2020年9月
■2020年9月
BMWは、高性能セダン「M5」を2020年9月29日にマイナーチェンジ、同日より販売を開始した。
今回のマイナーチェンジでは、ヘッドライトにL字型LEDライトを採用。ダブルバーキドニーグリルやボディ側面のエアブリーザーにMギルを装着して、高性能イメージを強調。リヤのL字型コンビネーションランプもより立体的な造形とし、周囲をブラックアウト化することで精かんな印象とした。
インテリアは、赤色のスタート/ストップボタンをはじめ、Mレザーステアリング、Mのロゴとカラーステッチが施された新デザインのセレクターレバー、カーボンファイバー製のインテリアトリム、新開発のスポーツシートを採用するなど、モータースポーツ由来のアグレッシブさとラグジュアリーな優雅さを兼ね備えた仕上がり。
パワーユニットは従来型と共通。M5には最高出力441kW(600ps)/6000rpm、最大トルク750Nm/1800~5600rpmを発生する4.4リッターV8ターボを、M5コンペティションは同ユニットながら最高出力は460kW(625ps)に高められている。
走行系においてはブレーキ制御の各機能をコンパクトに統合、非バキューム式のブレーキブースターを採用することで約2kgの軽量化を実現。ブレーキ圧は電動アクチュエーターによって生成され、より素早く正確な制御が可能になったという。さらにM専用の「インテグレーテッドブレーキシステム」により、ドライバーは任意に車両の減速度を調整出来、モードに応じてブレーキペダルの踏み込み量を変更することが可能となった。
さらに新システムとして、センターコンソールに「M MODE(Mモード)」ボタンを追加。これによりメーターパネル、ヘッドアップディスプレイの表示方法、運転支援システムの介入レベルを「ROAD(ロード)」、「SPORT(スポーツ)」いずれかのモードに変更可能。「ROAD」は基本設定としてすべての運転支援システムが有効となり、「SPORT」は任意に設定した情報に基づき、前車接近警告および衝突回避・被害軽減ブレーキを除いたすべてのブレーキやステアリングシステムへの介入を無効にすることが可能だ。
運転支援システムは5シリーズに準じており、高性能3眼カメラ&レーダー、および高性能プロセッサーによる高い解析能力によって精度と正確性を向上。また、高速道路での渋滞時にステアリングから手を離して走行が可能な「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」、車両が直前に前進したルートを最大50mまで記憶し、同じルートをバックで正確に戻ることのできる「リバースアシスト」も採用されている。
また、AI技術を活用し、音声だけで車両の操作、情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェントパーソナルアシスタント」、総合テレマティクスサービスの「BMWコネクテッドドライブ」を標準装備する。
■2021年4月
BMWは、高性能セダン「M5」に特別仕様車「M5 CS」を設定して、2021年4月9日に発表、同年4月12日午前11時にBMWオンラインストアにて5台限定で販売を開始した。
「M5 CS」は「M5 コンペティション」をベースにしたハイパフォーマンスモデル。「M5 コンペティション」の最高出力を10PS(7kW)上回る、635PS(467kW)を発生する「BMW Mの歴史の中で最もパワフル」と謳う4.4リッターV型8気筒BMWツインパワーターボエンジンを搭載。ドライブロジック付き8速Mステップトロニック・トランスミッションを装備して、ベースモデルより0.3秒速い3.0秒(NEDCモード)で加速するという。
またベースモデルに比べてべ約70kgの軽量化や専用のシャシー・チューニング、アクティブMディファレンシャルを一括してインテリジェントに制御するM xドライブシステムに加えて、7mm低められた専用サスペンションや約23kg軽量なMカーボンセラミックブレーキなどを採用した。
エクステリアは、ゴールドブロンズ仕上げのキドニーグリルを装備。グリル内の「M5 CS」バッジ、フロントフェンダーのMギル、ドアシルプレートには照明付きの「M5 CS」バッジが備わっている。エンジンフードは全体がCFRP製で、エアベントはカーボンファイバー模様で仕上げている。フロントエプロンのスプリッター、ドアミラーキャップ、トランクリッド上のリヤスポイラー、リヤディフューザーもCFRP製にすることで、空力的機能に加え軽量化にも貢献。スポーツエグゾーストシステムの4本のステンレススチール製テールパイプは、ベースモデルに比べてアグレッシブなデザインとなっている。サウンドはエンジン特性に影響を与えるさまざまなモードにより変化し、SPORT+ では特にパワフルな音色になるという。
インテリアは、フロントに専用のカーボンバケットシートを装着。リヤシートも専用の軽量2座独立シートとすることで、大幅な軽量化を実現。また専用のMアルカンタラ・ステアリングホィールにはカーボン製のシフトパドルスイッチが装着され、ダークカーボンアルミインテリアトリムやドアシルプレートには「CS」ロゴをあしらった。
同年4月1日には価格改定を実施した。
2022年1月1日には価格改定を実施した。
同年7月1日には価格改定を実施した。