この記事をまとめると
■現在販売されているトヨタ・プリウスは5代目となっている
「フィット」「プリウス」「ワゴンR」……かつてバカ売れしたクルマのいまは? 最盛期と現在を比べてみた
■初代モデルは1997年に世界初の量産ハイブリッド車として誕生している
■中古車市場を見ると歴史的名車であるはずの初代プリウスは流通量が少ない
歴史的なクルマなのに中古車がほぼ存在しない!?
「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーで1997年に販売を開始した、世界初の量産ハイブリッドカーであるプリウス。現在は5世代目となるモデルが販売中となっており、そのアグレッシブな見た目などが話題となっているのはご存じのとおりだ。
そんなプリウスではあるが、最近街なかで見かけるのは3代目の30系、先代の50系が中心で、2代目の20系は極まれに見かけるレベルで、初代モデルに至ってはほぼ見ない状況となっている。
現在では1990年代の車両は、スポーツモデルを中心にネオクラシックカーとしての人気が高まっており、なかには新車時の価格を超えるプライスが付けられた中古車も存在するほどだが、同じく1990年代にデビューした初代プリウスは、価格が高騰するどころか、中古車として販売されている個体がほとんどないというのが実状で、果たしてこれはどんなことを意味しているだろうか?
これについてはさまざまな要因が複雑に絡み合っているのだが、まず第一に初代プリウスは決して最近のモデルのようにめちゃくちゃ売れた車両ではないということが挙げられる。
いまでこそプリウスはハイブリッドカーの代名詞として、クルマに詳しくない人までも、その存在を知るまでになっているが、初代モデルは、世界初の量産ハイブリッドカーということや、車両価格が車格に対して高めだったこともあり、一般ユーザーにそこまで広く買われた車両ではなかったのだ。
そして、ハイブリッドカーとしての完成度も、残念ながら現在のモデルから比べるとまだまだといったところが正直なところで、2000年5月のマイナーチェンジでは車両型式が変わるほどの大幅改良がなされるほどだった。
そんな発展途上のハイブリッドカーであった初代プリウスは、年数を重ねるごとに当然ながら修理箇所も増えていき、駆動用バッテリーやインバーターなど、大物の交換が必要になる個体も出てくると、趣味性を見出される前に廃車になってしまった個体が少なくなかった。
また、駆動用バッテリーなどに含まれるレアメタルは比較的高い需要があったため、古くなったプリウスは資源として解体、リサイクルされるケースも多く、高額な修理費を支払ってまで乗り続けようと考えるユーザーがそこまで多くなかったことも、現存する初代プリウスが少ない理由のひとつと言える。
もちろんいまでは登場から25年以上が経過し、貴重な黎明期のハイブリッドカーとしての価値が見直され、ごくわずかに流通している初代の低走行な中古車などは、100万円を超える価格が付けられたものも登場しつつあるが、当時はそこまで趣味性の高いモデルではなかったことが、現存車を減らす大きな要因となったのは間違いないだろう。
なお、初代プリウスの部品については一部供給がされなくなったものも存在しているが、車両を維持していく上で重要なものは比較的供給がなされているようで、駆動用バッテリーなどはリビルド品なども存在しているため、気合いと予算さえあれば、まだまだ乗り続けることも不可能ではないようだ。
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みんなのコメント
中古はトヨタが買取り破棄した
それが一番の理由なんだけど書いてないのは忖度