超絶進化 フラッグシップSUV
世界約60か国で販売される三菱のフラッグシップSUV「アウトランダーPHEV」が、8年ぶりにフルモデルチェンジされた。
【画像】まるで別モデル?【進化を遂げた新型アウトランダーPHEVを見る】 全151枚
アウトランダーPHEVは、ミドルクラスSUVである2代目アウトランダーをベースに開発。
SUVとしては世界で初めてプラグインハイブリッドEVシステムが搭載されたモデルで、「日常はEV、遠出はハイブリッド」がコンセプト。
SUVに求められる走破性や実用性は維持したまま、走行の状況やバッテリー残量に応じて走行モードを自動切り換えすることで、日常の走行はほぼEVのみで走ることが可能なSUVとして話題となった1台である。
そんなアウトランダーが3代目に進化し、2021年4月に北米で発売されたことは記憶に新しい。
先行して発売された北米では、エンジンモデルのみのラインナップだったが、今回、日本向けとして、3代目に進化した新型アウトランダーPHEVが登場するということで、そのプロトタイプに試乗する機会を得ることができた。
筆者が新型アウトランダーPHEVのプロトタイプ試乗会に参加する段階では、まだ北米仕様を写真で見たのみだったが、全体的に上質で力強い印象となった新型にワクワクしたことを覚えている。
もちろん北米仕様と日本仕様、しかもガソリンモデルとPHEVという違いがあるため、日本仕様がそのままのデザインで登場するとは限らないが、北米仕様の印象の良さに、新型アウトランダーPHEVへの期待値はかなりのものだった。
ワンランク上に もはや別モデル
実際に見た新型アウトランダーPHEVのプロトタイプは、ほぼ北米仕様と変わらないデザインで、従来モデルに比べてかなり上質で存在感のある1台となっている。
「威風堂々」という、コンセプトどおりの印象といっていいだろう。
この新型の完成度の高さを三菱自身も「ワンクラス上と同等の車格」と説明しているのだが、「ワンランク上と同等」などではなく、明らかにワンランク上に車格が格上げされている。
まずは、ボディサイズ。全長4695mm×全幅1800mm×全高1710mmの現行モデルに対し、新型は全長4710mm×全幅1860mm×全高1745mmとひと回り大きくなっている。
水平基調の重厚感あるフォルムに20インチの大径ホイールを採用するなど、大迫力のエクステリアに、本革とリアルアルミパネルが採用された上質感溢れるインテリアなど、全方位で驚くべき進化を果たしており、もはや別のクルマといっても過言ではない印象だ。
敢えての舗装路 SUVの域こえた走り
新型アウトランダーPHEVが超絶進化したのは、デザインや質感のみではない。
最も驚いたのは走りの部分。とくに、コーナリングの安定感だった。
この試乗会がおこなわれたのは、袖ヶ浦フォレストレースウェイ。
悪路での走破性の高さにこだわりも持つ三菱の新型SUVに試乗するために用意されたのは、舗装されたロードコースのサーキットだったのである。
そのため今回、悪路を走る機会は一切与えられなかった。
そんな、メーカー自身が計画した試乗プログラムからわたしは、「まあプロトタイプだし、なんとなく、進化したPHEVの走りを感じてもらえれば」程度の、メディア向けお試し会レベルの位置付けなのかなと思いながらも、5人乗りのGグレードに乗り込み、コースイン。
ワンクラス上の上質感が追求されたという言葉通り快適な室内に少し感動しながら、アクセルを踏み込んで行くと、キュイーンというEVならではの走行音とともに、思いどおりの加速を得ることができた。
SUV特有の車高の高さも相まって、視界も良好。小回りも利くため、運転をしていると見た目ほどの大型化を感じることもない。
そして何より驚いた、コーナリングの安定感。
サーキットだからとフル加速して、少し不安になるぐらいのオーバースピードでコーナーに進入しても、クルマの挙動が一切乱れないのだ。
それは、「だから、新型アウトランダーPHEVの試乗会場に、サーキットを選んだのか」と、理解した瞬間だった。
もちろん、現行モデルもそれなりに走りは良く安定感は高かったが、今回の新型はその比ではない。
ドライバーがいくら荒い操作をしても、すべてを先回りして修正してくれるような、安心感が得られたのだ。
ここまで「いいクルマ」になったワケ
ビジュアル、マテリアル、そして走りまで、全方位で驚くべき進化を遂げた新型アウトランダーPHEV。
そのなかでも、走りの安定感をここまで高めた要因は一体どこにあるのだろうか。
開発担当者は次のように説明する。
「今回はプラットホームを刷新し、剛性を30%アップ。土台がさらにしっかりとしたことで、専用にチューニングしたサスペンションの働きも良くなりました」
「さらに幅を広げた20インチタイヤを採用した点も安定感に貢献しています。また、弊社(三菱)の四駆技術であるS-AWCをほぼ作り変え、制御の方法と組み合わせを増加させました」
「従来モデルでは前輪のみだったブレーキ制御を後輪にも追加し、前後輪の分散制御にすることで、細かい制御が可能となり、タイヤの状況など、さまざまな走行状態をピックアップするセンサーの速度も格段に向上しています」
「きめ細やかな四輪制御か可能となったことで、ドライバーの操作をクルマの方が素早く正確に修正してくれるようになりました」
試乗時間が10分×2本と、比較的少なかったこともあるかもしれないが、批判するポイントが浮かばないほど、驚くべき進化を果たしていた新型アウトランダーPHEV。
本当に、いいクルマに仕上がっていると思う。
一方で、この電子制御による完璧なサポートは、誰が運転しても同じ挙動となることを意味し、運転好きから見ると、とてもつまらないクルマになったといえるかもしれない。
そして最大の問題は、上質感、ボディサイズ、走り、どれを取っても、従来型モデルのフルモデルチェンジではなく、別のクルマであるという事実。
これほどの進化となると、値上げは必至だろう。
そうなれば、現行アウトランダーPHEVのポジションは、いったいどうなるのだろうか。
価格が明らかになった後に、あらためて聞いてみたいと思う。
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