2019年3月
■2019年3月
アウディ ジャパンは、アッパーミドルクラスのステーションワゴン「アウディA6アバント」を2019年3月12日に発表、同年3月20日より販売を開始した。
新型となった「A6アバント」はスポーティなボディラインと、先代と同様に広大なラゲッジコンパートメントを備えている。1050mmの荷室の積載幅、標準状態で565L、リヤシートのバックレストを倒した状態では1680Lの積載容量を確保する。エクステリアはシャープなラインと伸びやかなサーフェス、縦方向に絞ったリヤウインドーを特徴とし、長いボンネットと緩やかに流れるルーフラインによってエレガントかつスポーティなまとまりを見せている。
ボディサイズは全長4950mm×全幅1885mm×全高1465mm、ホイールベース2925mm。先代よりもわずかに大きく、リヤシートのレッグルーム、フロントおよびリヤシートのヘッドルームとショルダールームはさらに拡大している。
インテリアは流れるような造形のインストルメントパネル、左右に連続した水平ラインが広々とした印象を与え、センターコンソールには直感的な操作とカスタマイズの可能な大型ディスプレイ、「MMIタッチレスポンス」がドライバー側に向けられて設置される。このMMIタッチレスポンスは上下2画面で構成され、アッパーディスプレイはインフォテインメントシステム用、ローワーディスプレイは空調コントロールやテキスト入力などに使用する。MMIナビゲーションプラスは日本仕様では標準装備となり、最上位のデータ転送モジュールは、新しいLTEアドバンストに対応している。
パワーユニットは3.0リッターV6直噴ターボ。最高出力250kW(340ps)/5200~6400rpm、最大トルク500Nm/1370~4500rpmを発生し、0-100㎞/h加速5.1秒(欧州発表値)、最高速度250㎞/h(リミッター作動)を発揮する。このユニットにはベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)とリチウムイオン電池で構成されるMHEVテクノロジーが組み込まれ、55~160㎞/hの間ではエンジンを止めて走行するコースティング機能、22㎞/h以下で作動するスタート&ストップ機能が盛り込まれる。トランスミッションは7速Sトロニックで駆動方式はクワトロのみ。
ステアリングを切るにつれてダイレクトなレシオに変化するプログレッシブステアリングを採用し、先代よりもスポーティなハンドリング特性とした。ダイナミックオールステアリングホイール(4輪操舵)も設定され、すぐれた操縦安定性と市街地における良好な取り回し性を実現したという。
ドライバーアシスタンスシステムでは、アクティブレーンアシストやトラフィックジャムアシストを含む「アダプティブドライブアシスト」をはじめ、見通しの悪い交差点などで動作する「フロントクロストラフィックアシスト」、全方位からの事故について予防し、被害軽減を図る「プレセンス360」が装備される。
なお、導入を記念した期間限定車として、装備バランスを検討して価格を955万円とした「55TFSIクワトロ デビューパッケージ」がリリースされている。
■2019年10月
アウディジャパンは、2019年10月1日の消費税の改定にともなって価格の見直しを行い、新価格を適用した。
■2020年1月
アウディ ジャパンは、「アウディ A6アバント」に、「2.0 TFSI エンジン」を搭載するグレードを追加して、2020年1月22日に発売した。
1984ccのTFSIエンジンは、直噴ターボ技術により245psと370Nmを発生し、今回新たに12Vのマイルドハイブリッドシステムを組み合わせた。ベルト駆動のオルタネータースターター(BAS)はクランクシャフトにつながっており、エネルギー回生とスムーズなエンジン再始動を実現します。このBASは最大5秒間、6kWと60Nmの力でエンジンをアシストすることができ、その回生・アシスト効果により100km走行あたり最大0.3ℓの燃費削減が可能(欧州測定基準)という。
組み合わせるギアボックスは、デュアルクラッチ式の7速Sトロニックで、quattroシステムにもインテリジェントなAWDクラッチを備えるタイプを採用し、高効率と高いドライビングダイナミクスを両立するハードウェア構成となっている。MHEVシステム用に追加されたリチウムイオンバッテリーは、0.15kWhの容量を持ち、エンジンルーム内に配置した。
またスマートフォンライクな操作を実現した先進のMMIタッチレスポンスは、「55 TFSI」同様に標準装備。ダンピングコントロールサスペンションやダイナミックオールホイールステアリングをオプション設定した。
■2020年4月
アウディジャパンは、アウディ「A6アバント」に2.0リッター直4ディーゼルターボエンジンを搭載した「40TDIクワトロ」を設定して、2020年4月2日に発表、同日より販売を開始した。
新たに設定された40TDIクワトロには最新の排ガス規制に適合したTDIエンジン(EA288evo型)を搭載。最高出力150kW(204ps)/3750~4200rpm、最大トルク400Nm/1750~3500rpmを発生し、12Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせることで加速感や快適性、環境性能を両立させている。
この12Vマイルドハイブリッドシステムは、従来の電装系用バッテリーに加えて、リチウムイオンバッテリーも搭載されており、これらによって55~160km/hの範囲でエンジンをオフにしたコースティング走行、22km/h
以下でのアイドリングストップを実現するほか、5秒間のエンジンアシスト(最大2kW、60Nm)が行われる。通常のスターターモーターよりも大型のBAS(ベルト オルタネーター スターター)により、エンジン停止、再始動がスムーズに行われる。また、欧州計測値では3%の省燃費効果をもたらしたという。
軽量化されたTDIエンジンは新開発の8穴ソレノイドインジェクターを採用し、低振動、静粛性、すぐれた環境性能を実現。排ガス処理は燃焼温度を最適に保つ高圧・低圧の2チャンネルEGRのほか、アンモニア酸化触媒、パティキュレートフィルター、尿素噴射SCRで構成されており、あらゆる条件下で効率的なエミッションコントロールが行われる。
2021年1月1日には価格改定を実施した。