現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > マツダ CX-80 心を豊かにする人間中心の開発 【マツダプレミアム試乗記】

ここから本文です

マツダ CX-80 心を豊かにする人間中心の開発 【マツダプレミアム試乗記】

掲載 更新 41
マツダ CX-80 心を豊かにする人間中心の開発 【マツダプレミアム試乗記】

マツダのフラッグシップCX-80に試乗してきた。マツダはこのところラージ商品群と呼ぶ、大型のSUVの開発、販売に力を入れているが、国内ではCX-8の後継モデルで3列シートのSUVモデルCX-80を導入した。

通常国産メーカーの試乗会では、個体の性能やアピールポイントを詳しく説明する場を設けている。パワーユニットエンジニア、車両運動性能のエンジニア、内外装のデザイナー、コネクテッド系、ADAS系の専門家などがズラッと勢揃いし、記者への説明と質問に対応するということを行なっている。

【スタッフ通信】2024年秋発売、マツダのフラッグシップSUV、CX-80に試乗してきました。

CX-80サイドビューに移る光の変化は美しくジュエリーライク関連記事:【気になる新車】マツダ 日本仕様の新型CX-80を初公開 CX-8の後継モデルで3列シート仕様

しかし、CX-80の最初のアプローチはそうした技術説明のボリュームは小さく、車両が提供できる新しい価値の体験に軸足をおいたイベントが今回企画されていたのだ。つまりCX-80というマツダのフラッグシップモデルでドライブをすると、こんな素敵なことができる、体験できる、そしてそのためにこんな機能があるんだ、というライフスタイルから技術に紐づける内容だったのだ。

案内のアプローチは「あなたの大切な人と過ごすCX-80での旅」というお誘い。ドラスティックに変化する社会、権力者による支配的社会、民主主義の危機感、そして電動化、インターネットによるクルマ社会の変化など「昔は良かった」という人には難しく、辛い時代なのかもしれない。

大切な人と過ごすCX-80での旅 豊かな気持ちになれるドライブマツダは前向きに今日を生きる人の輪を広げる、いきいきとする体験をお届けするといったワードでCX-80の提供価値をアピールし、乗れば乗るほど元気になる、走る喜びが生きる慶びに繋がっていく、そういた体験を通じてクルマっていいよね、という気持ちになれるカーライフを提供するとしているのだ。

だからCX-8で築いた価値を発展させ、フラッグシップに相応しい独自のポジションを強化しているのがCX-80というわけだ。それが機能的価値、体験価値、そして社会的価値といったものへの回答をもっているモデルだとアピールする。

機能的価値、体験的価値、社会的価値を提供するCX-80例えば車内を快適に過ごすためには?という課題に対し、2列目ではスライド機能とリクライニング機能があり、窓にはサンシェードがある。そしてパノラマサンシェードはチルト機構も盛り込み、開放感の演出ができる。3列目は180cmのタカハシでも利用できる広さがあり、おまけの3列ではなく実用の3列にしていること。さらに車内の遮音性、静粛性を多高くすることで、会話が楽しめることなど、見えない性能アップが裏支えしている。

もちろんドライビングダイナミクスにはこだわりの強いマツダなので、さまざまな技術を投入している。ラージプラットフォームはエンジン縦置き型で、FRがベースのAWDになっており(2WDもあり)、ワインディングでの高速旋回時の車体の浮き上がりを抑制するKPC=キネマティック・ポスチャー・コントロールの効果で高い接地感が得られる。

ボディへの映り込みで艶やかにあでやかにまたサスペンションも車体の振動を減衰し、路面からの突き上げを抑えながらフラットライドを目指すセッティングにしている。そして高速直進性やライントレース性などの高い次元に引き上げるセッティングとしているのだ。

実際の試乗でも気持ちの良い旋回をし、車両の大きさやインテリアの豪華さもあってゆったりとした気持ちで景色を楽しみながら旋回も楽しめる。少し突き上げ感が残り、車体の揺れもあるものの許容できるレベルだと感じる。

ドライバーにはコネクテッドの恩恵が広がり、オンラインナビとなり、アレクサの搭載もされた。ナビ機能ではオンデマンドとなったことで常に最新の道路地図が表示され、これまで1年に1度の更新という煩わしさがなくなった。もちろん、音声あいまい検索も可能になり、また主要幹線道路以外の渋滞情報がリアルタイムに表示され、渋滞回避も提案され利便性が上がっている。

こうしてCX-80で走ってみると、クルマに求める曲がる、止まる、走る性能の向上とともに、付加価値の充実が重要になってきていることが感じられる。とくに所有する満足感や豊かさといった心の中に響く何かを提供するには、そうした便利グッズやハードだけでなく、マルチモーダルに訴えかける何かが必要なのだと。

