■「セダン再発見」、新スタイルでパーソナルもビジネスも対応する「王道セダン」とは
トヨタの「クラウン」といえば同社を代表するモデルです。
その最新版といえるのが16代目クラウンシリーズですが、そのなかでも「王道セダン」と称されるクラウンセダンとはどのようなモデルなのでしょうか。
トヨタは2022年に16代目となるクラウンを発表しました。
その初代はトヨタ独自の国産技術で作り上げた初の量産型乗用車として1955年に誕生。それからトヨタを代表するモデルとしてラインナップされ続けてきました。
クラウン自体は、黎明期こそセダン、2ドア/4ドアハードトップ、ワゴン、バン、ピックアップなど様々なボディタイプを設定。
しかし、途中からは4ドアセダンに1本化し、「クラウン=セダン」というイメージが定着しました。
さらには「いつかはクラウン」というキャッチコピーにも代表されるように憧れの対象ともなっていたのです。
このようにセダンを基本とする流れで歩んでいたクラウンですが、時代の変化によりセダン人気の縮小、SUV人気の高まり。
またVIP送迎などの需要も担っていたクラウンですが、途中からは広い室内空間を誇るアルファードがその役割を担いつつあることもあり、その立ち位置が危ぶまれてきました。
そうしたクラウンを再定義し変革させ、クラウンブランドを守るために登場したのが16代目クラウンシリーズです。
16代目では、セダンとSUVを融合させたような「クラウンクロスオーバー」、スポーティSUVの「クラウンスポーツ」、王道セダンとなる「クラウンセダン」、SUVとワゴンを融合させた「クラウンエステート」という4モデルがラインナップされました。
2024年11月現在、クラウンクロスオーバー、クラウンスポーツ、クラウンセダンは発売済み。クラウンエステートは当初よちも発売が遅れている状況です。
そんなクラウンシリーズの中で、これまでの「セダン」を継承したクラウンセダンですが、どのような特徴があり、発売から1年経った現在の反響はどのようなものがあるのでしょうか。
クラウンセダンは、快適な乗り心地と上質な走りとともにショーファーニーズを満たすくつろぎの空間を創出しました。
正統派セダンを再定義する新スタイルで、パーソナルにもビジネスにも応える「ニューフォーマル」という新たな価値観に挑戦し、「セダン再発見」を感じさせるクルマを目指したと言います。
また、水素社会の実現に向けて、クラウンセダンには燃料電池車(FCEV)を用意。
ハイブリッド車(HEV)とともに多様なニーズに応える選択肢を増やしていくことを目的としています。
そんなクラウンセダンのボディサイズは、全長5030mm×全幅1890mm×全高1475mm-1480mm。ホイールベース3000mm、最低地上高130mm-135mmの5人乗りです。
エクステリアはFRプラットフォームを生かした水平基調の伸びやかなプロポーションに従来のセダンにはない伸びやかで美しいスタイルを実現しました。
さらにフェイスデザインでは鋭さとワイド感を強調する「ハンマーヘッド」と、縦基調のパターンを施した大型台形グリルの「アンダープライオリティ」の組み合わせることで存在感を強調した造形になっている一方でリアはワイド感を強調した横一文字のテールランプを採用しています。
インテリアでは杢目調パネルを採用している他インストルメントパネルから左右のドアに連続する配置やコンソールが浮き出て見えるようにすることで島(アイランド)のように配置する「アイランドアーキテクチャー」を強調。
またショーファーニーズへの対応としては、ホイールベースを3mに設定することで後席のゆとりを創出。
足元のスペースも広くなり、足抜きしやすいスムーズな乗り降りを実現しました。
パワートレインには、2.5L マルチステージハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車と、高性能FCEVシステムを搭載する燃料電池車をラインナップ。
さらに乗り心地では、サスペンションセッティングの最適化している他、ショックアブソーバーの減衰力を4輪独立で制御するAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション) で減衰力を制御し、路面の凹凸を乗客に伝えない足回りに仕上げています。
このような特徴を持つクラウンセダンの価格は、ハイブリッド車が730万円、燃料電池車が830万円です。
なお燃料電池車は、国の補助金や各自治体ごとの補助金などを受けることもできます。
そんなクラウンセダンですが、発売から1年経った現在、どのような声が販売店に届いているのでしょうか。
関東圏のトヨタ販売店は次のように話しています。
「クラウンセダンは、その見た目や雰囲気に関して『良いね』という声はよく聞かれます。
ただし、従来のセダンを乗られていたお客様からはサイズ、価格面などから『手が届きづらい』という声も頂いております。
また燃料電池車はやはりインフラ面などの不安もあり、なかなか検討される人は少なく、一部の法人から問合せがある状況です。
とはいえ、燃料電池車は乗ると電気自動車のような爽快感、加速感があり、運転や後席の乗り心地では高い評価を頂いています」
対して関東圏のトヨタ販売店では次のように話しています。
「やはり、問合せのほとんどは法人様が多いです。役員車として検討されるようです。
一方で長年クラウンに乗られているお客様からも問合せはあり、『見た目は大きくなり、印象も変わったが乗るとクラウンだね』という声を頂いています。
台数的には多く出るモデルではありませんが、ハイブリッド車のほうが比率は多いです」
※ ※ ※
クラウンといえば、パトカーやタクシーの代名詞でした。
パトカーに関しては、最近になり先代となる15代目の採用例が増えています。
一方でタクシーに関しては、ジャパンタクシーが普及するにつれて年々数が減っています。
一方でSNSでは「こないだ黒いクラウンセダンのタクシー見た」「クラウンセダンの白いタクシー見た」など、徐々に見かけられる機会も出てきているようです。
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みんなのコメント
欧州車は歴史があるからなのか納得のデザインが多いけど、トヨタはまだまだダメだね。
全く情けないくらい格好悪い。
いつかはクラウンが永遠のクラウンになった。
いい車なんでしょうが。運転したら気分いいでしょう
ま、身の丈に合うカーライフを