トヨタ アルファード 「アルファードをさらに極める」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

アルファードをさらに極める

2023.11.28

年式

2023年6月〜モデル

総評

気に入ったら買っちゃいな！……アルファードを目の前にすると、まさにそんな気分です。値段が高いので誰にでもオススメできるクルマではありませんが、一度この世界を知ってしまうと抜け出せなくなるという気持ちはよくわかりますよ。お世辞抜きにトヨタの誇る最高傑作の1台だと思います。

満足している点

その威風堂々とした風格。上質な内装。快適な乗り心地。……褒めるべきポイントがいくつもあるのは、さすがトヨタが誇る「トップ・オブ・ミニバン」ですね。どこを気に入っても、このクルマを買う理由にはなり得るのではないでしょうか。

不満な点

それなりの値段になってしまうこと。……は、まあトヨタのフラッグシップミニバンなので買う人は気にしないと思います（だって「クラウンの値段が高い！」なんて言う粋じゃない人はまさかいませんよね）が、問題は供給体制。欲しいと思っても2年待ち（2023年12月現在）というのはさすがに気になるところです。そんな人は「KINTO」というサブスク（納期6カ月〜）を使うという手もありますが。

デザイン

4

あのオラオラ顔もずいぶんスマートになったなあ……というのが率直な印象です。グリル自体は大きくなったものの、尖った感じは抑えられて温和な顔になったと思うのはワタシだけでしょうか。ちなみにヘッドライトがグリルに埋め込まれるようなデザインになったのも新型の特徴ですね。

走行性能

4

このところのトヨタって凄いなあ……と思うのは、こういう大きなミニバンでもしっかりと運転を楽しむハンドリングに仕上げていること。峠道でもしっかり曲がるのだから驚きですよ（ただ、運転する楽しさは兄弟車の「ヴェルファイア」のほうが上）。パワートレインはガソリンとハイブリッドがありますが、動力性能で勝るのはハイブリッド。またガソリンエンジン車は自然吸気エンジンなので、同じガソリン車同士で比べてもターボエンジンを積む「ヴェルファイア」に比べると加速はおっとりです。

乗り心地

5

極上です。かつては「ミニバンの乗り心地はセダンに劣る」なんて言われていましたが、アルファードに乗ると「これでいいやないか！」という気分になれます。路面からの衝撃の少なさ、そして車体が上下に揺さぶられないフラットライド感。どちらもまごうことなく高級車の領域ですね。あと、「乗り心地」ではないですが、セダンでは絶対勝てないポイントとして室内の広さは文句なしです。

積載性

4

ラージサイズだけあって、ミニバンのなかではたくさん荷物が積めます。広い床下スペースがあったり、3列目にシートスライドが付いているから必要に応じて荷室奥行きを拡大できるなど、3列目展開時でも意外に荷室が広いのは美点ですね。ただ、2列目がコンパクトに畳めないのは、バンのように荷物をたくさん積もうと考えている人にはネガティブなポイントと言えるでしょう。

燃費

3

パワートレインはガソリンとハイブリッドの2タイプがあるわけですが、燃費を気にするなら必ずハイブリッドを選んでください。ハイブリッド車の実燃費は、ガソリンエンジン車の「だいたい2倍」です。もう勝負になりませんので……。点数はハイブリッド「5」でガソリン車「2」です。

価格

2

540万円から（2023年12月現在）。兄弟車のヴェルファイアよりは100万円以上安いエントリー価格ですが、それなりの値段ですね。とはいえ、残価設定ローンを組むと月々の支払額は意外と（＝車両価格の割には）控えめだったりするので、その見積もりもとってみることをおススメします。