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愛犬とドライブするのに役立つクルマの機能&装備とは? その2【青山尚暉のわんダフルカーライフ】

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愛犬とドライブするのに役立つクルマの機能&装備とは? その2【青山尚暉のわんダフルカーライフ】

前回、この青山尚暉のわんダフルカーライフでは「愛犬とドライブするのに役立つクルマの機能&装備とは? その1」をお届けしたが、今回は意外に知られていない、愛犬とのドライブで役立つドッグフレンドリーなクルマの機能、装備について紹介したい。

衝突被害軽減ブレーキ&パドルシフト
まずは、2021年以降の新型車に装着義務化され、2025年以降は既存の車種でも義務化される自動ブレーキ=衝突被害軽減ブレーキだ。その代表格のひとつであるスバルの「Eyesight(アイサイト)」を紹介するTVCMで、母親が運転するクルマに子供が乗っていて、子供との会話に運転する母親が気を取られ、歩行者に対して自動ブレーキが効くシーンがある。これは、愛犬を乗せた運転者にもありうる話で、一瞬でも愛犬の様子に気を取られたときにも安心なのである(機能には限界はある)。実際、筆者も一度だけ、愛犬とのドライブ中、愛犬の様子に気を取られた際、自動ブレーキに助けられたことがある。

愛犬とドライブするのに役立つクルマの機能&装備とは? その1【青山尚暉のわんダフルカーライフ】

愛犬を乗車させているときは、スムーズな運転を心がけることが大切だ。なにしろ犬は車内でどこかにつかまることができず、カーブの走行などでは体が不安定になり、それがストレスになる。加減速でも同じで、終始できるだけスムーズに加速し、減速する必要がある。しかし、ドライバーによってはアクセルペダルの踏み込み、ブレーキの踏み方が雑で走りがギクシャクし、愛犬も安心して乗っていられない…なんていうこともありがち。

そこで有用なのが、軽自動車から高級車の一部の車種に付いているパドルシフトである。F1マシンにも付いているパドルシフトはスポーティな運転のためにある…と思っていたら大間違い。とくに「-」側を操作する減速では、下手にブレーキを踏むよりずっとスムーズに速度を落としてくれて、スピードコントロールのしやすさにも直結するのだ。筆者が愛犬を乗せているときは、ことさらブレーキを優しく踏むし、パドルシフトを多用しすることにしている。もちろん、加速もジワリと行っている。

ACCの活用で犬にも人にもメリット
そんな犬にも優しい運転を、高速道路限定で、自動で叶えてくれるのがACC=アダプティブクルーズコントロールという運転支援機能だ。前車に追従走行し、前車が速度を落とせばこちらも自動で速度を落とし、前車との距離を設定した一定距離に保ってくれるほか、機能によっては停止、発進を繰り返す渋滞時の追従走行も可能となる。それがどう犬に優しいドッグフレンドリーポイントになるのかと言えば、ドライバー自身が加速、減速を行うよりずっとスムーズなクルージングを、ACCの緻密なコントロールによって実現してくれるところにある。だから誰が運転していても、犬にも優しいドライブが可能になるわけだ。

また、ドライバーはペダル操作から解放され、ロングドライブでの運転によるストレスも低減するため、目的地に着いたときに元気ハツラツ。愛犬と思いっきり遊べることになる。まさに意外なるドッグフレンドリー装備、機能ではないか。ACCが付いているクルマで愛犬と高速道路を走行する際は、ぜひACCを活用してほしい。

天井サーキュレーターは愛犬も快適に
後席エアコン吹き出し口があると、暑い時期の後席空調環境、とくに暑がりの犬にとってメリットがあるのだが、コンパクトカーや軽自動車に後席エアコン吹き出し口の装備は望めない。しかし、スズキ『スペーシア』、三菱『デリカミニ』、日産『デイズルークス』といった、室内大空間のスーパーハイト系軽自動車の一部、あるいはコンパクトミニバンのトヨタ『シエンタ』などには、後席エアコン吹き出し口がない代わりに後席天井部分にサーキュレーターが用意され、車内の空気を効率的に循環させ、冷たい空気や温かい空気の偏りを解消してくれるため、1年中、後席に乗る犬も快適に過ごすことができるようになる。わが家の愛犬は暑がり、しかし中大型ミニバンや後席エアコン吹き出し口のあるクルマは候補外…というなら、そうした天井サーキュレーター付きのクルマを愛犬のために選択するといいだろう。

