消防署に配備されている救急車についての質問ですが、更新される時にハイエースからキャラバンに更新される自治体があれば、

Question

なぜハイエースからハイエースに更新される自治体もあるのですか？

Answer 1

消防は地方自治体（市町村）ですから、一定金額以上の物の調達は、原則として入札です。

入札の際は、特定の企業が有利にならないように、シャシーとなる車体（ハイエースやエルグランドなど）は指定できません。
救急車内の広さはどれぐらいとか、こんな装備品を積載するといったことを「仕様書」というもので入札前に公告します。
それを見て、入札する会社が「この条件なら、これぐらいで入札できるな」と決めるわけです。

ちょっと話がそれますが、消防署の消防車（ポンプ車）って、見た目が変わらないのに、シャシーが違うってこと、ありませんか？
同じ消防車メーカーでも、シャシーが違うことがあるんです。
というのは、消防本部に納入するのは消防車メーカー（モリタ、日本機械工業、帝国繊維など）です。そこが消防本部の仕様書に見合う車を探すんです。仕様書の要件を満たし、消防車メーカーが変わらなければ、シャシーはどこのメーカーの車でもいいんです。

救急車だって同じです。条件に適合し、値段が安ければそれでいいんです。

あと、難しい問題がありましてね…
「入札なんか、自動車メーカーだったら、どこでも参加するだろう」と思うかもしれません。
トヨタや日産といった自動車メーカーは、特殊車両を製作する子会社があるので、例えば「東京日産自動車」という販売会社が救急車を落札すると、特殊車両を製作する子会社（日産車体など）に発注します。
ところが、子会社がたまたま他の販売会社から違う特殊車両、例えば高所作業車や教習用自動車などを受注していて納期に間に合わないってことがあると、自治体の調達公告があっても、納期によっては間に合わないので入札に参加しないってこともあるんです。
落札したけど納期までに納入できなければ、ペナルティ（金銭的なものもあれば、期限を定めた入札参加資格停止など）を受けるんです。
となると「あれ？今年は東京日産は来ないの？」ってことが起こり、日産車の救急車が入札に来ないということも起こってきます。

こういったことから「毎回同じメーカーの車が入るとは限らない」のです。

例外的なものがあるとすれば「地元企業の支援を目的とした発注」です。
自治体としては、地元の企業が儲かると、法人住民税が入ることになります。
入札で価格が決まる発注は、大きな利益にはなりませんが「あの救急車、ハイエースだったね」って気づく人がいれば、それが宣伝になるんです。それによってトヨタ車を買う人が増えれば、自治体にとってもプラスになります。
こういうときは「シャシーはトヨタ車とすること」という条件をつけることが特別に認められます。

こんな感じですかね。

質問者からのお礼コメント

ありがとうございました。

Answer 2

入札の結果です。