トヨタ カローラアクシオ 「『無』の境地。」のユーザーレビュー

Synch Synchさん

トヨタ カローラアクシオ

グレード:1.5G(MT_1.5) 2012年式

乗車形式:マイカー

評価

4

走行性能
4
乗り心地
3
燃費
5
デザイン
4
積載性
4
価格
4

『無』の境地。

2018.1.27

総評
★カローラという車の存在について。
質感を上げれば、カローラはそんな車ではないと言われる。
質感抑えたら、安っぽいと言われる。
そしてまた質感上げたら、高くなったと言われる。
ヴィッツベースにしたら、走りの質が落ちたと言われる。
5ナンバー守れば、狭いと言われる。
3ナンバーの噂が流れると、5ナンバー守れと言われる。
全長をダウンサイズすれば、カッコ悪いと言われる。
ワガママでしょうか?いいえ、それでも。

金子みすゞ氏の「こだまでしょうか」みたいなレベルで文句が返ってくる。
それでもカローラは50年以上、今の立場を守っている。どの世代にも流行り廃りに流されることなく、セダンが存在する。
まさに「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」。
私が生まれる前から存在するこの車名に、私は「お疲れ様です」と言いたい。
「つまらない車」なんてよく言われるが、子供の時にそんなつまらない親のカローラに乗せられていろんなところに行って、思い出を作ったという人、果たして何人いるのだろう?

★カローラアクシオに乗っての感想
非常に乗りやすい車。街乗りもストレス無く運転できる。
サイドミラーの位置、視界の良さ、後方確認のしやすさ…。やっぱり『確認』と言うのは、カメラやセンサーに頼る前に、自分の目で行うべきと言うことを教えてくれて、それを促してくれる車。そりゃ教習車にもなるわな。
初のダウンサイジングしたこのモデル、私はけっこう好きです。乗れば乗るほど気に入ってきてます。
80点+αの車。このご時世新車から100点に近い車が多いが、最初から100点の車なんていらない。自分自身が100点に、オンリー1にすればいいんです。
満足している点
○このご時世にMTを残し続けていること。しかも「MT設定あり!」「MT仕様を追加!」なんて大袈裟に高らかにアピールしなくても、当たり前のように存在している。
そして、そのMTがとても使いやすく、下手クソな自分でもクセのない変速ができる。
また昨今、高齢者によるアクセルとブレーキの踏み間違いが多発しているが、個人的にクラッチペダルと言うものは、最も優秀な『ペダルの踏み間違い防止装置』だと思っている。

○大型化の波にのまれず国内向けに5ナンバーサイズを残している。日本の道路事情において5ナンバーサイズは神サイズだと思う。ヴィッツベースってのもデメリットとは思わない。そもそもカローラがヴィッツクラスに成り下がったのではない。ヴィッツがカローラクラスまで登りついたと考えるべき(ヴィッツのレベルが上がってきたことで空白になった下のクラスを埋めているのがパッソ)。このヴィッツベースのボディに1.8Lのエンジンが載せられるようになった(フィールダーやGRMNヴィッツなど)のがその証拠。だからこのクラスを守り続けているカローラが、同クラスまで上がってきたヴィッツをベースに作られても違和感はない。
そしてヴィッツベースなので、RSやGRヴィッツなどのパーツが流用できる。

○E160型前期のデザイン、賛否あるけど…自分はけっこう好き。それと、リアトランクの形状が何か工口い(笑)

◯取り回しの良さ。運転中のいろんなシチュエーションにおいて、確認すべき所が確認しやすい。少なくとも自分はこの車にしてからバック駐車や縦列駐車の切り返しが少なくなったと思う。車両感覚は掴み易く後方視界も良く、狭い小道もストレスなく走れて、『自分の運転レベルが上がった?』と感じるほど。『いいえ、車が運転しやすいだけです(笑)』

○『The 大衆車』であるカローラでも、一昔前では考えられなかった装備がいろいろ付いている。『ナノイー』なんて付いてるんだ!(笑)

