初代から17年経過したDセグメント車
2019年8月からアテンザより「MAZDA6(マツダ シックス)」という名前に改められたマツダのフラッグシップモデル。”アテンザ”と聞くとまだまだ歴史の浅いモデルのような気がしてしまうが、初代モデルが登場したのは2002年のことで、すでに17年が経過した歴史のあるモデルだった。今回はそんなアテンザの歴史を振り返ってみたい。
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そもそもアテンザはそれまで販売されていた「カペラ」の後継車種として登場。カペラは日本国外では”MAZDA626″の名前で販売されていた(初代のみMAZDA616及び618)。
1991年には後継車種としてクロノスが登場するが、3ナンバーサイズとなったことでユーザー離れが起きてしまい、94年に急遽5ナンバーサイズモデルとしてカペラが復活。なんとも紆余曲折を経た車種であった。そして再び3ナンバー化されたことでカペラからアテンザへと改名し、2002年に初代アテンザが登場したのである。なお、日本国外ではすでに初代アテンザからMAZDA6の名称が使われており、日本でもMAZDA6を名乗ることで呼称が統一された形となった。
初代アテンザ(2002~2008年)
プラットホームからエンジンまで、カペラ時代とは一新されたアテンザは、当時のマツダとして久々の新型車であった。ラインナップはカペラ時代と同じくセダンとワゴン、そして「スポーツ」と名付けられた5ドアハッチバックの3種類が用意された(5ドアハッチバックは5代目カペラ以来の復活)。
エンジンはすべて直列4気筒で、2リッターのほか178PSを発生する2.3リッターエンジンも用意。ワゴンとスポーツにはマニュアル(前期型5MT/後期型6MT)を設定したのはいかにもマツダらしいといえよう。
2005年のマイナーチェンジ時には、2.3リッターエンジンにターボを組み合わせ、電子制御アクティブトルクコントロールカップリング4WDシステムを搭載したハイパフォーマンスモデルである「マツダスピード・アテンザ」が登場。ベース車には3種類の中で最もボディ剛性に優れるセダンがチョイスされ、輸出仕様の大型バンパーを採用するなど、ベース車とは異なるオーラを放つモデルとなった。
なお、現在までマツダのCMなどで使用されている「Zoom-Zoom」を初めて使用したのが、この初代アテンザだったことを付け加えておこう。
2代目アテンザ(2008~2012年)
2008年にフルモデルチェンジを果たしたアテンザ。2代目の基本はキープコンセプトであり、ボディサイズはやや拡大されるにとどまる。というのもメインターゲットのひとつであった北米向けには専用の大型ボディが与えられ、日本や欧州仕様はほぼ先代と同等のボディサイズと作り分けがなされたからである。
搭載エンジンは引き続き直列4気筒。2リッターにくわえて、先代の2.3リッターに代わって2.5リッターが投入された。なお、北米向けにはV6 3.7リッターエンジンが用意されたのである。
また、先代に引き続きスポーツとワゴンにはMTが用意されていたが、マツダスピード・アテンザは設定されず(2008年東京オートサロンにコンセプトモデル展示)、どちらかというと大人しい印象となった2代目であった。
3代目アテンザ(2012~2019年)
2012年に登場した3代目アテンザは、マツダのフラッグシップとしての性格を強め、堂々としたスタイリングとボディサイズとなった。先代まであった5ドアハッチバックであるスポーツはラインナップから消え、セダンとワゴンの2種類となっている。
この”第6世代商品群“と呼ばれる現行型は、マツダの新世代技術であるSKYACTIV TECHNOLOGYが投入され、エンジン、ミッション、シャシーに至るまで一新。現在まで続くマツダのデザインテーマ「魂動デザイン」が取り入れられたエクステリアは、先代までのアテンザのイメージとは一味違う高級車らしい仕上がりとなった。
エンジンは2リッターと2.5リッターの直列4気筒ガソリンエンジンのほかに、2.2リッターのディーゼルターボエンジンを新設定。SKYACTIV-Dと名付けられ、420N・mという巨大なトルクを発生し、マツダのディーゼル車人気に火を点けた。
そして、当然のようにセダン、ワゴンともに6速MTを用意(ディーゼルモデルのみ)。言うまでもなくフラッグシップの上級セダンにMTを用意するのはマツダのみである。
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