ホンダ S660 「軽自動車であるが軽自動車にあらず ~ホンダS660~」のユーザーレビュー

並盛りジョニー 並盛りジョニーさん

ホンダ S660

グレード:β(MT_0.66) 2015年式

乗車形式:レンタカー

評価

2

走行性能
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乗り心地
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燃費
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デザイン
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積載性
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価格
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軽自動車であるが軽自動車にあらず ~ホンダS660~

2016.2.6

総評
今時珍しいくらいに割り切った車。
軽としてみると高いかもしれないけど、本格スポーツカーとして見ればむしろ安価だし、それで納得できるだけの走りはこなせます。
どっからどう見てもビートの後継車ですが、ビートで感じた走りにおける不満は、ほとんどが改善されています。
走りを実現するために、トランクも潰されたり(排熱のためのようですが)、荷物置き場もほとんどなし、オーディオ・ナビすら専用構造で、社外品はあきらめないといけませんが、全ては走りを優先した結果のこと。
ストイックなまでの走りへの向き合い方は、まさに「ホンダのスポーツカー」そのもの。
ホンダの社員が、ビートに変わる通勤車として想定した・・・なんて話も、あながち間違ってはいないと思います。
ビート乗ってた人なら、長所も短所も問題なくなじめると思います。
ビート乗りや、スポーツ走行への理解がある方なら一押しですが、そうじゃない方は実際に乗って確かめる必要があります。
自分のように、車を複数台所有ができない人は、買うにあたって相当の覚悟が必要な車です。
もっとも、今はカーシェアやレンタカーもありますし、家族の車を借りるなど、S660でできないことを補う手段はいくらでもあるとは思いますが・・・。(ビート乗っていた頃はそうしていました)
満足している点
軽枠を大きく超える車のつくりと走り。
「いかにもスポーツカー」然としたデザイン。
不満な点
・グリップしすぎて限界が読めないタイヤと足回り。
・そのタイヤは前後異形サイズのため、ローテーションも不可能。
・アシストが効きすぎのパワステ。パワステなんぞいらんw
・MR駆動の宿命で、高速巡航などでまっすぐ走ろうとすると、リアが前に出ようとするのを小修正しながら走ることになるため、長距離走ると疲れる。
・荷物積むのは、手荷物でさえも絶望的。
・車のつくりが色々特殊なことで、手を入れるにもパーツがことごとく高価になりそうなこと。
・オーディオ弄る楽しみはあきらめましょう。
・左右後方の巨大な死角
デザイン

-

走行性能

-

パワーに関してはまったく不満なし。
ターボだけれども、ターボとは思わせないナチュラルなトルクの増え方。
ごく一般的なターボエンジンと接した方だと不満は出るかもしれないが、「NAエンジンの排気量を増やした」ような感覚で、唐突なトルク変動が出ないおかげで、コーナーの立ち上がりなどで多めに踏んでも変な挙動が出ない。
ビート乗ってた頃、「面白い車だけど排気量がもうちょっとだけ増やせれば」と思っていた身にとっては、まさにジャストなパワー。
ターボ化で2~3000rpm付近でのトルクも大幅に増えていて、ビートでは頻繁なシフトダウンを要求された場面でも、ギアかえることなくアクセルそのまま踏めば解決。
山道走った際には、ビート乗ってた頃の癖で、ギアチェンジを何度もやったが、ためしに4速入れっぱなしでアクセルだけで走ったら、流す程度の走りかたなら問題なくこなせてしまった。
高速巡航でも、ビートで100km巡航しようとすると、6000rpmも回ってしまうため、同乗者がいるともはや会話は不可能だったが、S660は100km巡航で6速3000rpmでこなせてしまうため、高速移動時の快適性もさることながら、追い越し加速でもシフトダウンからグイグイ加速し、上の排気量の車にも楽々追随できてしまう。

