トヨタ ヴォクシー 「一昔前のバンと比べたら、この車の走りの質...」のユーザーレビュー

一昔前のバンと比べたら、この車の走りの質...

2007.11.7

総評

一昔前のバンと比べたら、この車の走りの質の高さは驚くべきだと思います。しっかりと乗用車になってきている。その点は高く評価したい。ただ、問題点や課題もまだまだ多いと感じます。（ＶＯＸＹに限らず、このカテゴリーの車全てに言えることかもしれないけれど）
　全体的に、商売上から８人乗りを実現するために、無理をしている箇所が目立つのも気になります。とにかく大勢が乗れる車を欲しがったり、使いもしないシートアレンジを喜ぶ消費者にも責任はあるのでしょうが。国内専用車であることに起因する問題かもしれません。
　（個人的には、このサイズなら、「６人がゆったり座れる」というバージョンなんかが欲しいけれど）
　まだ慣らしが終わったところで短い期間ですが、この車に乗ってきて、「トヨタ、案外やるなあ」という思いと、「だからトヨタはダメなんだ」という両極端な感想を幾度も感じてきました。
　もし、トヨタという会社がどういう車を作っているのか知りたい人がいたのなら、この車に乗ればいいような気がします。（皮肉ではなく、マジで）
　トヨタのいい点、悪い点が、明確に現れている車のような気がします。

満足している点

①一般道での乗り心地が予想以上にしなやか。荒い路面を走っても、突き上げるような不快は衝撃はほとんど感じることがない。
②ボディもきしみ音などが出るかと思ったが、特に気になる異音はない。
③慣らしを終えたばかりで、エンジンはまだそれほど回してはいないが、低回転域でも必要十分なトルクがある。ｅｃｏマークが付きっぱなしになるような運転をしても周囲の流れに迷惑をかけるようなことはない。
④インパネ周りのデザインは正直言ってあまりいいとは思わないが、質感は悪くない。きっちりと作られている感じがする。各部の操作感も含めて、安っぽい感じはしない。
⑤テレスコピックがついているので、理想に近いドラポジが取れる。
⑥エンジン回転を上げた時に、ＣＶＴのうなり音がするが、それ以外は不快は音はせず、ミニバンにしては静粛性は高いと思う。１００ｋｍ走行でも、音楽を聴いたり、会話をしたりするのにまったく問題はない。
⑦高速コーナーでも意外と確かなハンドリングをみせる。高速道路と高速道路の合流カーブで１００ｋｍコーナリングを試みたが、滑るようににクリアすることができたのは驚きに近かった。エンジン、ハンドリング、ＣＶＴ、足回りなど、全体を通して、運転フィーリングは「なめらか」 という印象。

不満な点

①高速道路での安定感に欠ける。一般道ではしなやかに思えた足回りが、一転して高速道路では災いしている感じ。微妙なピッチングが止まないのでふわふわと不安定な走りが続く。直進安定性もそれほどいいとは言えない。長距離を走ると正直言って疲れる。上級セダンの突き進むような安定した走りを知っている人なら、合格点を与えるのはちょっと厳しい。次期型では是非解決してもらいたいところ。「速度に応じて特性が変化するサスペンション」なんていうのも、トヨタなら開発できるはずだと思うのだけれど。
②まともに使えるドリンクホルダーが無い。特に後席のセンターシートを倒して現れるホルダーなど浅く使えない。ドアポケットにも一応あるが下にあるため使いづらく、ペットボトルしか入れられないため、後席の人間から不満が出た。前席のホルダーも使いづらい。
③エアコンの操作パネルが見た目重視のデザインで、非常に使いづらい。ぱっと見て、どこを押していいのか分からない。日本車も機能と見た目を両立させたデザインがいくつか出てきたなあ思っていたのだが、どうして主力車種でこういうことをしてしまうのだろうか。
④後席のセンターシートがまったく意味をなしていない。クッションも固くシートベルトも２点式。ヘッドレストも無いので安全上使えないうえ、このシートがあるために両側のシートがドア側に押し込まれ、窮屈になっている。身体の大きい人だと、尻にベルトが当たるだろう。センターシートを前に倒しても厚みが無いためにアームレストとしても使用できず、前述の通りドリンクホルダーとしても不合格。カタログ上の８人乗りを実現するためのアリバイ的存在にも思える。

デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験