ホンダからまったく新しい軽商用車「N-VAN」が登場した。一見すると、日本でもっとも売れているモデル「N-BOX」をバン仕様にしただけに思えるかもしれないが、商用車に求められるタフネスを実現するため、かなりの部分が専用設計。
たとえば、N-BOXではアルミ製となっているサスペンションパーツを鋳鉄製として強度を上げているという。さらに駆動系でいえばCVTのセッティングなどを変更することで耐久性をアップ、ドライブシャフトなどの強度も高めているほどだ。
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プロフィールだけで判断すると前輪駆動を基本としている上に、CVTをメインに据えているため商用車としてのトラクション性能や耐久性に不安を覚えるかもしれないが、そうしたネガは百も承知でしっかりと対応して生まれたのがN-VANなのである。
そんなN-VANのメディア向け試乗会が開催され、その会場には先代モデルにあたる「アクティ・バン」も置かれていた。エンジンは20世紀に設計された古いユニットで、トランスミッションも3速ATとかなり古臭いものだが、アクティ・バンはトラクション性能に有利なミッドシップ・レイアウトを採用している。後輪駆動と前輪駆動のどちらが軽商用車として素性に優れているのか乗り比べる、いい機会だと思った。
しかし、実際に乗り比べてみると、駆動方式の違いによるトラクション性能の前にCVTによる加速のスムースさが商用車にも向いていることに気づきを得たことが記憶に残ることになった。3速ATと変速段が少ないためでもあるが、アクティ・バンは加速の際に変速ショックも大きく、そのためピッチング(前後方向の揺れ)が大きく感じられる。
短時間の試乗ということで助手席に無造作にカバンを置いたところ、その動きからもピッチングが大きいことが実感できた。その一方で、CVTのN-VANは加速に段付きがなくピッチング的な動きも気にならない。当然、助手席においた荷物も安定している。こうした特性は、荷物などを積むことの多い商用ユースであれば、リアルなメリットとなってくるはずだ。耐久性をクリアしているのであれば、商用バンだからこそCVTを選ぶ意味があるとさえ思えてくる。今回の新旧比較試乗では、そうしたことに気づかされたのは、意外な発見だ。
なお、それ以外の面においても室内の静粛性は桁違いに改善していることも確認できた。低床プラットフォームにより、乗降性を含めた快適性も向上している。そして前述したピッチングとも関わってくるが、前輪駆動であるN-VANのほうがフロントタイヤの接地感が感じられ、ステアリングから伝わる安心感も圧倒的に優れていた。ドライバーの疲労軽減という点でもN-VANのアドバンテージはありそうだ。
(文:山本晋也)
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