トヨタ GR86 「"悦"に浸れる車」のユーザーレビュー

"悦"に浸れる車

2024.11.30

総評

通勤メイン、休日はレジャー使用としていると気になってしまう部分多い。しかしそこはスポーツカーの宿命。走りは最高に楽しいので多少の不満は我慢するしかない。
この車を検討している時点で車が好きな人だとは思うが、偏にオススメできる車とは言えない。
ドライブによる悦を得るためにどこまで妥協できるかを自分と相談する必要はあると感じる。

満足している点

ハイレスポンスなアクセルとハンドルを切った分だけ素直に曲がる鋭い切れ味のコーナリング性能は正にピュアスポーツカー。NA故のダイレクトなパワー感を味わうことが出来る。
低重心+固い足も相まって安定性は非常に高い。
運転席のレイアウトも好み。昨今の車はカーナビがインパネ上に来るものが多いがこの車は真ん中にある昔ながらのタイプなので正面視界がすっきりしている。シフトノブやサイドブレーキの位置も触りやすい位置にある。
基本1人乗りなので人を乗せないと割り切ってしまえば車内も割と広めで良い。

不満な点

半クラッチにすると急にクラッチペダルの反発が強くなることが苦手。MT車は他にほとんど乗ったことが無いのでこれが普通なのかもしれないが個人的には気になる。
不満な点というかこれは私が下手なだけだが直噴エンジンの特性なのかアクセルを抜いた後、回転数が落ちるまでにラグがあるので、加速シフト時の待ちが長い印象。
足は普段使いで考えるとかなり固い。ここは割り切る必要がある。
小物入れなどの入れ物が少ないため、会社の駐車券(A5)だったりテッシュの置く場所だったりと困る部分がある。後部座席の床はほとんどスペースがないためゴミ箱を置く位置も苦慮している(現在は後部座席の椅子の上に置いている)。
メータはフル液晶なので、ここは初代86のままアナログとのコンビネーションにして欲しかった。
また、ライト感度が高すぎることも不満。感度-40%にしても少し木陰に入っただけでも勝手に点灯してしまう。

デザイン

3

〇初代86比べてかなり落ち着いた見た目となった。しかし、一目見てスポーツカーとわかる低重心かつスタイリッシュなデザイン。
×内装は300万の車としては樹脂が多くチープ。

走行性能

5

〇日常使いする分には十分すぎるパワー。NAなので伸び方もリニア。
〇低回転もハイトルクなので、扱いやすい。
〇スロットルはハイレスポンスな為、繊細なペダルワークを必要とするが減速シフト時のブリッピングはやりやすい。
△クラッチペダルは半クラッチ状態のポイントとそうでない範囲で反発が大きく変化する為慣れが必要。
〇NA+FR+水平対向のコラボによる極上のステアリングフィール。思った方向に切っただけ鋭く曲がり、姿勢も常に安定する。

乗り心地

2

×足は固い。段差などの情報はかなり拾い、揺れやすい。もちろんコーナリング性能の為ではあるが、街乗りをしているとかなり気になる。
△静粛性は悪いがそういう車ではためデメリットではない。
×1人で乗るにしても、他の乗用車と比べてしまうと狭い。特に天井が狭いことは承知して乗る必要がある。

積載性

4

〇開口部は先代よりも小さくなったが、荷物自体はクーペにしては入る。旅行用の大きめのリュックサックであれば3つほど入る。
〇トランクスルー可能。

燃費

2

×ハイオクエンジンであることから経済性は悪い。
×通勤退勤(渋滞有り)で燃費10 km/L, レジャー使用で12~13 km/L程。昨今の車と比べるとかなり悪いがスポーツカーと見ると良い方ではある。

価格

3

×誤解を恐れずに書いてしまうと、普段使いの視点で見ると高いと感じる(車の値段が高くなってしまっている昨今の情勢は理解しているが...)。普段の使い勝手は悪く、ランニングコストも高いためそれなりの覚悟は必要。
〇ナビやETC等、オプションとなっているので、もし自分で施工する場合であったり必要ない場合はそこで節約できることは魅力の一つか。

故障経験