総じて述べるなら、中身に拘る大人のためのスポーツセダンの一角に確実に名を連ねる資格のある車だと思う。時計で言うなら、まるでごく普通のステンレスケースを
2011.11.7
- 総評
- 総じて述べるなら、中身に拘る大人のためのスポーツセダンの一角に確実に名を連ねる資格のある車だと思う。時計で言うなら、まるでごく普通のステンレスケースをまとっているのに、中身のムーブメントはあのジャガールクルトを格納するIWC Mark12の趣味に似ている。解る人には他に代えがたい満足感を与えてくれるが、そうでない人にはまるで興味の対象外・・・そんな趣味性の高さという点では近年では希少な絶滅危惧種のような奥深い味わいをもった工業製品の一つだと思う。新車登録から10年、中古購入から5年で走行距離5万Km弱。できることなら大切に長く付き合っていきたいと思う。
- 満足している点
- 2006年に中古で購入して以来、主に通勤と普段の脚に使っています。気に入っている点は沢山ありますので、箇条書きで。
(エンジン&駆動系)
1)エンジンが点火した瞬間のあの’フォーン!’という独特の澄んだ太い音。少し離れていてもALPINAだと判る、その気にさせる音。鋳鉄製エンジンブロックにいまだに拘っているおかげかも?
2)アクセルに対する回転のレスポンスがとにかく良いので、MTで扱い甲斐がある。ヒール&トゥーで回転を合わせる操作も、アクセルにほんの一瞬ヒールを当てる程度で充分。(逆の見方をすると、普段雑なアクセルワークをしている人には極めて運転しにくいはず)
3)回転数が4,000rpm辺りを超えると排気音が甲高い快音に豹変!(ドライバーにアドレナリンを一瞬で注入させてくれる)
4)ノーマルBMWのE46では考えられないほどに太いトルクがアクセルワークとほぼ同時に発生するので、加速したいときはギアの選択次第でほぼ思いのまま。
5)ゲトラグ製の6MTはシフトのダイレクト感が素晴らしい。まさにレスポンスのよいALPINAにはベストマッチングだと思う。
(左Hも左クラッチ&右シフトノブの操作は理にかなっていている上にBMWの左Hはポジションが自然に取れるので疲れ知らず)
(足回り&ハンドリング)
6)フラット感があり腰のある絶妙のサスペンションセッティング。この絶妙なフィールはそう簡単に造れるものでないと乗るたびに思う。
7)遊びが少ないのに神経質すぎないハンドリング(疲れ知らず)。 ※)現タイヤはミシュランPS2のノーマルサイズ装着
8)ステアリングの握りが太すぎず、細すぎずでスポーツドライブ志向の自分のスタイルには丁度よい。(ノーマルBMWのMスポーツは太すぎに思う→操舵フィールが感じ取りにくくてタイヤの接地感がつかみにくいはず(BMWは最近はファッション優先?))
9)コーナーへのアプローチでブレーキングによる加重移動からハンドルを切っていく過程で挙動がつかみやすいので、思い描いたラインへ気持ちよくスムーズに入っていける(ロングドライブでも飽きない)。
(ボディ関連)
10)何と言ってもドアが4枚あること。(これ、カミさんを説得する際にとっても大事!)
11)アルピナブルーは日差しや天候によって微妙に色味の表情が変わるので結構味
- 不満な点
- 不満な点は区分けせずに一気に。
1)3,000rpm以下の通常走行ではあまり存在感を主張しないジェントルな排気音。(どうしても回転を引っ張り上げたくなる原因に)
2)E46はどうしても内外装はそれなりだと思う。ALPINAを知らなければ新車時にオプション込みで札束9つ以上の車には見えないだろう。(逆に言えば、中身に価値を認められるかどうか?がALPINAを選ぶ人とそうでない人を選別する’踏絵’なのかもしれない)
3)雨滴センサー付きのワイパーは便利そうで便利ではないと感じる。微妙にこちらの期待する払拭タイミングとズレる。
4)センターコンソールのシフトノブに干渉しそうになるアームレストはいただけない。自分は普段からしっかりとシフトノブの腹部を握ってシフトするのを癖にしているが、あのアームレストは邪魔者以外の何者でもない(スポーツドライブ時にシフトミスしては危険なので購入時に取り外して別のタイプに付け替えてもらった)
※)ALPINA純正ノブは指の腹が当たる側に皮革が張られているが、まさにそういう握り方を想定して滑りにくいようにデザインされていると感じるが・・・このアームレストとは完全にちぐはぐ。
5)ALPINAオリジナルのパーツは高価すぎる。自分は幸いにもまだそのような事態に遭遇していないが・・・ALPINAオーナー最大の悩みでは?
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