■トヨタ系のSNSやニュースサイトに新型登場の予告
「ジャパンモビリティショー2025」の真っただ中でもある2025年11月1日、トヨタのタイ法人はYouTubeチャンネルにて、2025年11月10日に新型「ハイラックス」を世界初公開することを予告しました。
【画像】超カッコいい! これがトヨタ「新型ハイラックス」です! 画像で見る(88枚)
また、アセアンだけでなく、フランスのトヨタのニュースサイトでも、11月10日に新型車の発表があることが予告されています。
ちなみにフランスのサイトでは、新型車の前から見たシルエットの写真が公開されただけで、車名は明かされていません。とはいえ、フランスで公開された写真は、タイのティザー動画にも登場しています。つまり、同じ「ハイラックス」の新型発表を示しているのでしょう。
■ヒントとなるのは…
では、10年ぶりの全面刷新となる新型ハイラックスは、どのようなクルマになるのでしょうか?
そこでヒントとなるのが、ハイラックスがIMVシリーズに連なるモデルであることです。IMVシリーズとは、2004年にスタートしたグローバルモデルです。IMVとはInnovative International Multi-purpose Vehicleであり、直訳すれば「革新的な国際多目的車」です。
最大の特徴は、「需要のある地域で生産」することです。アセアンで作って、広くアジアや中南米、オセアニア、中近東に販売します。日本車ですけれど、日本に寄らずに、海外から海外に向けて販売されています。
そんなIMVの特徴は、同じプラットフォーム(フレーム式)を使って、ピックアップトラック、SUV、ミニバンという兄弟車を生み出すこと。
具体的には、ピックアップトラックが「ハイラックス」であり、SUVが「フォーチュナー」、ミニバンが「イノーバ」と名乗ります。
そして、このIMVシリーズが、世界市場で大ヒット作となっているのです。たとえば、タイだけでも、2004年から2023年までの約20年間で、タイ国内で累計270万台を販売し、累計400万台以上を世界各国に輸出しています。タイでは、国民車と認められるほど大きな存在感を放っているのです。
■新世代のIMVシリーズはデビュー済み
そんなIMVシリーズは、2023年に新世代モデルが登場しています。それが「ジャパンモビリティショー2023」で初公開され、同年にタイで発売となった「IMV0/現地名:ハイラックスチャンプ」です。
この新型モデルは、「真にお求めやすく、お客様のニーズに寄り添う」という原点に立ち返ったところがポイントです。名称にある「0(ゼロ)」は、そんな原点回帰をイメージしたものなのでしょう。
その姿は、非常にシンプルで、拡張性に富んだものとなっています。従来型のハイラックスが非常に大きく豪華になって、手の届きにくい存在になってしまったことの反省でしょう。
IMV0は、50~60万バーツ程度(240~280万円程度)と、手の届く、身近なモデルとなっていました。「チャンプ」という新たな名称を与えたのは、ある意味、従来路線は、それはそのまま残ることを示唆していたのでしょう。
そんなIMV0/現地名:ハイラックスチャンプには、ショーとホイールベースとロングホイールベースの2種の車台があり、エンジンは3タイプ(2リッターのガソリン、2.7リッターのガソリン、2.4リッターのディーゼル)が用意されていました。
小見出し:ジャパンモビリティショー2025に登場した新世代IMV
もうひとつの新世代IMVが、今年の「ジャパンモビリティショー2025」で登場した「ランドクルーザーFJ」です。名称に「ランドクルーザー」とありますから、トヨタ的には「IMVではなくランドクルーザーの兄弟」と主張するでしょう。しかし、使われているプラットフォームは、IMVプラットフォームそのものです。
搭載するエンジンは、2.7リッターのガソリンです。2026年に日本で発売することもあり、ガソリン・エンジン仕様のみが公開されています。
ちなみに、IMVシリーズで荷室までをカバーする車体を持つのがSUVタイプであり、IMVでは「フォーチュナー」と名付けられています。そういう意味では、今後、アセアンに新型「フォーチュナー」が、また違った姿で登場することになるはず。どんな姿になるのかにも注目ですね。
■現行モデルのイメージを継承するのでは
同じIMVプラットフォームを使いながらも、シンプルなIMV0/ハイラックスチャンプに対して、ランドクルーザーFJはランドクルーザーの名にふさわしい風格を備えています。そういう意味では、新しいハイラックスは、先代モデルのような大きくゴージャスな路線を継承するのではないでしょうか。
お求めやすいモデルが欲しいというニーズは、IMV0/ハイラックスチャンプにお任せし、格好良く高性能なピックアップトラックが欲しいというニーズに、新しいハイラックスが応える格好です。
そういう意味で、パワートレインは2.7リッターのガソリンと2.4リッターのディーゼルになるのではないでしょうか。もしかすると、さらなるパワフルなパワートレインが用意されるかもしれません。
どちらにせよ、ハイラックスは、アジア地域だけでなく、欧米や中近東など、広い地域で人気の高いモデルです。その人気に相応しい、格好良いスタイルで登場することは間違いないでしょう。(鈴木ケンイチ)
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みんなのコメント
新型欲しくなるなぁ。。
まだ買い換えないけど。。。