2012年10月
■2012年10月
マクラーレン・オートモーティブはF1マシンのDNAをオープントップ・ドライビングに融合させたMP4-12Cスパイダーを、2012年10月19日に発表した。車両販売価格は3000万円で、日本へのデリバリーは2013年初頭とされている。MP4-12Cスパイダーは、クーペボディのMP4-12Cに続く、ハイパフォーマンス・スポーツカー・シリーズの第2弾で、先にカリフォルニア州モントレーで開催されたペブルビーチ・コンクール・デレガンスで世界初公開されていた。時速30kmまでなら走行中でもルーフの開閉操作が可能なリトラクタブル・ハードトップ(RHT)を備えるのが特徴で、基本メカニズムや装備などは、MP4-12Cと共通。クラストップの剛性・ハンドリング・安全性を誇るカーボン・ファイバー製モノセル(MonoCell)・シャシーをはじめ、3.8リッターV型8気筒のツインターボ仕様エンジン、7速デュアルクラッチ・トランスミッション(SSG)などを採用する。エンジンの動力性能は、クーペの441kW(600ps)/600Nmから、スパイダーでは460kW(625ps)/600Nmへとパワーアップされ、これに合わせてギアボックスも強化された。このほか、シャシーの設定が選択できるプロアクティブ・シャシー・コントロール、コーナリングのグリップ力を高めるブレーキ・ステア・システム、リア・ウイングの角度を変えてダウンフォースを高めることでコーナリングのブレーキ性能とスタビリティを向上させるエア・ブレーキなど、マクラーレン独自の技術が多数採用されている。最高速度は329km/hに達し、0-100km/h加速はわずか3.1秒(ピレリ P-ゼロ・コルサ装着時)という。なお、パワーアップされたエンジンを搭載するMP4-12Cスパイダーの発売に合わせ、これまで販売されたMP4-12C(クーペ)に対しても、パワーアップ仕様のエンジンへ無料で換装することが発表された。正式には国土交通省の認可を経て決まるとのことだが、マクラーレンならではの対応といえる。