最大600m先まで交通状況を自律的に認識
SUVクーペの再発明と銘打った、バッテリーEVのポールスター4が発売される。その目玉といえる機能が、ステアリングホイールから手を離せるハンズオフではなく、目を閉じても大丈夫なアイズオフに対応する、自律運転システムを搭載すること。
【画像】リアウインドウを省き空力追求 ポールスター4 サイズ的に近い電動SUVはこれ 全137枚
この4は、スウェーデンを拠点にするポールスターとしては4番目のモデルに当たり、電動版ポルシェ・マカンなどに並ぶ、プレミアム・クロスオーバーへ属する。2023年11月から中国で生産は始まっており、年内中には現地の顧客へ納車が始まるという。
韓国にも生産拠点が設けられ、欧州での発売は2024年の春から。英国にも導入される予定だ。
ここで1度整理しておくと、ポールスターの1は、プラグイン・ハイブリッドの高性能なクーペだった。2はコンパクト・クロスオーバー。間もなく発売される3は大型SUVで、この4より僅かに大きい。今後の5はサルーンで、6はスポーツカーとなる。
これらの中で、4が主力モデルになると予想されている。2025年までに、年間15万5000台から16万5000台の販売が見込まれている。
4の一歩先を行く自律運転システムには、大手サプライヤーの1社、モービルアイ社による新しいショーファー・システムを採用。複数のセンサーやカメラなどが組み合わされるが、ルミナー社が提供する高度なレーザーセンサー、ライダーも搭載する。
最大600m先まで、交通状況を認識。車両を取り囲む環境を、cm単位で解析することが可能らしい。高速道路でも、安全に停止できる能力が担保されている。
ポールスター初の完全な独自モデル
中国仕様の場合、4には独自のオペレーティング・システム(OS)を実装。同じシステムで稼働するポールスター社製スマートフォンを購入すれば、デジタルな生活へシームレスに4を取り込めるという。このOSは、市場によって変更が加えられるとのこと。
ポールスターは環境意識の高いブランドだが、4は、現在のモデルラインナップで最もCO2の排出量が小さいと主張される。生産から利用、リサイクルまでの一連で生み出されるCO2は、同社のライフサイクル・アセスメント基準で19.4tだという。
中国・杭州湾(こうしゅうわん)へ面したジーリー・ホールディングスの工場では、太陽光と水力で生み出された電力を使用。アルミニウムなども、環境負荷へ配慮した素材を利用するとしている。
ポールスターでサステナビリティの責任者を担うフレドリカ・クラレン氏は、「すべてのモデルへカーボン・バジェット(CO2排出量の上限)を設定しています。材料の選択から生産工場のエネルギーまで、あらゆる部分へ影響を及ぼします」。と説明する。
難しい話へ逸れたが、この4は、同時に開発が進められた3とともに、ポールスター初の完全な独自モデルになる。プラットフォームは、アルミニウム製のPMA。ボルボも利用するものだ。
BMWやジェネシスなどへ並ぶプレミアム・ブランドとして、価格はお高め。英国での設定は明らかになっていないが、シングルモーターかツインモーターで幅があり、5万ポンド(約905万円)から6万5000ポンド(約1086万円)の間になる見込み。
高さ以外はメルセデス・ベンツEQE SUVに近い
スタイリングは、航続距離を最大に伸ばすことを重視して仕上げられた。全高を下げるため、ルーフ部分の構造材、横方向のヘッダーレールは後方へ移動。リアシートの後ろ側、通常ならリアウインドウがある場所へ渡されている。
低いルーフラインが後方へ向けて滑らかにカーブを描き、リアウインドウは備わらない。後ろの視界は、ルーフ部分に取り付けられたカメラによって確保する。空気抵抗を示すCd値は、0.269。テスラ・モデルSは、0.208だ。
ポールスターのCEO、トーマス・インゲンラート氏は、以前ボルボでデザインを率いていた人物。4のスタイリングにも、強い影響を及ぼしてきた。
彼は、保守的な自動車メーカーなら、市場調査でこのアイデアに対する反応を推し量っているところでしょうと、冗談交じりに話す。「外部で評価する必要があるようでは、デザインのリーダーとはいえません」
かくして、4のボディサイズは全高が1544mmと低い。全長は4839mm、全幅は2008mmと、高さ以外はメルセデス・ベンツEQE SUVに近い。
駆動用バッテリーは、実用量で94kWh。シングルモーターの最高出力は272ps、ツインモーターでは544psがうたわれる。後者の場合、0-100km/h加速を3.8秒でこなす。
今回、4への同乗を許されたのは、スウェーデンや中国ではなく、アメリカ・カリフォルニア州のサンタモニカだった。
ミニマリスティックな内装 乗り心地は硬め
インテリアは、ファッションに影響を受けたという。内装素材はモダンだが、デザインはミニマリスティック。センターコンソールにロータリースイッチが備わるが、それ以外は実際に押せるハードスイッチは見当たらない。エアコンにも。
フロントシート周辺の印象は、ひと回り大きな2。ダッシュボード中央には、横に長いタッチモニターが配される。ドライバーを包み込むようにデザインされ、スポーティな雰囲気がある。
車載機能の殆どは、タッチスクリーンを介する。この方が扱いやすいと考えているらしい。フロントガラス上のバックミラーは、モニターから通常の鏡へ切り替えられ、後ろに座る子供の様子も確認できる。
リアシート側は広々。リアウインドウを廃したことで、低い見た目以上にゆとりがある。後方には、ガラスの代わりにバックライトパネルが備わり、パノラミック・ガラスルーフも載っているため、車内は明るく開放的だ。
試乗車は四輪駆動のツインモーター。サスペンションの設定は、タッチモニターを介して調整できる。ソフトウェアのデバッグは残っているようだが、乗り心地は硬め。ポールスターとして、通じる特徴といえる。
4にはツインモーターと、ベースグレードとなるシングルモーターの他に、高性能仕様のパフォーマンスも登場する。こちらは、ブレーキやホイール、タイヤがアップグレードされる。
サスペンションも、スチールコイルのスプリングレートが引き締められる。だが、エアスプリングは予定されていない。
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