一部で、現行ホンダの軽用エンジンは、「低速トルクだけ」とか「ブーストアップもろくにできずに弄れないから駄目エンジン」なんて話も聞きますが、これだけ走れて何の不満があろうか。
元々、ホンダのこの手の車は「パワーですべて解決」する車ではなく、「パワーをどれだけ生かしきれるか(踏んでいけるか)」という方向性なので、むしろ「元気な頃のホンダが戻ってきた」という印象。
それに、変に過給弄ったりすると、ただでさえ車両全体のバランスとるのが難しいMR駆動がなおさら難しくなるので、踏めるリア駆動車としてはいい落しどころだと思います。
環境性能や燃費性能、騒音などで、大排気量エンジンから、排気量下げて落ちたトルクはターボで補う「ダウンサイジング」が昨今のトレンドですが、最近の軽のエンジンは、まさにその方向性なのだな・・・と思いました。
660ターボでこれだけ走れるのなら、ダウンサイジングの方向性は大いにあり。
その上税制などで有利な軽自動車の枠で作れるのなら、これはなかなかお得な車ではないかと。
やはりこの車は「軽自動車」ではなく「リッター級のエンジン性能を標榜したガチスポーツカー」と見たほうがしっくり来ると思います。

シャシダイで1ps出るかどうかで血眼になる方、ドラテクくそ食らえで、信号や直線加速でどんな車よりも速く・・・という方には勧めませんし、良さはわからないと思います。
ぶっちゃけて言いますが、ビートのエンジンをパワーアップするために弄るのなら、その弄るコストでS660買ったほうがいいです・・・。・
乗り心地

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いちいちビートとの比較になって恐縮ですが、サスストロークや剛性などでも不満があったビートの欠点が、やはりここでも大幅改善されています。
ノーマル車高ではちと高すぎ、しかしちょっとでも車高下げるとたちまちストロークが足りなくなり、バンプラバーを切り詰めたり、プリロードを強めにしたり・・・とさんざん手を焼かされたもの。
乗り心地は大幅に改善されていますし、ビートに限らず、車体の設計に余裕の無い軽自動車は、サスストロークが少なめになる傾向ありますが、今の段階ではその点は不満なし。
むしろ、「よくがんばったなぁ」と思ったくらいです。
サスそのものは硬めではありますが、きちんとサスは動いてますし、ネオバ履いているだけあって、コーナーでは相当粘ってくれます。
ネオバ級のハイグリップタイヤは、粘りすぎ限界高すぎで、どこで破綻するのかが読めなくて怖いので、もう少しタイヤは考えて欲しい・・・と思いましたが。

NVHも、オープンカーということを思えば、全然問題ないレベルです。
S2000並の剛性・・・というのも、あながち誇張ではないでしょう。
ただし、高速巡航では、屋根をあけていても閉じていても、風きり音が結構大きくて、巡航時に会話に支障をきたします。
まあ、この車のナビシートに喜んで乗りたがる人もそうはいないと思いますが・・・。

前方向は問題なくても、直後はともかく、斜め後方向の視界は笑っちゃうほど狭い・・・というか見えない。
これを補うために、横方向が異常に長いドアミラーが付いていますが、これで何とか補えます。
しかし、レーンチェンジの時に死角に入る車や、斜め後方から近づいてくるバイクや自転車には、最大限の警戒が必要です。
積載性

-

絶望的です。
本当に「スポーツ走行のための車」です。
箱つけたスクーターのほうが、よっぽど荷物つめるんじゃないかというレベル。
またしてもビートとの比較になりますが、リアに小さな工具箱と牽引ロープとブースターケーブルなどは入るトランクと、幌を閉じておけば、シート後にちょっとした荷物置き場はあったのに対して、S660はそれらすべてがオミット。
この点だけは、ビートよりも退化しています。
リアキャリアもつけるのが難しそうなので、2人で小旅行・・・というのも無理。
スポーツカーとしては一級品ですが、日常での使い勝手はバイクと同じ、スクーター以下。
本当に割り切りが必要です。
燃費

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高速~山道~一般道で、場面によっては踏めるだけ踏みまくって、リッター15km。
ガソリンがハイオクではなく、レギュラー指定であることで、財布にやさしい。
価格

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故障経験
携帯を充電しようとしたら、標準備え付けのUSB端子からの電源が来ない。
ケーブル変えたりしてみたが、どうやっても充電されなかったので、USB自体がパンクしていた可能性高い。
これ昨年デビューした車でしょ・・・?

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