2015年1月
■2015年1月
大手自動車メーカーの生産するクルマをベースに、独特のデザイン処理を加えたクルマ作りを続ける光岡自動車が、マツダ・ロードスターのパワーリトラクタブルハードトップ仕様車をベースに開発し、2009年モデルとして35台を限定販売することになったのが卑弥呼。2008年12月から予約受注を開始した。
卑弥呼は単なるロードスターの着せ換えモデルではなく、ホイールベースをフロント側に700mmも延長し、美しさの黄金比と呼ばれているフロント7対リヤ3という理想的なプロポーションを実現。これによってロングノーズ・ショートデッキの古典的で安定感のあるスポーツカースタイルを作り上げている。
クラシカルなイメージのフロントマスクから大きな波形を描くようフェンダーからリヤへのラインは、卑弥呼ならではのものだ。ボディサイズはホイールベースが延長されたことで全長が大きく延長されたほか、フェンダー部分の造形によってボディの全幅も拡大されている。
搭載エンジンは直列4気筒2.0リッターのLF-VE型。グレードによって電子制御6速ATまたは6速MTが組み合わされる。マニュアル車は125kW(170ps)、6速AT車は119kW(162ps)のパワーを発生し、ともに189N・m(19.3kg-m)のトルクを発生する。
安全装備は運転席と助手席のSRSエアバッグやSRSサイドエアバッグシステム、EBD付きABSが全車に標準で装備され、VDCもグレードによって標準となる。
2009年9月からの2010年モデルでは手動格納式の幌仕様車を追加した。
2011年10月には誕生3周年を記念した特別仕様車を発売した。
2012年12月のマイナーチェンジでは、3色だった外装カラーに新色の「ウィッチパープルパール」を追加した全4色を設定し、「カラーオプション」(30色)を含めると合計34色がラインナップされた。同時にホワイトとブラックを基調にカラーコーディネートされた特別仕様車「モノクローム」を発売した。
2013年11月15日には新たなボディカラーの追加やグレード体系の見直しなど、マイナーチェンジを行った。
2014年9月10日にはアルドールをベースに、伊勢丹とコラボレーションして内外装に伊勢丹を代表する2種類のタータン柄を施したほか、専用18インチアルミホイール&215/35R18タイヤや専用クロコダイル調合皮シートなどを装備した特別仕様車「クレイジータイマー」を、伊勢丹新宿店限定で20台発売した。
2015年1月30日には2015年モデルを発売し、外装色を36色の設定として、ハードトップとドアミラーをブラック塗装仕上げの選択を可能とすることで「2トーンラッピング(オプション)」との組み合わせにより外装色だけで481バリエーションから選べるようにした。なお2015年モデルは15台の限定生産となっている。
2016年1月22日には価格改定を行った。
■2017年9月
光岡自動車は卑弥呼(ヒミコ)に、特別仕様車「乱(ラン)」を設定して、2017年9月2・3・9・10日の4日間、三越日本橋本店本館1階南口にて展示販売を行った。
「乱」は、三越日本橋本店が開催するイベント「GSJ PREMIUM WEEK ~Vol.2~」の連動企画として、4台限定で発売された特別仕様車。ボディカラーは、日本の伝統色である漆黒(しっこく[ブラック])と、藍鼠(あいねず[グレー])の2色を用意。それぞれのルーフパネルとボディサイドには同じく日本の伝統色である朱殷(しゅあん[レッド])を組み合わせている。また、「花吹雪」と名付けた1%未満の金色のフレークを塗布した技巧により、ボディ表面を重厚で奥深い、複雑な立体感を実現した。
インテリアは、かつて織田信長が愛用したという「片身替」をイメージした、漆黒(しっこく[ブラック])と朱殷(しゅあん[レッド])の半身ずつからなる「片身替」シートを採用。本革と合皮、ファブリックを組み合わせて、斬新かつシャープな印象に仕上げている。
また、金沢の純金箔をちりばめた専用インパネデコレーションパネルや専用の七宝焼きラジエターグリルバッヂ、甲冑の一部を連想させるアルミホイールなどを装備して、ゴージャス感を向上した。
なお「GSJ PREMIUM WEEK ~Vol.2~」とは、日本の新しい文化芸術として注目され、ゲーム音楽の世界をリードするGAME SYMPHONY JAPAN(GSJ)と、三越日本橋本店がコラボレーションするイベントだ。