Penelope'sさん
BMW 3シリーズ セダン
グレード:320i Mスポーツ_RHD(MT_2.0)
2013年式
乗車形式:マイカー
このF30は、MTのM Sportしか眼中になかったため、運搬船の中にある車線逸脱警告と衝突軽減装置などが標準装備の2014年モデルが対象となり、サン
2014.9.23
- 総評
- このF30は、MTのM Sportしか眼中になかったため、運搬船の中にある車線逸脱警告と衝突軽減装置などが標準装備の2014年モデルが対象となり、サンルーフの付いたクルマが納車された。
今でも3シリーズは、非常に魅力的なクルマであることに変わりはない。しかしF30にモデルチェンジした時点で、サイズは3シリーズと呼べる上限のラインを踏んでおり、これ以上拡大すると選ぶ理由を失いつつあるのは自分だけではないだろう。
またスタイルやハンドリングなども、ライバル車と比べアドバンテージを失いつつあるので、コストが掛かりセールスポイントに貢献しない「軽量化」に、今の装備を簡略化しないで結果を出してもらいたい。最近のCMはどのシリーズもドリフトしているが、他車が取り組んでいない軽量化を施し、走行性能、環境問題、燃費などに貢献している説明のCMを流す方が遥かに紳士的でカッコいい。
このクルマを検討している方は、高速道も含めジックリ試乗されるのは勿論、内外装のクオリティも上位シリーズを横に並べて確認していただきたい。アフリカで生産された個体があることを踏まえ、少しでも?と思うならばこの価格帯、AT車ならばいくらでも選択肢がある。材質と工員のウデ、E46から進化が無いとは言い過ぎか。
- 満足している点
- (あくまでも2014年モデルとして)
このセダンは直線、コーナーともにオンザレール感が素晴らしく、過去最高のクルマと感じた。それは極低速からビシッとしているが、コストが掛からないトーインやキャスター角だけに頼っていないのだろう。レベルの道路を走行中わざとニュートラルにすると、些細な凹凸にもしっかりサスが追従してユサユサと高剛性のボディを揺らしながら、まるで電車のように抵抗を感じず果てしなく転がって行く。
ハンドルレシオは5シリーズと同様にオヤジセダン然としてダルイが、アソビが少なく精度が高いため、それなりに切れば前輪がクイッと即答し、ドライバーを軸として旋回するコーナーが気持ちいい。BMWのMTを操作しながら、3シリーズの真骨頂を楽しんでいる。
バネレートは、高速道を常に制限速度以内で走っているが、納車直後はフワフワというよりもボヨンボヨンで凄く幻滅し焦った。しかしアタリが付いた今では、18インチのわりにゴツゴツしてイイ感じだ。市街地での重厚な乗り心地も5シリーズに負けていない。
このエンジンはズィーンと重たいサウンドで、多気筒のフィーリングに似せた重厚感がペダルに伝わってくる。動力性能も必要にして十分なパワーだが、こと燃費に関しては車重が300kg以上重たい523d M Sport ATには遠く及ばず、改めてクリーンディーゼル恐るべしと実感した。
インテリアは歴代3シリーズ中最高なのは言うに及ばず、インパネやコンソール、各スイッチ類の形や配置、感触が5シリーズよりも好ましい。サイドサポート調整機能付きのスポーツシートは身体をシッカリとホールドし、すこぶる気に入った。クラッチのストローク量は多いが、若干重いのでミートしやすく、このMT車を本当にいつも、いつまでも運転したくなる。
- 不満な点
- (1) 真横から見ると車体が妙にヒョロ長く、クーペに合わせたような鼻先を低くしたフロントは今でも好きになれず、GTのフロントマスクが重厚で素敵だ。クーペならば「アクセルを踏め」と言わんばかり、低く睨みを利かせたマスクは似合うが、逆にクーペのリヤは広げた全幅に形状を変更したストップランプが違和感丸出しで、珍しくセダンの方がシャープでカッコいい。
また全高が高く屋根が丸いためガラスの面積が広くなり、合わせてBMWは全般的にリヤ・オーバーハングが短い傾向(短く見える)なので田舎臭さい。何よりも、リヤ・オーバーハングの尻切れ感が強いピラーが連立したワゴンが致命的で、F30系は既に古く見え洗練さに欠ける。サイドビューを重んじる自分は、乗車をする時にいつも残念に思っている。
余談だが、NEW Cクラスのサイドビューのみを写した文字が一切入っていない(無言の)広告を最近目にするが、ぜひ掲出した理由を聞きたい(笑)
(2) せめてMT車は、ハードなバネレートとクイックなハンドルレシオを無償で選べるようにし、私のように軟らかいとホザくユーザーを納得させて(黙らせて)ほしい。ただし電子制御のサスをはじめ、4WSや電池とモーターを積んだハイブリッドなど、「ぶっ壊れたら走れません」や「部品代と工賃合わせて100万円です」の機械仕掛けはいらない。
(3) 年がら年中1550kg前後の重たい車重。剛性を得るためならば技術力が無いね、となる。また320iで定価が高い。極端だが、国産車と同じ値段で今の性能なら凄いと言えるが、値段が高いからあたり前となる。
(4) 小雨が多い昨今、フロントワイパーの間欠モードが無いと不便極まりなく、ついでに間欠モード付きリヤワイパーも付けてもらいたい。小雨で低速なのに、全開で動いてしまうワイパーが使えないのはどうしてくれよう。リヤワイパーについては、外見が損なわれるとして嫌っているのならば、たかがセダン、メーカーの考える妙なコダワリは捨ててほしい。MT派の自分は、パドルシフトこそ見てくれはカッコいいが全く使わない。
(5) MTのため姿勢を正してドライブすると、今まで乗り継いできた全てのクルマと同様にアイポイントが高い。クルマがいいだけに「あと2~3cm○○なら」と各部が気になる。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験