360度モニターで車周囲の安全を確認
今のクルマのほとんどは、ダッシュボード中央にナビゲーションまたはセンターディスプレイ(オーディオ)が付いている。そこに表示される360度モニターも、じつは極めてドッグフレンドリーな装備と言える。つまり、目視で確認できない車体の周囲を、真上からの視点を含め、合成画像で映し出してくれるため、万一車体の周囲をウロウロしている愛犬、飼い主がいてもしっかりと確認でき、安全を確保できるからである。

後席スライド機構でドライブ時も安心
そして、ミニバンやスーパーハイト系軽自動車、ハイトワゴンなどに採用例のある後席スライド機構もまた、意外すぎるドッグフレンドリー機能と言っていい。それが備わる三菱 デリカミニの例を挙げれば、後席は5:5分割で320mmものロングスライド量を持ち(同種の車種は210~240mm)、スライド最前端位置までスライドさせると後席と前席の間の隙間がほとんどなくなり(前席のスライド位置による)、愛犬を後席に犬用シートベルトまたはリード&ハーネスを装着させ、乗車させた場合、万一の急ブレーキ時でも後席フロアに落ちる心配がなくなるというわけだ。

デリカミニの後席は他車より前寄りにスライドできるため、とくにその効果は絶大だ。結果、ラゲッジルームの奥行も最小290mm(後席最後端位置)に対して最大660mmまで拡大でき、荷物がたっぷり積めるのだから、いいことづくめである(3名+愛犬の乗車でも可能)。

さらに、前席から後席へとウォークスルーができる車種なら、後席に乗車した愛犬のケアもしやすくなり、前席の飼い主が車外に出ることなく、愛犬の降車をアシストすることもできるようになる(車内でリードを着用させるなど)。とくに雨の日にはそのありがたみを実感できるはずだ。

ドッグカートが真横に積めるラゲッジルームの幅
ドライブ旅行にペットカートを持参する愛犬家も多いはず。キャビンと本体が分離するタイプで、キャビンを後席に固定できるなら、本体だけをラゲッジルームに積めばよく、効率的なペットカートの積載が可能になる。

が、一体式だとそうはいかない。筆者も使っているコムペットの「ミリミリEGロング」の場合、畳んだ時の全長は約1000mm。

そこで重要になるのが、ラゲッジルームの幅である。ペットカートを真横に積めないとラゲッジルームの荷物の積載性は著しく悪化。なぜなら、斜めに積めばほかの荷物を積み込む面積が極端に制限され、また、ペットカートの上に重い荷物が積めないからだ。つまり、コムペットのミリミリGEロングのような一体式ペットカートはラゲッジルームの横幅が約1000mmないと真横に積めないのである(ペットカートによる)。ただし、デリカミニのように、後席を格納(2名乗車)すれば、もっとも奥(前席の背後のリアスライドドア部分)の左側スペースに限って幅方向に余裕ができ、後席使用時のラゲッジルームフロア幅885mmにして幅約1000mmペットカートを積み込むことができる。こればっかりはやってみないと分からないのだが、実際に積んでみて、むしろ幅がぴったりで、ガタツキなく積めるのだからラッキーでもあった。

そうしたドッグフレンドリーな機能&装備のすべてが、お気に入り、お目当てのクルマに付いているとは限らないが、愛犬のためにも、それらの多くが備わるクルマを選べば、飼い主、愛犬ともに、より快適で安全なわんダフルカーライフが送れるだろう。ぜひ、参考にしていただきたい。

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みんなのコメント

13件
  • パドルシフトが無いクルマは絶対に購入対象じゃないんでしょ。
    別の記事で断言してたよね。
  • TubeUnderground
    くだらない記事。
    犬に気を取られて自動ブレーキ作動させるなんて自動車評論家失格だな。作り話なんだろうけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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