そうした視点でCX-80をみると、やはりデザイン力ではないだろうか。エクステリアはBピラーより前はCX-60と同じで、Dピラー周辺は北米向けのCX-50、CX-70のデザイン要素が投入されているという。その大柄な車体の特にサイドビューは美しいと感じる。言葉では難しい表現になるが、ドアパネルと後輪上部に映り込む光の変化は美しく、優雅だ。そしてキャビンの真っ直ぐ後端まで伸びるスタイリングもかっこいい。

ストレートなウエストラインが気持ちよくDピラーで力強さを出す右肩のポケットチーフがキザでかっこいいフロントフェイスはストンと切り落としたような真っ直ぐなグリルに、向かって右肩にアクセントが入り、おしゃれ度をアップさせている。デザイナーによれば、ワンポイントでスーツの左胸のポケットチーフのイメージだという。こうしたワンポイントをクルマという工業製品に入れ込むことで、柔らかく優雅に、そして豊かなモデルへと変化していくのだと感じる。

インテリアでもプレミアムモデルと並ぶレベルの高級感があり、特に極太のセンターコンソールの存在感がそうしたプレミアム感を強めていると感じる。マツダはFRの構造でトランスミッションを意識させることで構造的な強さを表現したとしているが、確かにプレミアムモデルでFFの存在感は薄く、FRで力強さが溢れているモデルが多いことを研究している成果かもしれない。

素材も複数の素材を調和させることに注力している。それは調和と破調という2つの思想だと説明し、空間全体を日本の「調の美」を巧みに表現したといいう。独特な照り感を持つメープルウッドがこの「調の美」を最も端的に伝えているという。

こうした感性や感覚など、数値化できない感覚に訴えかけてくる商品づくり。それが人間中心の開発の一部であると感じる。そうした所有する喜びや満足感、爽快感といった気持ちが持てることは心が豊かになっていくことも多くの人が体験していることと感じた。

素敵な景色に出会うドライブは爽快感があるさて、ここでスペックについてもお伝えしておこう。ボディサイズは全長4990mm、全幅1890mm、全高1705~1710mm、ホイールベース3120mmとCX-60のプラットフォームを延長したタイプのラージプラットフォームで、マツダのフラッグシップに位置付けている。ちなみに欧州と国内はCX-60とCX-80の展開で、北米、中国ではCX-50、CX-70、CX-90の展開になっている。

搭載するパワーユニットは3.3Lのスカイアクティブ-D直列6気筒+8速ATのディーゼルエンジンで、170kW/500Nmの出力を持ち、FR2WDと4WDが選択できる。マイルドハイブリッドはこのスカイアクティブ-Dに12kW/153Nmのモーターを組み込み、187kW/550Nmの出力で、4WDのみの設定になっている。

そしてPHEVモデルがある。こちらは2.5Lの4気筒ガソリンエンジン138kW/250Nmに129kW/270Nmのモーターを組み合わせている。搭載バッテリー容量は17.8kWhでEV走行距離は67km。4WDだけの設定となっている。

価格 CX-80:394万3500円~712万2500円(税込み)

諸元

関連記事:【スタッフ通信】2024年秋発売、マツダのフラッグシップSUV、CX-80に試乗してきました。
関連記事:マツダのフラッグシップモデル 3列シートを備えたCX-80の国内販売開始

関連記事:【気になる新車】マツダ 日本仕様の新型CX-80を初公開 CX-8の後継モデルで3列シート仕様

マツダCX-80関連記事
マツダ関連記事
マツダ公式サイト

The post マツダ CX-80 心を豊かにする人間中心の開発 【マツダプレミアム試乗記】 first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

