BMW 3シリーズ セダン 「新しいBMW3シリーズに乗ってみた。」のユーザーレビュー

新しいBMW3シリーズに乗ってみた。

2021.3.19

総評

今回は、東京ベイ店にて有料での試乗を体験。
１回3,000円払う必要があるが、2時間じっくりと試乗できるし（比較試乗も可能）、高速代を払って高速試乗も可能なので、試してみる価値はあると思う。

さて、今回はG20系の
・318iセダン（標準仕様）
・320dツーリング（Mスポーツ、X-drive）
の2タイプを試乗した。

どちらも走りや乗り心地に大きな不満はないのだが、318iの標準仕様は軽快でまろやかで本当に良い。これなら飽きずに長く乗れそう。

他方、売れ筋のMスポーツは確かに見た目速そうだし、カッコいい19インチホイールも付いたりするのだが、標準仕様に比べると足の動きが若干硬いと言うか、重い。単体で乗るとそんなに不満はないのだが、乗り比べるとその差は小さくない。

なので、自分が買うなら318iツーリングの標準仕様で決まり。
新型になって必要な装備はほぼ標準で付くようになったので、オプションも付けるとしたら明るいレザーシートくらいだろうか。

個人的にはA4 Avantよりはこっちかな。
ボルボV60と大いに迷うところだが。

満足している点

・4人を乗せて長距離を移動するのに適度なサイズ。
・まともなドライビングポジションが取れる。
・特に318iの標準車はエンジンも足回りも軽快。
・G20に載るディーゼルは先代より随分静かになった。
・G20になって後席にもエアコン（3ゾーン）がついた。
　

不満な点

・Mスポーツのステアリングがやたら太い。
運転支援のためのセンサーが埋め込まれているためと説明を受けたが、まるでステアリングカバーを付けたかのような握り心地は、正直今ひとつ。
　

・Mスポーツのシートはサイドサポートが張り過ぎ。コートを着たまま乗ると、決してデブ体型ではない（普段30インチのパンツを履いている）自分でも結構辛い。
・妙にガンダムチックなスタイリング。
F30のスタイリングでこの中身だったら最高なのに。

デザイン

3

最近のBMWらしく、やたらワイドなキドニーグリルが特徴ではあるのだが、ここまでコテコテにしなくても、と思う。
ヨーロッパ人の好みと言うより、アジア人（特に中国）の好みを反映しているような気がしてならない。

その一方で、インテリアはこのクラスに相応しく、上等。
あと、インパネの物理スイッチがそれなりに残されているのもよろしい。何でも液晶パネルに押し込めば良いと言うものではない。

走行性能

4

2リッターターボのくせに156psしか発揮しない318iだが、これでも十分速いし、しかも吹け上がりも軽い。勿論静かでもある。
そりゃテスラモデル3みたいに首が持ってかれるような加速など望むべくもないが、エンジン車にはエンジン車の良さがある。

また、320dに載るディーゼルは、旧モデル（F30）に載っていた物に比べると、随分静かになった。
とは言え、Dレンジに入れたまま停止した時にステアリングやブレーキに伝わる振動は、ガソリンよりも無論大きい。

乗り心地

5

17インチを履く標準仕様は、文句なく5つ星。
首都高都心環状線は特に路面が荒れていて酷いのだが、これらを難なくいなしてくれて快適。
ゴルフ7の1.2Lに乗って以来、久しぶりに乗り心地で感動した。

19インチを履くMスポーツもこれだけ薄いタイヤを履く割には快適なのだが、標準仕様に比べれば明らかに硬いし、ばね下の重さも感じる。

運転支援装備も試してみたが、LKAの制御は本当に滑らかで上手いと思う。ただし、しょっちゅう隣の車が出たり入ったりする首都高でこれに頼るのは、結構怖い。

積載性

4

積載量は多分パサートはおろか、ゴルフヴァリアントにも負けると思うが、後席が電動で倒れたり、床面のゴムシートが走行中に膨らんで滑り止めの役割を果たすなど、プレミアムブランドらしい小技は効いている。

燃費

-

そう言えば、燃費計をチェックするのを忘れた（汗

価格

3

318iスタンダードのツーリングであれば、コミコミ600万円を切るくらいだろうか。
コンパクトカーでも300万円する時代なので、決して安いクルマではないが、この内容だったら納得できそうな気がする。

故障経験