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日産のイキオイが凄かった! バブルに輝いた日産車5選

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日産のイキオイが凄かった! バブルに輝いた日産車5選

■時代をけん引していたころの日産車たち

 日産は2019年11月に2019年度上期の決算を発表。当期純利益は、前年同期比73.5%減の654億円という衝撃的な数字でした。

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 そして、12月1日付で新社長に内田誠氏が就任し、新体制のもと、経営状態の改善に向けスタートを切ります。

 これまでも日産は経営危機に陥っていますが、一方で、昭和の終わりから平成にかけて日産は光輝いていた時期があり、名車を次々と世に送り出ました。

 そこで、バブル期に登場した日産車を5車種ピックアップして紹介します。

●フェアレディZ

 日産は1980年代に『1990年までに走りにおいて世界一を狙う』というスローガンを掲げ、これを「901活動」と名付け、プロジェクトをスタートさせました。

 この901活動実現に向け、北米市場をメインターゲットして開発されたのが4代目「フェアレディZ」です。

 4代目フェアレディZは1989年に発売。初代から3代目まで続いたロングノーズ・ショートデッキの古典的なスポーツカールックを捨て、ワイド&ローな3ナンバー専用の新世代スポーツカーらしい姿へ変貌しました。

 バリエーションは2シーターと4シーターの「2by2」の2タイプで、それぞれに自然吸気とツインターボの2種類のV型6気筒エンジンを搭載。

 ツインターボのVG30DETT型は最高出力280馬力を誇り、これは、当時の国内自動車メーカーの出力自主規制上限値に設定されるきっかけになりました。

 内装のデザインは洗練され、ドライバーを包み込むようにラウンドしたインパネまわりは、上質なスポーツカーにふさわしいものになりました。

 サスペンションは新開発の4輪マルチリンクを採用し、優れたハンドリングを実現。国内だけでなく主戦場の北米や欧州でも高い評価を得ます。

 4代目フェアレディZは2000年まで生産されましたが、ここで一旦フェアレディZの系譜が途絶え、2002年にゴーン体制の元、復活を遂げます。

●スカイラインGT-R

 901活動の日本市場をメインとした車種が「スカイライン」です。1989年5月に8代目スカイラインがデビューし、さらに16年ぶりとなる「スカイラインGT-R」復活も宣言され、同年8月に発売されました。

 スカイラインGT-Rが目指したところはレースで勝つことです。4WDシステム「ATTESA E-TS」も、2.6リッターという排気量のRB26DETT型エンジンも、すべてレースに勝つために必然でした。

 1990年から、市販車をベースにしたマシンで戦う「全日本ツーリングカー選手権」に投入され、当然のように初出場初優勝を果たし、そこからは文字通り無敵の快進撃を続けていきます。

 レースだけでなく公道でもそのポテンシャルは発揮され、280馬力のパワーと後輪駆動を基本とした4WDシステムに前後マルチリンク式サスペンションを採用し、すぐれた加速性能とハンドリングを実現。またたく間に人気を不動のものとします。

 発売から30年経ったいまも国内外で人気が高く、中古車価格が異常なほど高騰しています。さらに、2017年にはニスモから部品が再販売されるなど、まだまだ話題が尽きません。

●プリメーラ

 901活動の欧州市場をターゲットとしたモデルが初代「プリメーラ」です。1990年2月に発売された4ドアセダンで、FF車として欧州車に匹敵する走りの性能と快適性を実現していました。

 ボディはやや丸みを帯びたオーソドックスなセダンですが、デザインは欧州を意識したスタイリッシュなフォルムです。

 エンジンは150馬力を発揮する2リッター直列4気筒のSR20DE型と、125馬力の1.8リッター直列4気筒SR18DE型が用意され、トランスミッションは5速MTおよび4速ATが組み合わされました。

 また、FF車のハンドリング世界一を目指すため、前輪にマルチリンクサスペンションを採用。高いコーナーリングスピードでも安定した走りで、高い評価を得ます。

 さらに、広い室内、大容量で大きく開くトランクなど、正統派セダンにふさわしい性能も与えられました。

 1995年には2代目にフルモデルチェンジされますが、残念ながら初代ほどのインパクトはありませんでした。

■社会現象にもなった高級セダンとは!?

●シーマ

 かつて、トヨタと日産は「クラウン」対「セドリック/グロリア」という国産高級車の覇権争いを、半世紀近くおこなっていました。

 そして、日産は1988年にセドリック/グロリアの上級仕様として、初代「セドリック シーマ」と「グロリア シーマ」(以下シーマ)を発売し、3ナンバー専用ボディを持たなかったクラウンに対して一気に攻勢をかけます。

 ボディは4ドアピラーレスハードトップで、それまでにないワイド感を強調しつつ、伸びやかでスポーティさもありました。

 搭載されたエンジンは3リッターV型6気筒DOHCで、自然吸気で200馬力、ターボモデルでは255馬力という高出力を誇ります。

 バブル景気や、1985年頃から始まった中流意識の高まりから生まれた「ハイソカーブーム」という背景もあり、シーマは大ヒット作となります。

 また、ライバルのトヨタもすぐに追従して「セルシオ」を発売。他メーカーからも高級志向と高性能を兼ね備えたセダンが続々登場するなど、国内の高級車市場が活性化し、後に「シーマ現象」と呼ばれました。

 なお、シーマはその後モデルチェンジを重ね、現行モデルで5代目となり、日産および海外のインフィニティブランドのフラッグシップセダンとして販売していますが、かつてほどの隆盛はありません。

●シルビア

 いまでは「走り屋御用達」のイメージがある1988年発売の5代目「シルビア」ですが、当時は若い女性にも人気で、ホンダ「プレリュード」とともに「デートカー」としても名を残しています。

 シルビアのデザインは斬新かつスタイリッシュで、4代目までの無骨なイメージから、丸みを帯びつつもシャープな印象の2ドアクーペに一新。

 内装も同様に、曲線を多用することで、外装のイメージにリンクさせています。

 グレード構成は「K’s」「Q’s」「J’s」があり、エンジンはK’sが1.8リッター直列4気筒ターボで最高出力175馬力を発揮。Q’sとJ’sは自然吸気で135馬力でした。

 前述のとおり5代目シルビアはデートカーと呼ばれていましたが、手頃な価格で購入できる高出力なFR車が少なくなったこともあり、走り屋からも支持されます。

 姉妹車として1989年に3ドアハッチバックの「180SX」が追加され、1991年には2リッターエンジンに換装される大幅なアップデートをおこない、1993年に生産を終了。

 しかし、6代目シルビアは大型化されて販売は低迷し、5代目が再評価されることになります。

※ ※ ※

 今回、紹介したクルマは、どれも好調なセールスを記録。この当時、ほかにも「セフィーロ」や「ブルーバード」「パルサー」「マーチ」なども売れて、日産は絶好調に見えました。

 しかし、日産のOBに伺うと、1987年ころから好景気ながら日産の財務状況は悪化していたといいます。

 実際に、販売直前だったミッドシップ2シータースポーツの「MID4」の開発は、白紙撤回されてしまいました。

 現在、日産は厳しい状況ですが、「技術の日産」というDNAは受け継がれていますので、新体制のもとワクワクするようなクルマが出ると期待できるのではないでしょうか。

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