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個性広がるBMWのEV!新登場4ドアクーペの「BMW i4」には初のMモデルもあり

掲載 更新 15
個性広がるBMWのEV!新登場4ドアクーペの「BMW i4」には初のMモデルもあり

 電動ブランド「BMW i」の新世代モデルの第3弾となるEVが登場。プレミアムブランドでは、SUVが中心となる展開されているなか、「i4」はミドルサイズ4ドアクーペとなるのが大きな特徴だ。

 さらにBMWを象徴する高性能モデルである「Mモデル」をBMW iブランドとして日本初設定したことも話題のひとつ。モデルラインナップ拡充に力を注ぐBMWの新EVの詳細をお届けしよう。

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文/大音 安弘、写真/BMW

■BMW iの最新モデルは4ドアクーペに

 BMWジャパンは2022年2月16日、電動ブランドBMW iの最新モデル「BMW i4」の発売を発表した。全仕様右ハンドルとなり、価格は、750万~1080万円となる。

BMW iの最新モデルとなる「i4」は、BMW EV初となる4ドアクーペだ。

 そのビジュアルからも分かるように、新型車「i4」は、基本をミドルサイズ4ドアクーペの「4シリーズ グランクーペ」と共有するモデルで、成り立ちは昨年11月にデビューしたミドルサイズSUV「iX3」に近い。

 ただし、パワーユニットのEV化だけでなく、独自の仕様もしっかりと組み込まれている。

■EV化の機能と表現を両立させたエクステリア

 BMW4シリーズグランクーペとデザインを共有するが、各部はi4専用にカスタマイズされている。最も象徴的なのがフロントマスク。巨大なキドニーグリルは、クローズドのパネルタイプに変更。フロントエプロンの開口部が最小化されている。これはEVでは、冷却用のエアも少なくてすむためだ。

「i4」のリアスタイル。エキゾーストパイプがないため、リアスカートも空気特性を重視したデザインに変更される

 リヤスタイルも4シリーズグランクーペと共通だが、リアバンパー下部のスカート形状が専用に。左右コーナーのリアスカートと一体化されたブラックの加飾もi4の個性のひとつ。さらにエキゾーストパイプがないため、ディフューザー形状も、より空力特性を高めるデザインに変更されている。

■カーブド・ディスプレイによる未来的なコックピット

 インテリアもエクステリア同様に共通性の高いものだが、ダッシュボード上部に備わるディスプレイが、オンダッシュタイプの「BMWカーブド・ディスプレイ」を採用。

 これは緩やかに湾曲したフレームレスの1枚ガラスに組み込まれたディスプレイで、対角12.3インチのインフォメーションディスプレイと対角 14.9インチのコントロールディスプレイを内蔵。

 反射防止ガラスの使用で、覆いがなくても高い視認性を実現し、未来的かつクリーンなコックピットに仕上げられている。

コックピットでは、4シリーズにはないカーブド・ディプレイがi4の特徴だ

 スポーティなクーペだけに、スポーツシートとスポーツステアリングホイールが標準化。ギアシフトやiドライブコントローラーなどの操作系の配置とデザインは、4シリーズと共通だが、EVを示すブルーのアクセントが取り入れられている。

■590kmの航続距離を確保する電動パワートレーン

 ベースモデルとなる「i4 eDrive40」は、リアアクスルに電動駆動システムを搭載した後輪駆動車となる。モーター性能は、最高出力250kW(340ps)、最大トルク430Nmを発揮。0-100km/h加速は5.7秒で、最高速度は電子制御リミッターにより190km/hに制限されている。

フロア下には大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、ロングドライブにも対応する

 フロア下に収められる駆動用リチウムイオンバッテリーは、83.9kWhの大容量を誇り、一充電での航続よりは、WLTPモードで590kmとロングドライブにもゆとりを持って対応できる性能を備えている。

 充電機能は、200Vの普通充電とCHAdeMO規格の急速充電に対応。6.4kW出力のBMWウォールボックスを利用すれば、自宅での普通充電でも、約15時間で0%状態から100%までの充電が可能に。

 急速充電は、90kW出力のもので、約40分で0%の状態から約80%まで回復が可能。今後、BMW販売店でも設置の拡大が予定される150kW出力のものでは、約30分まで短縮可能だ。

 また、短時間でもある程度の走行距離の拡大が行えるのも、急速充電器のメリット。例えば、90kW出力のもので10分の充電で最大90km走行可能な電力が蓄えることもできる。

 また、重量物が低い位置に集中するEVだけに低重心化が図られており、さらに足回りも専用品を採用。リアサスペンションのみエアサス化され、水平を保つレベライザー機能を備える。

■BMW i初のMモデル「i4 M50」を設定

 BMWの刺激的な走りを満喫できるMモデルが、BMW iとして初設定されているのも大きなトピックだ。M50は、前後にモーターを搭載したツインモーターのEVで、前輪用に最高出力190kW(258ps)/最大トルク430Nm、後輪用に最高出力230kW(313ps)/最大トルク365Nmを各々発揮。

 システム全体では、最高出力400kW(544ps)/最大トルク795Nmという高性能振り。搭載される駆動用リチウムイオンバッテリーは、eDrive40と同じく83.9kWhとなり、航続距離は510km(WLTP)を確保する。

544ps/795Nmを発揮するEVのM「i4 M50」が登場。なんとM4よりもモータースペックは上だ

 電動4WDは、通常は後輪のみを駆動するが、横方向の加速度の上昇やホイールスリップが発生すると、フランとモーターを駆動させ、運動性能と走行安定性を最適化する。前後の動力が独立しているモーターシステムならば、修敏かつ細やかな駆動制御を実現できるのも強みだ。

 瞬間的にモーター性能を最大限発揮できるスポーツブースト機能を活用すると、0-100km/h加速は、わずか3.9秒まで高まる。また、静止状態からトランクションを最適化することで、華麗なスタートダッシュが行えるローンチコントロール機能など、電動化されてもMモデルらしい究極の走りのパフォーマンスが楽しめる機能を満載している。

 もちろん、ビジュアル面でも内外装にMモデルにふさわしい装飾が加えられていることは言うまでもない。

スポーツシートが標準だが、ヘッドレスト一体式のMスポーツシートも選択可能だ

 プレミアムラグジュアリーであるBMW i4は、ドイツのミュンヘン工場で生産され、日本での納車開始は、2022年3月からを予定している。

 BMW i3より始まった電動ブランド「BMW i」シリーズだが、これまではEVを強調する個性的なモデルが中心だったが、人気の4ドアクーペモデルで、さらにMモデルも選択可能となるのはビッグニュースと言える。

 それだけに、EVに関心を持つ日本のBMWファンやクルマ好きからも、大きな注目を集めるだろう。

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