◯車の弄りやすさ。簡単にパネルが外せる。簡単に内張やトリムが外せるし分解できる。「ガンプラかよ!」と思うほど(笑)。
シンプルな1NZ-FE。シンプルな足回り。整備性最高。構造そのものがシンプル。修理費などを加味してもコスパ最高。メーカーのある愛知県、アクシオを製造した工場のある岩手県に向かって「ありがとう!!」と叫びたくなるほど。「シンプルイズベスト」を地で行く車。
そして簡素な車故に、車弄りの効果が体感しやすい。ボディをブレースで補強しただけで、劇的に走り心地が変化した。

○まさに「ちょうどいい」車。トヨタの車好きの技術者が集まって車好きではない人に個性を打ち消した車を作るという事は、非常に難しい事だと思う。まさに「無の境地」!?(笑)

◯実は隠れた『マイナー車』。ほとんどが車弄りをしない高齢者か社用車なので、少し見た目を弄ってやるだけで、ワンランク上のアクシオが出来上がります。

○2022年8月に一部改良の話が出ています。足回りなどの純正の主要部品には当分困る事はなさそうで、ヘタリによる部品交換はまだまだいけそう。
不満な点
▲ベースグレードのX。いくらなんでもタコメーターを省くのはちょっとあんまりじゃない?しかもアクシオだけ…。作り分けしちゃうと逆にコストかかるのでは…と思う。タコは絶対に欲しかったので、Gグレードに縛らざるを得ず、車探しはかなり制限された。E16系は、「MT+タコメーター」はオプション無しだとGグレードのみ。

▲アクシオはE160系のアフターパーツ(特にスポーツ系)がほとんど無い。E140系はGTもあったし、E160系にも欲しかった。ヴィッツがベースになったんだから、RSやG'sからの派生でスポーツモデルを出すのは難しくなかったと思う。G'sにアクアやヴィッツがあるんだし、MTがあるアクシオやフィールダーもシリーズに入っても良かったハズ。
そしてアクシオ(セダン)とフィールダーの顔が共通化されて3代目。顔が共通なのにエアロパーツが共通でない。フィールダーのエアロツアラーのエアロパーツを、アクシオにも設定してほしかったと思う。バンパー同じなんだし、簡単な事だったハズ。更にアクシオのリアのエアロパーツがないってどういう事よ!?せめてフィールダーのリアバンパーと下部を共通にして、エアロツアラーのリアアンダースポイラーがつけられたら良かったのに。またTRDからタワーバーやアクシオ用のメンバーブレースくらい欲しかったなぁ。

▲見えないところ、車に興味がない人が気にしないところのコストダウン。リアのリインフォースメントが無いのはショックだった(DIYでヴィッツのものを流用できたけど)。リアシートヘッドレストがコストダウンで一体型になっているが、そんな事はどうでもいい。しかしリインフォースメントは剛性にも安全にも関わるもの。こういうパーツは標準装備してほしい。

大きな不満は上の3つ。下記は細かな点だから、大きく気にするところではないかも。

▲売り出し方がチグハグ。E140系、E160系とデザインも若々しくなってきており、CMも小栗旬さんを起用し、それを前面に出している。なのに、アクシオE160系前期のカタログは年配の人を意識したもの。いったい誰に買ってほしいのか…。

▲全幅を5ナンバーいっぱいに取り、全長も先代から5cm短くなっただけ、そして全高は先代と同じなのに、現行の方が腰高感があり、先代の方が(いい意味で)ドッシリ感がある。広さ、取り回しについてE160系はとてもレベルが高いが、車のスタイリングやシルエットで言えば完成形は、E120系とE140系だったと思う。
そもそも全長のダウンサイズ、必要だったの?と思う。

▲フィールダーが1.8と1.5なのに、アクシオが1.5と1.3…。つまり、[フィールダー>アクシオ]ってこと?(怒)

▲160系はラグゼール以外トランクスルーはない。それは別に気にしてないけど、それならば後部座席とトランクは(鉄板などで)しっかり区切って欲しかった。セダンの利点は後部座席とトランクを分離して、そこを区切ることによるリアタイヤノイズの低減と高いボディ剛性。それが活かされてないセダンはもったいなく感じる。

