2013年8月
■2013年8月
光岡自動車のカスタムカーの代表モデルであるビュートが2012年5月にフルモデルチェンジを受けた。ビュートは日産のマーチをベースに光岡が独自のドレスアップを施したモデルで、今回はベースのマーチが先に新型車に切り換わったため、これに合わせてビュートもフルモデルチェンジして3代目モデルが登場した。
外観デザインはこれまでのビュートと同様に、かつてのジャガーをイメージさせるようなクラシカルな外観デザインを持つ。フロント回りのデザインの違いが際立つが、それ以上に異なるのがリヤで、マーチが5ドアハッチバックであるに対し、ビュートはリヤにトランクを持つノッチバックの4ドアセダンとされている。
ボディのリヤ部分のほか、フロント部分も延長されているので、全長はマーチより735mmも長い4515mmとされている。全幅は15mmの拡大にとどめられて1680mm、全高は35mm高くなって1550mmとなった。デザインの自由度を追求した分だけボディが大きくなった。
インテリアの居住空間は基本的にマーチと共通。トランクルームはボディがリヤに伸びたことで長さが長くなったが、トランクリッドの開く角度が小さいことなどから、使い勝手はむしろマーチよりも悪くなった。実用性を追求するクルマではないということだ。
今回のモデルでは、本革シートや本革を使ったドアトリム、木目調のインストルメントパネルなど、内装の仕様にさまざまなオプションが装着されている。これらによって内外装をトータルにコーディネートできる。
基本メカニズムはマーチそのもので、搭載エンジンは直列3気筒1.2リッターで58kW(79ps)/106Nmのパワー&トルクを発生する。無段変速のエクストロニックCVTとの組み合わせだ。ベースのマーチに合わせ、アイドリングストップ機構のないベースモデルと、アイドリングストップ機構付きの2グレード、さらに4WD車が2グレードの合計5グレードが設定されている。
マーチはタイ製で、光岡自動車は今はタイにも工場を持つが、日本で販売するビュートは日産がタイから輸入したマーチをベースに富山県の光岡自動車の工場で架装が施される。ビュートの初代モデルは1993年に発売されており、光岡自動車には20年に及ぶノウハウが蓄積されており、それを生かしたクルマ作りがなされている。
同年10月には東京放送ホールディングスが運営するインターネット放送局「OTTAVA」(オッターヴァ)とコラボレーションした、特別仕様車「オッターヴァ」を発売した。
2013年3月30日には外装カラーをさくら色に仕上げ、「本革シート」、「ウッドタイプインパネ」、「クラシックドアトリム」を標準装備した特別仕様車「SAKURA」を発売した。
同年4月20日には映画「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」の公開を記念して、内外装に特別装備を施した「探偵はBARにいる」を20台限定で発売した。
同年8月28日にはマイナーチェンジを発表し、エクステリアに2色とインテリアに1色の新色を追加、センタークラスターのデザイン変更などを行い、8月30日から発売した。