現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【昭和の名車 33】トヨタ セリカ 1600GT(昭和45年:1970年)

ここから本文です

【昭和の名車 33】トヨタ セリカ 1600GT(昭和45年:1970年)

掲載 更新
【昭和の名車 33】トヨタ セリカ 1600GT(昭和45年:1970年)

昭和は遠くなりにけり…だが、昭和生まれの国産スポーティカーは、日本だけでなく世界的にもブームとなっている。そんな昭和の名車たちを時系列で紹介していこう。ここでは1970年発売のトヨタ セリカ 1600GTを解説。

元祖スペシャリティカー、そのすべてが新鮮だった
トヨタ セリカ 1600GT:昭和45年(1970年)12月発売
日本で“スペシャリティカー”という新しいジャンルを定着させた最初のモデルがセリカである。では、スペシャリティカーの定義とは?となると難しいが、「スポーツカーでもセダンでもなく、しかしスポーティなムードも持つ」といったところであろうか。

運転免許証番号、12桁の意味。最後の一桁であれがわかっちゃう!

そのセリカのデビューは1970年(昭和45年)12月、兄弟モデルのカリーナとともに発売されている。

セリカとカリーナはパワーユニットからギアボックス、シャシなどをすべて共用しながら、クルマの性格やボディスタイルはまったく別という兄弟車で、高性能スポーティセダンのカリーナに対して、スペシャリティカーを謳ったのがセリカであった。

そしてこのセリカの最強力モデルが、DOHCエンジンを搭載して走りに振った1600GTである。

搭載エンジンは4気筒DOHC、1588cc、115psの2T-G型で、トヨタの量産型DOHCエンジンの先駆的存在ともなった“名機”である。

セリカ シリーズは用意されたエンジン、ギアボックス、内装、外装などをユーザーの好みでオーダーするフルチョイスシステムなる仕組みを採用したが、1600GTだけはこの2T-G型DOHCをはじめ、内外装もすべてGT専用仕様となり、下位グレードのLT、ST、ETにあったフルチョイスシステムは採用されなかった。

セリカのスタイリングは発売前年の1969年10月のモーターショーに出品されたプロトタイプモデル、トヨタEX-1のそれを生産型に生かしたもので、空力的にも優れた斬新なそのスタイルは、発売直前のモーターショーでも人気を呼んでいた。ボディに組み込まれた一体式バンパーも新鮮であった。

1600GTはブラックのハニカムグリルやGTの文字入りサイドストライプ、黒一色の内装などで精悍さを強調、ギアボックスも5速MTのみで、最高速は190km/hというスポーツカー並みの性能を発揮した。パワーウインドーや合わせガラスも標準で装備されている。

1600GTVは1972年8月から追加設定された“走り”のモデル。パワーウインドーやAM/FMラジオなどは取り外して装備の簡素化をはかり、代わりに専用のハードサスや185/70HR13のワイドラジアルタイヤなどで足まわりを強化した、走りに徹したマシンだった。

GTVの“V”はビクトリー(Victory=勝利)の頭文字から取ったという「勝つため」のマシンでもあった。ただし搭載する2T-G型DOHCのスペックはGTと同じで、最高速の190km/hも変わらない。

スポーツ派GTVに代表されるセリカのレース活動も、GTV登場前の1971年後半あたりから開始されていた。

その一部を拾ってみても、1971年11月のオールスター・レース、1972年3月の全日本鈴鹿自動車レース、同じくグランドチャンピオンシリーズ第1戦で1600GTはそれぞれクラス優勝、4月のレース・ド・ニッポン、5月の日本GPと鈴鹿1000kmレース大会、7月のオールスター・レース、11月のツーリスト・トロフィー・レースでいずれも総合優勝、というめざましさである。

海外レースでも1972年・1973年のRACラリーで連続クラス優勝を飾ったのをはじめ、1974年の南アフリカ・トータルラリーの総合優勝、ニュルブルクリンク・ツーリングGPでクラス優勝、1974年、1975年のマカオGPの連続総合優勝、1975年のスパ・フランコルシャン24時間レースのクラス優勝など、レースはもとよりラリーでも輝かしい戦績を残している。

1973年4月にはLB(リフトバック)シリーズの追加設定で、LB1600GTも加えたが排出ガス規制の強化で1975年11月から、2T-GR型はしばらく生産中止という憂き目に遭い、1600GTはスペシャリティカーという新たなジャンルを開拓しながらも、一時ラインアップから消えることになる。

昭和の名車のバックナンバー

セリカ 1600GT 主要諸元
●全長×全幅×全高:4165×1600×1310mm
●ホイールベース:2425mm
●重量:940kg
●エンジン型式・種類:2T-G型・直4 DOHC
●排気量:1588cc
●最高出力:115ps/6400rpm
●最大トルク:14.5kgm/5200rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:6.45H-13-4PR
●価格:87万5000円