斬新すぎる“操縦桿ステアリング”搭載のレクサス「ステアバイワイヤRZ」が新感覚! 即完売した「RZ “F SPORT Performance”」がスゴかった!【試乗記】
斬新すぎる“操縦桿ステアリング”搭載のレクサス「ステアバイワイヤRZ」が新感覚! 即完売した「RZ “F SPORT Performance”」がスゴかった!【試乗記】
くるまのニュース
「俺たちのワーゲン」が還ってきた! 新型VW「ティグアン」に試乗…軽快で使いやすい実直なSUVに進化していました
「俺たちのワーゲン」が還ってきた! 新型VW「ティグアン」に試乗…軽快で使いやすい実直なSUVに進化していました
Auto Messe Web
都市部で売れるのも納得──新型メルセデス・ベンツG450d試乗記
都市部で売れるのも納得──新型メルセデス・ベンツG450d試乗記
GQ JAPAN
日産ファンは待っている。「やっちゃえNISSAN!」──新型ノート・オーラ・オーテック・スポーツスペック試乗記
日産ファンは待っている。「やっちゃえNISSAN!」──新型ノート・オーラ・オーテック・スポーツスペック試乗記
GQ JAPAN
“ランエボ”を彷彿とさせるSUVは上質だった──新型三菱アウトランダーPHEV試乗記
“ランエボ”を彷彿とさせるSUVは上質だった──新型三菱アウトランダーPHEV試乗記
GQ JAPAN
最新「ミニやクリオ」に挑む5年目 アウディA1 35 TFSIへ試乗 総合力で応えるコンパクト!
最新「ミニやクリオ」に挑む5年目 アウディA1 35 TFSIへ試乗 総合力で応えるコンパクト!
AUTOCAR JAPAN
走る道具箱──新型フィアット・ドブロ試乗記
走る道具箱──新型フィアット・ドブロ試乗記
GQ JAPAN
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場! 新開発の「次世代スポーツハイブリッド」は最高のパワートレインだった!? “操る喜び”追求した新機能「S+ Shift」の走りはいかに?
ホンダ新型「プレリュード」まもなく登場! 新開発の「次世代スポーツハイブリッド」は最高のパワートレインだった!? “操る喜び”追求した新機能「S+ Shift」の走りはいかに?
くるまのニュース
ホンダ新型「プレリュード」に初試乗! “すごい”シフト&新世代パワートレインも世界初公開! ドライバーの「五感に訴える」仕掛けとは!?
ホンダ新型「プレリュード」に初試乗! “すごい”シフト&新世代パワートレインも世界初公開! ドライバーの「五感に訴える」仕掛けとは!?
くるまのニュース
トヨタ スズキのOEMモデル「アーバンクルーザーEV」を発表
トヨタ スズキのOEMモデル「アーバンクルーザーEV」を発表
Auto Prove
わかりやすい“イイクルマ”──新型メルセデス・ベンツGLC350e 4MATIC Sports Edition Star試乗記
わかりやすい“イイクルマ”──新型メルセデス・ベンツGLC350e 4MATIC Sports Edition Star試乗記
GQ JAPAN
全長5m超え! トヨタの誇る“上級車”「クラウンセダン」を800km試す! 快適「マッサージシート」×徹底静音の「FCEV」どう? 長距離試乗で体感
全長5m超え! トヨタの誇る“上級車”「クラウンセダン」を800km試す! 快適「マッサージシート」×徹底静音の「FCEV」どう? 長距離試乗で体感
くるまのニュース
中国の高級EVブランド「ZEEKR」を知っておこう vol3
中国の高級EVブランド「ZEEKR」を知っておこう vol3
Auto Prove
全長5.3m超え! ビッグな“新型高級ミニバン”「Vクラス」がスゴイ! 唯一無二の“輸入プレミアムモデル“はトヨタ「アルファード」と比べてどう?
全長5.3m超え! ビッグな“新型高級ミニバン”「Vクラス」がスゴイ! 唯一無二の“輸入プレミアムモデル“はトヨタ「アルファード」と比べてどう?
くるまのニュース
日産が「新ノートオーラ “スポーツスペック”」を発表! 上質内装×専用“スポーツ”サス採用! 加速アップの「走りの小さな高級車」 試乗した印象は?
日産が「新ノートオーラ “スポーツスペック”」を発表! 上質内装×専用“スポーツ”サス採用! 加速アップの「走りの小さな高級車」 試乗した印象は?
くるまのニュース
4代目A6にアウディが目指すクルマの未来像を感じとることができた【10年ひと昔の新車】
4代目A6にアウディが目指すクルマの未来像を感じとることができた【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
走行距離41万km超えの実力は? 「9年落ちの」テスラ・モデルS 90Dへ試乗 印象的な耐久性! 
走行距離41万km超えの実力は? 「9年落ちの」テスラ・モデルS 90Dへ試乗 印象的な耐久性! 
AUTOCAR JAPAN
ホンダ プレリュードがハイブリッドスポーツで復活 
ホンダ プレリュードがハイブリッドスポーツで復活 
Auto Prove

みんなのコメント

41件
  • けったましーん
    こういう記事にはPRとか広告って明記しておいて下さいよー。
  • ********
    >394万3500円~712万2500円(税込み)

    Mazdaにこんな金つっこむかよw

    Mazda地獄は、やっぱりMazda地獄やで?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.4505.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

137.0480.5万円

中古車を検索
CX-8の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

299.4505.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

137.0480.5万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村