2024年もMotoGPではドゥカティが圧倒的な強さを発揮しているが、特に最新型が強力なパフォーマンスを示している。同陣営のVR46は、最新型マシンの強みは“乗りやすさ”にあると考えている。
ドゥカティは今シーズン、これまでの11戦中10戦で勝利を収めるなど、今年も変わらない強さを見せている。そして特徴的なのは、この10勝は全て最新型のマシンGP24によって達成されたものだということだ。
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これは2023年シーズンとは対照的な結果だ。昨年はドゥカティの2023年型のマシンに対して、2022年型が対抗することができていた。VR46のマルコ・ベッツェッキが3勝をマークしていたことが、その証だ。
しかし2024年は様子が違っている。型落ちマシンで優勝争いに絡めたのはマルク・マルケス(グレシーニ)ひとりで、そのマルケスも優勝はできておらず、表彰台も7月のドイツGPが最後になっていて、マシンの優劣が注目されている。
ただ2024年型と2023年型マシンについて、フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)やホルヘ・マルティン(プラマック)は、性能としては似ていると主張。バニャイヤは2023年型が自分のバイクよりもアップデートを受けているとすら語っていた。
しかしパドックの大部分はバニャイヤの意見には同意しておらず、ミシュランの供給する新しいリヤタイヤからよりパフォーマンスを引き出すことのできる2024年型が、ライバルに対して優位になっていると考えている。
そしてドゥカティ陣営で今年は型落ちの2023年型を使用しているVR46でマネージャーを務めるパブロ・ニエトも、2024年型が優れていると語る。ニエトは、2024年型の改善はマシンがより乗りやすくなっていることで、ライダーがよりプッシュできるようになっていることが大きいという考えを示している。
GP23とGP24には大きな違いがあるのか? そう尋ねられたニエトは「少しはある。それによって変わっているのは事実だ」と答えた。
「昨年は2台(GP23とGP22)のバイクの間の違いは、それほど大きくなかった。今年はもう少し前進していると思う」
「そして違い以上に大きいと私が思っているのは、バイクの乗り方だ。GP24はよりシンプルかつ、スムーズなバイクになっている」
「GP23はエンジンのピークパワーがはるかにアグレッシブなんだ。そして好みは別としても、そのことでバイクはより乗りづらくなってしまう」
VR46は今年、表彰台獲得がベッツェッキによる1回のみに留まっている。一方で表彰台こそ未獲得だが、ファビオ・ディ・ジャンアントニオの安定したパフォーマンスも注目されている。
ニエトは2023年終盤にはマルク・マルケスの移籍の余波でMotoGP浪人の危機にあったディ・ジャンアントニオが、今ではその運命を好転させたことを称賛している。なおディ・ジャンアントニオは今年の活躍もありドゥカティと2026年までの直接契約を結び、2025年はVR46で最新型マシンを走らせることになった。
「居場所をなくしていたライダーが突然上手くやりはじめ、好成績を収めるというのは、これまでにも何度も目にしてきた」
「ディ・ジャンアントニオは素晴らしい仕事をしている。彼は常にGP23勢では2番目に優れている。マルクがそこ(GP23でトップ)にいることは分かるし、とても重要な結果だと思っている」
「現時点から終盤戦までの間に、我々は表彰台も争えると思っている。それが、今年のメインの目標になってくるだろう」
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