ホンダ S660 「The　遊び車」のユーザーレビュー

The　遊び車

2022.1.27

総評

非常にコンセプトがはっきりした車だと思います。
軽自動車とは思えないような値段ですが、逆に言えば２００万そこそこで、こんなに所有欲が満たされる車も少ないんじゃないでしょうか。
好き嫌い分かれると思いますし、用途によっては購入の選択肢に入りようがないことも多いでしょう。
レーダーチャートにすると、長所は思いっきり突き抜けてるし、短所はもはや落第レベルみたいな。
ただ、「そこがいい」。

満足している点

その存在自体…これはもはや信仰に近い。
この国の交通道路事情まで考慮して、走って楽しむ目的に全振りした車ですから、無二の存在だと思います。

不満な点

荷物が乗らないとか車内が狭いとかいろいろ言われてましたが、全て受け入れる覚悟でした。ただ、事前のリサーチ不足で乗り始めてから知って驚いたのは「ドアミラーたたむのは手動」「運転席ウィンドウがワンクリックで全開しない」の２点でした。
とはいえ、「あばたもえくぼ」とはよく言ったもので、気になりません。

デザイン

5

サイドから見た時の、綺麗な裾広がりの山のようなフォルムが気に入っています。

走行性能

4

痛快ハンドリングマシンというコンセプトに恥じず、コーナーの安心感は抜群だと思います。

直線での加速も過不足なく、踏み込むとスムースにリミッターが効く速度まで上がりますのでもたつきは感じません。
視線も低く、こんなに運転行為が楽しいと感じた車もありません。

もちろん高速道路で大排気量の普通車とトップスピードで争ったら勝負にならないでしょうが、そこはこの車の舞台ではありません（そもそも法令違反の領域での話です…）。

また、敏感なハンドリング特性は直進安定性が低いとも言えます。よそ見しながらダラダラ片手運転してたら、簡単に蛇行・車線逸脱します。
しっかり両手で保持して運転に集中するのが前提ですね。

乗り心地

5

私はメインでオデッセイに乗っているのですが、正反対の特性ですね。
オデッセイが『空飛ぶ絨毯』だとしたら、S６は『ガチのアスリート』です。
足回りはしっかりしていて固く、安心感がある反面、ギャップの多い路面では振動を強く感じます。
本気で走ると消耗の多い車なので、ゆったりロングドライブを楽しむというよりは、休憩を挟みながら集中して走る方が楽しそうです。

静粛性に関しては、エンジン音を聞かせるための窓があるくらいなので静かなわけないですし、ほとんどの人は求めていないのでは…。

積載性

1

運転手が積めます。

…というのは誇張ですが、助手席の座面と足元に入る程度の荷物しか積めないのが実情です。
ボンネットのユーティリティボックスも収納になりますが、出し入れが面倒ですし、ロールトップ収納用なので形状が細長く、嵩張るものは入りません。

燃費

-

走行実績足りず、未評価です。

価格

5

価値観によると思います。純正のメーカオプションはやはり高いですが、性能に加えて保証という安心感がありますよね。
本体価格については、今後多少なりとも希少価値も出るでしょうし、今のうちに定価に近いような価格で購入するのはありだと思いました。

故障経験