2024年4月
■2024年4月
トヨタは、「ランドクルーザー」に新たに“250”シリーズをラインアップするとともに、特別仕様車 「ZX“ファーストエディション”」と「VX“ファーストエディション”」を設定して、2024年4月18日に発売した。
新たにラインアップに追加された新型「ランドクルーザー250」は、ランドクルーザーの新しい中核を担うモデルだ。時代とともに高級・豪華路線にシフトしてきた従来の「ランドクルーザー プラド」が位置するライトデューティーモデルを、ユーザーが求める本来の姿に戻すべく、“原点回帰”をキーワードに開発コンセプトを「The Land Cruiser : 質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」と定めて開発を進めてきたという。ボディサイズはプラドより大きくなり、全長4935mm×全幅1980mm×全高1925mm(ZXは1935mm)、ホイールベースは2730mm。
車両の骨格部位では悪路走破性を追求して、“300”シリーズと同じラダーフレーム構造の強固なGA-Fプラットフォームを採用。伝統のラダーフレームには最新の溶接技術「非線形テーラードウェルドブランク」に加えて、適材適所に超高張力鋼板を用いることで、剛性や強度を向上しつつ軽量化を図っている。
また、サスペンションはフロントがハイマウント・ダブルウィッシュボーン式、リアがトレーリングリンク車軸式。さらに前後のジオメトリーを最適化して、悪路走破性の指標となる優れたホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)を確保したという。
加えて、ランドクルーザー初となる電動パワーステアリングの採用により、オフロードでのキックバック低減に加えてオン、オフロードを問わない扱いやすさを確保。同じく初採用となるSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)は、スイッチ操作でフロントスタビライザーのロック/フリーを切り替えることができ、オフロードでの悪路走破性や乗り心地とオンロードの操縦安定性を両立させたという。
パワートレーンは、2.8リッター直噴ディーゼルターボエンジンとDirect Shift-8ATの組み合わせと、2.7リッターガソリンエンジンと6 Super ECTの組み合わせの2種類を設定。駆動システムはローレンジ付きのフルタイム4WDで、センターデフにはトルセンLSDを配している。ディーゼルは最高出力150kW(204PS)、最大トルク500Nmで、ガソリンは最高出力120kW(163PS)、最大トルク246Nmを発生。WLTCモード走行燃費はディーゼルが11.0km/L、ガソリンが7.5km/Lと公表されている。グレード構成はディーゼルが「GX」、「VX」、「ZX」、ガソリンが「VX」の4種類を設定した。なお、「GX」は5人乗り、その他は7人乗りとなる。
エクステリアは、歴代のランドクルーザーの特長である車軸に対しキャビンを後ろ寄りに配置するキャビンバックワードプロポーションを採用。また、オフロード走行時の破損リスクを考慮して、高く中央に寄せたランプ配置にするとともに、破損しやすいコーナー部のみ交換可能な分割式バンパーなどを備えている。
インテリアでは、悪路でもクルマの姿勢を捉えやすい水平基調のインストルメントパネルを採用。また、スイッチ類をまとめて配置することで、運転に集中しやすいレイアウトとしている。
安全面は、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車に採用。また、高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の機能「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」も設定した。
ボディカラーは、モノトーンカラー5色に新規開発色のサンドとライトグレーのルーフ色を組み合わせたツートーンカラーを追加した6色を設定した。
また、今回設定された特別仕様車は、250シリーズ誕生を記念したモデルだ。 「ZX“ファーストエディション”」は、丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプやマットブラック塗装のアルミホイール/18インチオフロードタイヤなどを特別装備。もう一方の「VX“ファーストエディション”」は、専用ボディカラーのサンドや内装色ダークチェスナットを特別に設定。また、緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)+フロントクロストラフィックアラート+レーンチェンジアシストやアドバンストドライブ(渋滞時支援)+ドライバーを採用した。
さらに両モデル共通で、本革シート表皮(専用加飾付き)や合成皮革巻きドアトリムオーナメント(「FIRST EDITION」ロゴ入り)、インストゥルメントパネル加飾(専用ザイル調チタニウムフィルム+メッキ付き)も備えている。