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街の景色を変える圧倒的存在感! 光岡自動車 2代目ヒミコ試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

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街の景色を変える圧倒的存在感! 光岡自動車 2代目ヒミコ試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

 ベストカー本誌で30年も続いている超人気連載「テリー伊藤のお笑い自動車研究所」。過去の記事を不定期で掲載していきます。今回は光岡自動車 2代目ヒミコ(2018年-)試乗です!(本稿は「ベストカー」2018年6月26日号に掲載した記事の再録版となります)

PHOTO/西尾タクト

街の景色を変える圧倒的存在感! 光岡自動車 2代目ヒミコ試乗【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】

■女の子にイヤがられても嘆くんじゃない! それも男の勲章だ!!

光岡 2代目ヒミコ Sレザーパッケージ 598万3200円(6AT)。現行ロードスターをベースにネオクラシックなデザインを施したミツオカヒミコ。このモデルは2代目で、初代は2008年12月に登場し、9年間で271台を生産、販売。そのうち約41%は海外で売られた

 ミツオカのクルマに乗るのは久しぶりだ。

 かつて、初代ビュート(1993年登場)に乗った時には面白いクルマであることは認めつつ「結局はジャガーマークIIのパロディだね」と若干醒めた目で見ていた覚えがある。

 そして、今回は2代目ヒミコだ。今年2月22日に発表されたばかりのミツオカの最新モデル。

 現行ロードスターをベースに、モーガンをイメージさせるデザインを施したクルマで、初代ビュートに乗った時の私なら「モーガンのパロディだね」で片付けてしまいそうだが、今は違う。そんな細かいことはどうでもいい。

「楽しければいいじゃないか」という気分になっているのだ。

 たぶん時代が変わってきているのだと思う。初代ビュートの登場から25年が経ち、「フェイク」に対する反応が変わっているのだ。また、ミツオカが歴史を重ねてきたこともあるだろう。

 もはやミツオカが作るクルマは何かのフェイクやパロディではなく、オリジナルのミツオカ車として認知されている。継続は力なり、なのだ。

 私は以前、ソフトオンデマンドのAV女優アワードの表彰式に出た時、壇上に並んだ30人ほどのAV女優を見ながら「整形している子が多いな」と思ってしまった苦い思い出がある。

「みんな同じような鼻をしているな」とか「あの子のおっぱいも怪しくないか?」とか、そんなことばかり考えていたのだ。

 まったくダメ。今思い出しても、あの時の私は0点だ! この子たちにどれだけお世話になっているのか、その感謝の気持ちがない。

 それと同じでヒミコを見て、やれ「ドアの形がロードスターと同じだ」とか「内装が変わってない」とか、そういうことばかりチェックしてちゃダメ!

 ベース車と同じ部分があるのは当たり前だし、ベース車があるからこんなに面白いクルマが作れるのだという感謝の気持ちが大切なのだ。

 実際、ビバリーヒルズあたりを走っていたら華やかでいいと思う。

 走りはどうか? それはもうボディの長いロードスターとしか言いようがない(笑)。

 中身はロードスターなのだから当然だ。もちろん悪い意味ではなく、運転しやすく走りがいいということで、そこがミツオカのいいところ。デザインはレトロでも中身は新車だから信頼性も高い。

 実は、ビュートなどはイギリスで喜ばれるのではないかと私は考えている。

 イギリス人の誇りであるジャガーマークIIのデザインを、手頃な価格と最新車の技術で楽しめるのはありがたいと思う人はけっこういるのではないだろうか。もちろん、モーガンもイギリスの誇りだからヒミコも同じことだ。

 と思っていたら、ミツオカのクルマは並行輸入車(ミツオカは関与していない)がイギリスでけっこう売られており、一定の人気を得ているという。

 また、ヒミコは初代モデルをミツオカが正規に18台販売して完売。2代目もイギリスでの販売を検討しているというから、やはりそういうイギリス人は確かにいるということなのだ。

■たくさん売れるクルマにも挑戦してほしい

最新のヒミコと伝説のオロチを並べて撮影。オロチの中古車は新車時以上の1000万円弱のプレミア価格が付いており、人気の高さをうかがわせた

 久しぶりにミツオカのクルマに乗って、こういう楽しいクルマを作ってくれてありがたいなと思った。

 ヒミコも海外からの問い合わせが多いらしく、もしかしたら、こういうクルマは日本よりも海外で認められやすいのかもしれない。そういうポジションにいるのも面白い。

 今回はミツオカのショールームを拠点に撮影したのだが、そこに並んでいたオロチの中古車がまったく値落ちしていないのに驚いた。お値段なんと968万円!

 新車時よりも高価なプレミア価格が付いているのだ。これぞミツオカの価値を示すわかりやすい例と言えるだろう。

 数は少ないかもしれないが、一定数のこういう個性的なクルマが欲しい層は確実に存在する。ミツオカは長い年月をかけて、そのニッチな市場をモノにしてきたのだ。繰り返すが、継続は力だ。

 ヒミコにしてもモーガンをそのままマネしているのではなく、ネオクラシックという新しい価値観を築いている。残念ながら女の子にはウケそうにないが(笑)、それはオリジナルのモーガンでもロードスターでもS660でも同じことだ。

 スポーツカー、特にオープンカーが好きな女の子は今や希少種となっている。

 ヒミコでドライブデートの待ち合わせに現れたら「電車で行きたい」と言われそうだが、それも男の勲章だと思ってほしい。

 今、ミツオカに求めることがあるとするなら、ベースは軽自動車でもいいから、たくさん売れるクルマにも挑戦してほしいということだ。

 スペシャルな内装やホイールなどを用意してファンを喜ばせるのもいいが、それにはおカネも手間もかかる。

 徹底的にコストを抑えながら、量販も意識した個性的なクルマも作ってみてほしい。ミツオカのようなクルマが増えれば街の景色も変わるはず。私はそこに期待したいのだ。

 人もクルマも個性は重要。ヒミコはその大切なことを思い出させてくれた。

■テリー伊藤 今回のつぶやき

 もはやフェイクやパロディではない。ミツオカが作るのはオリジナル。

「継続は力なり」とはこういうことだ!

(写真、内容はすべてベストカー本誌掲載時のものです)

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モーサイ

みんなのコメント

2件
  • ハンセン
    ヒミコといえば、A○女優。
  • VTECは我らの誇り
    オロチよりドゥーラやラ・セードと並べたほうがいい写真になったかもしれん。
    そちらの方がヒミコに近いかな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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