拘りのパーツチョイスとECUチューンが効果を発揮!
エンジン本体ノーマルのファインチューンで高速周回路に挑む
「今だからこそZ34が面白い!」大排気量NAスポーツの魅力を高速周回路で再確認
このZ34型フェアレディZは、名門“フェニックスパワー”が手がけたNAファインチューンスペックだ。
「Z35のデビューが予告されましたよね。その前哨戦というわけではないですが、Z34型もやっぱり良いクルマなんですよ。マニュアルで遊べる大排気量NAスポーツは稀有ですし。その楽しさを伝えたくて作りました」とは、フェニックスパワー横山代表。
VQ37VHRエンジンは腰下から燃料系まで含めて完全ノーマル。そこにHKSレーシングサクションを投入した上でアプリケーションECUによるCPチューンを敢行。たったこれだけのメニューだが、最高出力は実測でニスモ仕様に迫る348psを獲得している。
排気環境は、パワークラフト製EXマニ→サード製キャタライザー→フジツボ製フロントパイプ(Y字パイプ)→アペックス製RSマフラーという組み合わせ。これは、排気効率とスタイルを追求した結果のセットアップだ。
足回りはオーリンズDFVベースのオリジナル車高調を軸に構築。ホイール&タイヤはBBS RI-Dにミシュランパイロットスポーツ4Sというストリート向けの組み合わせだ。
エアコンやオーディオ類も完備したストリート仕様ということで、シートには快適性重視でリクライニング式のレカロSR-7をセット。駆動系は、テスト用にファイナルギヤを4.08のロングレシオに変更済みだ。
エクステリアはフロントリップスポイラーがバリス製、リヤアンダーがキュリオスモデルス製、サイドステップとウイングがセイボン製というミックス仕様だが、違和感なくまとめ上げている。
このチューンドを高速周回路で走らせた結果、最高速は267キロをマーク。パワー的には270キロオーバーも問題ないスペックだが、今回はハイダウンフォースを生み出すエアロパーツと変更したギヤ比が裏目に出てしまったようだ。
とはいえ、トータルバランスの高さはかなりのもので、アタッカーを務めた稲田大二郎に「物足りなさはあるけど、7000rpmオーバーまで気持ち良く吹け上がるパワー特性。ボディやサスペンションとのバランスも良いし、フェニックスパワーらしい盤石の仕上がりだね。ストリート仕様としては十分すぎる実力だと思うよ」と言わしめたほど。
最低限のチューニングで不安なく使い切れるハイパフォーマンスを引き出す。それはまさにフェニックスパワーの目指すチューニングコンセプトそのものだ。
●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
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