[ アルバム : セリカ1600GT はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

[15秒でわかる]高速道路料金に「変動制」導入?…渋滞緩和へ
[15秒でわかる]高速道路料金に「変動制」導入?…渋滞緩和へ
レスポンス
クルマと離れていても愛車を感じられる……ハズ! 愛車と合わせて楽しみたい自動車メーカーが手がけた香水4選
クルマと離れていても愛車を感じられる……ハズ! 愛車と合わせて楽しみたい自動車メーカーが手がけた香水4選
WEB CARTOP
ロータス伝統のライトウエイトスポーツカーの系譜を継承する「エミーラ」と次世代を担う「エレトレ」を展示! ロータス出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
ロータス伝統のライトウエイトスポーツカーの系譜を継承する「エミーラ」と次世代を担う「エレトレ」を展示! ロータス出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
LE VOLANT CARSMEET WEB
【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第6戦】運だけでなく実力で初優勝のノリス。メルセデスの間に割って入った角田
【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第6戦】運だけでなく実力で初優勝のノリス。メルセデスの間に割って入った角田
AUTOSPORT web
アルファロメオ『ジュニア』...コンパクトカーでもアルフィスタは満足[詳細画像]
アルファロメオ『ジュニア』...コンパクトカーでもアルフィスタは満足[詳細画像]
レスポンス
モータリストがアクセサリーメーカー「LEXIN(レシン)」の取り扱いをスタート!
モータリストがアクセサリーメーカー「LEXIN(レシン)」の取り扱いをスタート!
バイクブロス
新車価格154万円って最高すぎる!! MTだけなのがアツすぎ! 今が狙い目[走り]のマーチ12SR
新車価格154万円って最高すぎる!! MTだけなのがアツすぎ! 今が狙い目[走り]のマーチ12SR
ベストカーWeb
【MotoGP】マルティン&マルケスそして俺……フランスGPは今季のMotoGPタイトル争いを暗示? 3位バニャイヤ「だいたいこんな感じで進むだろう」
【MotoGP】マルティン&マルケスそして俺……フランスGPは今季のMotoGPタイトル争いを暗示? 3位バニャイヤ「だいたいこんな感じで進むだろう」
motorsport.com 日本版
ラダーフレームって古い構造感あるけど……いまでも最新クロカンSUVにラダーフレームが人気なワケ
ラダーフレームって古い構造感あるけど……いまでも最新クロカンSUVにラダーフレームが人気なワケ
WEB CARTOP
海の香りを感じるゴルフ練習場へ行こう! 神奈川・七里ヶ浜に「Pacific GOLF CLUB」がオープン【新着ドライブスポット】
海の香りを感じるゴルフ練習場へ行こう! 神奈川・七里ヶ浜に「Pacific GOLF CLUB」がオープン【新着ドライブスポット】
くるくら
ポルシェが「フォーミュラE」のセーフティカー「タイカン・ターボGT」2台を発表
ポルシェが「フォーミュラE」のセーフティカー「タイカン・ターボGT」2台を発表
LE VOLANT CARSMEET WEB
【フォーミュラEシーズン10 】第10戦ドイツ・ベルリン 課題が見えてきた決勝でダ・コスタがポルシェの母国優勝を果たす
【フォーミュラEシーズン10 】第10戦ドイツ・ベルリン 課題が見えてきた決勝でダ・コスタがポルシェの母国優勝を果たす
Auto Prove
最高出力750psを誇るスーパースポーツの「750Sスパイダー」がご覧になれます! マクラーレン出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
最高出力750psを誇るスーパースポーツの「750Sスパイダー」がご覧になれます! マクラーレン出展情報【ル・ボラン カーズ・ミート2024 横浜】
LE VOLANT CARSMEET WEB
F1マイアミGPのバトルをより面白くするには“長いDRS区間”が必要? マクラーレン代表指摘「手前の低速区間のロスを補えない」
F1マイアミGPのバトルをより面白くするには“長いDRS区間”が必要? マクラーレン代表指摘「手前の低速区間のロスを補えない」
motorsport.com 日本版
「ここが巨大道路の終点…」今はまだ“畑”だけ 今後どうなる? 25年開通「東埼玉道路」延伸部
「ここが巨大道路の終点…」今はまだ“畑”だけ 今後どうなる? 25年開通「東埼玉道路」延伸部
乗りものニュース
世界初公開された第3の“新世代ミニ”は4.1mのクロスオーバー! 新型「ミニ・エースマン」へのSNSでの反応とは
世界初公開された第3の“新世代ミニ”は4.1mのクロスオーバー! 新型「ミニ・エースマン」へのSNSでの反応とは
VAGUE
スプリントで2番手スタートから後退、リタイアのバニャイア。遠因はQ2の転倒か/第5戦フランスGP
スプリントで2番手スタートから後退、リタイアのバニャイア。遠因はQ2の転倒か/第5戦フランスGP
AUTOSPORT web
SUPER GT第2戦富士で1-2フィニッシュした日産チームの立役者! 新総監督は世界初のエンジンを生み出したエンジニアです【Key’s note】
SUPER GT第2戦富士で1-2フィニッシュした日産チームの立役者! 新総監督は世界初のエンジンを生み出したエンジニアです【Key’s note】
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

181.7240.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

34.9650.0万円

中古車を検索
セリカの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

181.7240.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

34.9650.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村