ジープ レネゲード PHV 「予算が許すなら機能性も乗り心地もすべてが充実のPHV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

予算が許すなら機能性も乗り心地もすべてが充実のPHV

2024.5.29

年式

2020年11月〜モデル

総評

日本でも乗りやすいボディサイズにオフロード性能を感じさせるジープブランドらしいデザイン、そしてガソリン車は400万円台前半、プラグインハイブリッド車は600万円ちょっとから狙うことが出来る価格設定。日本で乗ることを考えても非常に魅力的なSUVと言える。ウィークポイントは少ないと思えるが、運転支援システムの完成度とラゲッジスペースが若干狭いと感じる点が人によってどのように映るかと言ったところだ。

満足している点

インポートカーのSUVとしてはコストパフォーマンスが高く、お買い得感を得られる点が魅力的だ。特にプラグインハイブリッドモデルは単純に安いだけではなく、充実した内容やパワートレインを考えるとバーゲンプライスと感じられる。また、コンパクトなボディサイズながら、SUVらしさやジープブランドらしさを感じるデザインも魅力を感じるポイント。

不満な点

運転支援システムの完成度がまだ低い印象だ。日本車やドイツ車に比べるとスムーズさに欠け、警告音も唐突に鳴るようでビックリする（設定で変更できるが）。この点は要改善のポイントと言える。

デザイン

5

比較的コンパクトなボディサイズながら、オフロードが得意そうなSUVらしさ、もといジープブランドらしさがあふれているデザイン処理は素晴らしい。日本の道路での実用を考えたらコンパクトなサイズ感がいいけれど、SUVらしいタフな印象も持ち合わせたモデルが欲しい。そんなワガママな要求にバッチリ応えてくれるデザインだ。

走行性能

3

エントリーグレードは1.3Lのターボエンジンとなっているが、動力性能を考えても不満はない。ただ、前輪駆動となるのは致し方ない部分もあると思うが、キャラクターを考えるとオフロードに関するシステムが特段備わっていないのはウィークポイントだ。上級となるプラグインハイブリッド仕様はAWDとなっていて、オフロード走行も考えられた機能やメカニズムが用意されている。エントリーグレードのFFにすべてを備えるのは厳しいが、クルマの性格を考えても何かしらの「らしさ」は欲しいところ。

乗り心地

4

アメ車らしく全体的な乗り心地はソフト。ただオンロードでは比較的収束の遅さ、振動の揺り戻しが気になる印象だが、人によってはそれほど気にならず、むしろ好印象を持つかもしれない。プラグインハイブリッドならば静粛性も高く、乗り心地も比較的良好な類のクルマと言える。

積載性

3

ボディサイズを考えれば十分なラゲッジスペース。ただ、人によっては少し手狭な印象を抱いてしまうかもしれない。またクルマのキャラクターを考えれば、機能的にはもう少しアウトドアシーンで活用できそうな装備が欲しい。

燃費

3

日本のハイブリッドSUVと比べてしまうと燃費的には少々劣るが、プラグインハイブリッドの燃費性能はサイズ感を考えてもそこまで悪くない。ただ、ガソリンエンジンはコンパクトなボディサイズの割に少し燃費性能が物足りないといった印象だ。

価格

5

国産SUVには敵わないが、インポートカーでSUVらしいデザインとサイズ感を考えるとバーゲンプライスと言える。ガソリンエンジンのエントリーグレードもそう感じるが、特にプラグインハイブリッドの価格設定は魅力的だ。600万円ちょっとで、オフロード走行に役立つ機能を持つプラグインハイブリッドSUVのインポートカーが手に入るのは非常に魅力的な選択肢だ。