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斬新デザインで選べない!?「いちばんカッコいいSUVは?」最新国産車3モデルの“顔”を見比べてみた

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斬新デザインで選べない!?「いちばんカッコいいSUVは?」最新国産車3モデルの“顔”を見比べてみた

■国産3メーカーからプレミアムBEVのニューモデルが相次いで発売開始

 BEV(電気自動車)のニューモデル、トヨタの「bZ4X」とスバルの「ソルテラ」が2022年4月に相次いで発売を開始しました。

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 BEVのデザインは、ガソリン車とはどう異なるのでしょうか。先行して3月より納車が始まっている日産「アリア」と共に、フロントデザインについて比較してみます。

 国産各メーカーから、相次いで最新BEV(電気自動車)の発売が始まっています。

 日産は、2020年にワールドプレミア(世界初公開)した「アリア」の国内での第1号車納車を3月9日に実施。価格は539万円(消費税込み、以下同)からとなっています。

 トヨタは「bZ4X(ビーズィーフォーエックス)」を4月12日に、スバルは「ソルテラ」を4月14日に、それぞれ国内での発売を開始しています。

 価格はトヨタが600万円から、スバルが594万円からと、日産含め各社ともプレミアムクラスの価格帯となっているのも特徴です。

 相次いで市場投入が始まっている国産各社の最新プレミアムBEVについて、まず外観の寸法を比較してみましょう。

 アリアのボディサイズは、全長4595mm×全幅1850mm×全高1655mm、ホイールベース2775mmです。

 対するbZ4Xとソルテラはトヨタ・スバルの2社共同で開発されました。

 ボディサイズは、bZ4Xが全長4695mm×全幅1860mm×全高1650mm(アンテナ込み)、ホイールベース2850mm。

 ソルテラは全長が5mm短い(4690mm)以外は、トヨタの兄弟車と同様の寸法となっています。

 アリアに対し、トヨタ・スバル連合の2モデルは全長で約100mm、ホイールベースで75mm長くなっているのが、寸法上の大きな違いです。

■フロントデザインの個性も3車3様だった

 外観デザインの面で3台の国産最新プレミアムBEV、日産 アリアとトヨタ bZ4X、スバル ソルテラを比較してみましょう。今回はフロント部のデザインを中心に比較します。

 日産 アリアのフロント部は、発光するVモーショングリルと新しい日産ロゴ、そして細いLEDのヘッドランプが近未来的ですが、全体にはオーソドックスな印象です。

 フロントデザインの基本構成はコンパクトカー「ノート」にも継承されるなど、日産の新世代電動モデル共通の顔として、さらなる横展開が予想されます。

 全体にはシンプルな面構成としながらも、細部にはこだわりの装飾を見ることができます。

 エンジン車ほどの大きな開口部はないものの、ダーク系のカラーで旧来のグリルを想起させる形状が与えられています。さらに細部を観察すると、立体的な形状のパターンが複雑に施され、高級な印象を与えています。

 日産ではこのアリアのグリルパターンについて「組子」と呼ばれる日本伝統的な柄をモチーフにしたと説明します。

 トヨタとスバルの兄弟車はどうでしょう。

 一見すると2台は同じフォルムに見えますが、じっくり見比べてみると、とくにフロント部のデザインについては大きく異なることがわかります。

 トヨタ版のbZ4Xは、フロントバンパー部のボディ同色面が垂直に大きく拡がります。その上に突き出す格好で、横長の細い開口部がヘッドランプユニットと連続してつながり、シャープな印象を与えています。

 さらにバンパー下部に四角い開口部がある点は、通常のガソリン車と同様のイメージもあります。

 またタイヤ周りを覆うフェンダー部を黒い樹脂素材色とし、SUVらしい力強いテイストを強調。フロントへ回り込ませライト形状と一体化させるデザインは個性的です。

 このようにbZ4Xのフロントデザインは、BEVらしい新鮮さや未来的な印象も与えつつ、SUVらしい力強さも融合されていて、違和感の少ないデザインとなっています。

 対するスバル版はどう違うのでしょう。先に記した通り、全長はソルテラのほうがbZ4Xよりも5mm短くなっています。前後デザインの違いによる寸法差がでているようです。

 そんなスバル ソルテラは、フロント中央にスバル車共通のヘキサゴン(六角形)グリルがふち取られ、存在感を表しています。

 ただし日産 アリアのようにグリル部を黒く塗装したりするのではなく、中心はボディ同色として、周囲だけをそれとわかるように黒く囲っているのが特徴です。

 コの字型のヘッドランプもスバル車共通のイメージですが、こちらはもともとボクサー(水平対向)エンジンのピストン形状を表していて、エンジンレスのBEVモデルでも用いられるのが面白いところです。

 黒い樹脂フェンダーをフロントに回り込ませるテイストは共通ながら、左右のボディサイドへ導風する開口部の形状も異なるほか、フォグランプが前へ張り出す格好となるなど、細部に渡りbZ4Xとの差別化が図られています。

※ ※ ※

 2022年に相次いで販売が始まった3台の国産BEVを比較してみました。

 大きな熱源を持つエンジン車とは異なり、冷却に必要なフロントの開口部(グリル)をあまり必要としないBEVの3台ですが、とくにアリアとソルテラは、フロントグリル形状を与えることで、各メーカー共通のイメージを与えているのが特徴です。

 対するトヨタのbZ4Xは、今後新たに展開が始まるbZシリーズ第1弾モデルということもあり、他のトヨタ車とは異なるイメージでデザインされていることがわかります。

 フロントデザインひとつとっても、個性は3車3様です。どのデザインが支持を集めるのか、今後の販売競争にも注目が集まります。

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