなラリー・トルコの全日程を終えた各陣営からドライバーコメントが発表されている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/リタイア
「今週末はまた好結果を達成できると思っていたから、1日をこのように終えなければならないのは本当に残念だ。僕たちはかなりついていなかったと思う」
WRCトルコ:最終日に大波乱! 前日4番手のエバンスが逆転優勝。凶悪ステージが上位陣に牙をむく
「ステージには多くの岩があり、多くのクルーが問題を抱えていた。残念ながら僕たちの問題は非常に大きなもので、ダンパーが完全に壊れてしまったんだ」
「つまり、走り続けることができなかったということだ。残念だよ。順調にドライブしていたし、タイムも良かったと思っていたからね」
「それでも今週末は多くのことを学んだ。サルディーニャに向むけて貴重な訓練だった。そこではふたたび差を縮めて、チームのために好結果を持ち帰ろうとするつもりだ」
「それに今日は良いニュースがあるんだよ。僕のエンジニアのカルムに初めての子供が生まれて、彼が父親になったんだ。彼と彼のガールフレンドに盛大なお祝いの言葉を伝えたいと思う」
●エサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合6位
「この場所はつねに挑戦だ。でも少しの幸運も必要で、今日の僕たちにはそれがなかったんだと思う」
「あの長いステージは今週末のなかでももっとも過酷だった。2回の走行の両方でパンクが起きてしまったんだ……。最初のパンクはかなり早い段階で起きたから、クルマを停めて交換した。2回目はゴールから5kmのところだった」
「残念だったよ。あのステージでの走行は2回ともとても速かったからね」
「週末の間、かなりの変更を行なった。まるで、すべてのことが良い方向に進むように見えた。だから2週間後に始まるラリー・イタリア・サルディーニャのために、役に立つ情報をすべて持ち込めることを期待している」
●ガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合5位
「このラリーの結末にとても満足しているし、週末の展開をとてもうれしく思っているよ」
「今日のロングステージ(SS9/SS11)は本当に過酷だった。自分たちの位置を考えると、注意深く進むことが勇気ある行動だと判断した。その決断は正しかった。うまくいったんだ。そしてこの週末に僕たちのベストリザルトを出すことができた」
「シェイクダウンでのペースをラリーでも再現できることを期待していたけれど、イベント前のテストができなかったことで、それは難しいと分かった」
「それでも週末を通して多くの改善を図ることができた。そのことについてチームには本当に感謝しているよ」
「それに僕自身も走行中に進歩できたと思う。一方で、それはもう前のこととして、今はミスをせずに走行距離を稼ぐことに集中している。そうすれば自信もついてくるからね」
■ヒュンダイ・シェル・モビスWRT
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合2位
「今週末はもっと上の結果が出せると感じていたけれど、それでもふたたび表彰台に戻れるのは素晴らしい気分だ」
「強力なパフォーマンスを発揮できたし、マシンの挙動もすごく良かった。土曜の午後に変更を加えて間違いなくスピードが出るようになったんだ」
「残念ながら、僕たちは不運にも今日の最初のステージでパンクを起こしてしまい、そのせいで優勝を逃してしまった。でも、総合2位を取り戻すために戦い、パワーステージでは5ポイントを獲得した。チャンピオンシップポイントの点からは良い展開だったね」
「優勝はできなかったが、自分たちにできる最大限のことをした。チームの努力に対してお礼を言わなければならないね」
●オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合17位
「週末の始まりから、このイベントは僕たちにとって厳しいものだった。金曜日の夜は過酷なコンディションだったよ」
「そして土曜日の午前中はステアリングの問題でリタイアしなければならなかった。今日は最初の3ステージを、パワーステージでポイントを取るために(セーブして)走行しなければならなかった」
「全力で、全開で行くわけにはいかなかったんだ。90パーセントくらいの力でラリーを進めていった。でも、最後は(やるべきことを)やりとげて、ボーナスの4ポイントを獲得できた。何もないよりははるかにましだ」
●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3位
「この厳しいラリーのなかでも、とくに過酷な最終日だった。今朝の最初のステージはちょっとした運試しのようなもので、僕たちの結果はあまり良くなかったよ!」
「土埃がかなり舞い上がっていたから、慎重にドライブしていた。パンクの可能性があることが分かっていたからね。そしてまさに突然パンクしたんだ」
「ペースノートは10ページしか残っていなかったから、最後まで走行することに決めた。タイヤは完全にだめになっていたから、ゆっくりと走らなければならなかったよ」
「それでも表彰台争いには絡んでいたんだ。2回目の走行の目標は、マシンを安全に走らせることだった。そうして3位の座を確かなものにした。素晴らしい表彰台フィニッシュだったよ」
■TOYOTA GAZOO Racing WRT
●セバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)/リタイア
「今朝最初のステージは、予想どおり本当に大変だった。いたるところに岩や穴があったしダストも多かったため、自分たちがどこに向かって走っているのか、よく分からなくなるほどだったんだ」
「そのような状況でタイヤを痛めてしまい、クルマを止めて交換しなくてはならなかった。そのステージの再走時(SS11)は、何が起きたのか正確にはわからないが、徐々にパワーが落ちていき、残念ながら走り続けられなくなった」
「このラリーにはくじ引きのような側面もあり、今週末は当たりを引くことができなかったということだ」
「自分にはどうすることもできなかったが、前に進み続けるしかない。モータースポーツでは、こういうこともたまに起きるので、運がなかったのだと現実を受け入れ、次の戦いに臨むよ」
●エルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合1位
「この厳しいラリーを戦い抜き、優勝できたことをとてもうれしく思う。スタート直後から良いペースで走れていたし、この週末は最速ではなかったかもしれないが、そこそこのペースを維持し、厳しい1日になるだろうと予想していた今日のステージに挑んだ」
「とにかく道の真ん中を走り続けることに集中したのだけど、それが功を奏したと思う。他の多くの選手が不運に見舞われた結果の勝利なので、心からは喜べないけどね」
「しかし、それがラリー・トルコの特徴であり、このような展開の週末になるだろうと予想していた。タイトル争いにとって素晴らしい結果となり、良い位置につけることができて満足しているよ」
●カッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合4位
「今回も完走してポイントを獲得するなど良い結果が得られて、うれしく思う。クルマにとても厳しいラリーだったので、素晴らしい仕事でクルマを終始良い状態に保ち続けてくれたチームに、心から感謝している」
「今日のロングステージは予想どおりとてもタフだったので、特に2回目の走行時はクルマとタイヤを労って走ろうと努力したんだ」
「続くパワーステージでは、マニュファクチャラーポイントも確実に得たかったので、あまりプッシュできなかったが、それでも良いタイムが出たし、パワーステージポイントも獲得できたので、良かったと思う」
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