ここから先は不満と言うか、希望です。

☆1.3のシリーズやラグゼール(後期型ならWxB)、4WDにもMTがあったら嬉しいのに。また6MTならなおさら。そして前期のMTでもイモビライザーやスマートエントリー、プッシュスタートとかほしかったよね。まぁMTがあるだけでもいいけど。

☆前期、中後期で細かな作り分けをし過ぎ。中後期パーツの流用がしにくい。特に残念だったのはテールランプ。中後期のテールはデザインがすごく良いのに、実は形状は前期と違うし、取付穴も違うので、前期に中後期のテールを流用する場合、ボディに穴開けと後期のバンパーが必要になります。
形が「ほとんど」同じだったら、「全く」同じでもいいじゃん…。

☆下取りや中古市場の動向…今やセダン人気は氷河期レベルなので、中古車はお手頃価格で買える…ハズだった。しかし、半導体不足による中古車の高騰、そして何より5ナンバーセダンのライバルがいなくなってしまったため、今後『5ナンバーセダン=アクシオ』と言う方程式が日に日に成り立つようになる。アクシオの中古車価格はあまり下がらないかも?
デザイン

4

フロントは後期のデザインも悪くないが、前期のデザイン、かなり好き。
リヤは後期のデザインがかなり好き。
16系のデザインに14系のスタイルなら完璧だった…。
走行性能

4

自分が今まで乗ってきた車のエンジンは3S-GE。1NZ-FEは明らかに馬力は落ちるが、数値ほどそれを感じさせない。
確かに坂道での加速感は物足りないところもあるが、スポーツカーでもないし、こんなものでしょう。1.5㍑車では頑張ってる方。
そして、とにかく『運転のしやすさ』を重視した取り回し。それを最新技術ではなく、知恵と工夫(サイドミラーやAピラー位置など)でモノにしている。
乗り心地

3

とても柔らかい。アイドリングはとても静か。
今まで騒がしい車に乗ってたので、特にそう感じる。
回転を上げると少々騒がしいかな。まぁ許容範囲。
不満点は、ロードノイズ。路面によっては車内での会話の声量を上げないといけなくなる。
足回りは柔らかな分、荒れた路面は揺られるが、ボディを固めればこの不満は解消されるのかな?

着座位置が高いと言われるが、最近SUVブームで着座位置の高い車が街中に溢れているので、このカローラについてはそう感じません。まぁスポーツカーでもないからね。
積載性

4

トランクが広い。もちろん後部座席も。そりゃ社用車にはもってこい…ってなっちゃうよ。

ミニバンやワゴンに比べると劣る。しかし車の形からしてそれは当たり前。

「自転車載せたい」という方、フィールダーにして下さい。
「刑事7人で乗りたい」という方、シエンタにして下さい(笑)。

アクシオはゴルフバッグが4つ積めるという(カタログより)。大人4人が普通に乗れる。それ以上何を求めるのか?
普通の生活に困らない程度の積載性は十分にある。
燃費

5

なかなかいいと思う。カタログ燃費からの乖離も比較的少なめ。
ほとんど街乗り、CVTより不利なMT、アイドリングストップなし、普通の運転で平均燃費表示は14.2〜14.3(エアコン無)。
エアコン有でも13後半。

エコ運転に心がけるとまだまだ良くなりそう。
価格

4

コスパが最高。2022年でも車両本体が160万程度。「軽自動車の方が高い」という逆転現象が続々発生。
またタマの非常に多いヴィッツをベースにしているためか、整備性がとても良く、修理費用がかかりにくい。…というか故障がほとんど無い。
10年目となる自分のアクシオもディーラーで先日車検を受けたが、メンテナンスパックを点検1回ごとに計算し直すと、8万円もかかってないと思われる。

ただし、自分のアクシオはMTと言うこともあり、下取りはほぼ期待できない。
故障経験
深刻なものはまだない。
細かいことだけど、オーディオパネルとエアコンパネル、助手席アッパーボックスあたりの軋み音が発生しやすい。どうやらこのカローラの持病らしい。まぁこのあたりは、DIYで改善が可能。

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