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業界ニュース 2019.5.2

なぜトヨタ「センチュリー」が御料車に? 長きに渡る皇室の移動遍歴とは

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■皇室とセンチュリーの関係とは

 令和の幕開けとなる皇位継承式典に際し、「10月に行われる新天皇のパレード『祝賀御列(おんれつ)の儀』ではトヨタの「センチュリー」をベースにしたオープンカーが使われる」という報道が2019年1月にありました。

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 皇室と言えば日本の最高峰サルーンである「センチュリー」と深い関係にあります。平成から令和へと元号が変わるいま、皇室と「センチュリー」の関わりについて、紐解いてみましょう。

 天皇皇后両陛下や皇族が公式に乗車する車両を「御料車(ごりょうしゃ)」といいますが、日本ではじめて自動車がそれまでの馬車にかわり導入されたのが1912年(大正元年)でした。

 初代の御料車はイギリスの「デイムラー」で、1921年(大正10年)には2代目として「ロールスロイス」、1932年(昭和7年)にはドイツ車の「メルセデス・ベンツ」を採用。

 7台が輸入された「メルセデス・ベンツ770」のうちの1台は1968年(昭和43年)まで長きにわたり使われた後、1971年(昭和46年)にダイムラー・ベンツに寄贈され、今でもドイツにある同社の博物館に展示されています。

 1951年(昭和26年)に4代目御料車として「キャデラック」が導入されたのち、1967年(昭和42年)に初の国産御料車として採用されたのがプリンス自動車(現:日産)の「プリンス・ロイヤル」。その後、2006年(平成18年)からは6代目としてトヨタ「センチュリーロイヤル」が納入されました。

 センチュリーロイヤルの導入当時、新しい御料車に関して宮内庁管理部は、次のように説明していました。

「以前の御料車『ニッサンプリンスロイヤル」の5両は、導入後40年近くを経過、車両本体の老朽化、部品補充が困難となってきたことなどからその維持が限界に近づいており、運行に支障を来すおそれがあることから、後継車として新御料車『センチュリーロイヤル』を導入しました。

 御料車は、国会開会式や全国戦没者追悼式などの際の行幸啓にご使用になるほか、国賓を始め外国の元首の公式訪問の際に、そのご使用に供されます」

※ ※ ※  トヨタの「センチュリーロイヤル」は、合計4両が導入されましたが、実は御料車としてはじめてのトヨタ車でした。うち1台は寝台車(霊柩車)です。

■なぜ、トヨタ「センチュリー」は選ばれた?

 この「センチュリーロイヤル」のベースは(当時の)市販型センチュリーですが、全長は885mm伸ばして6155mmへとストレッチリムジン化。3列シート仕様になっています。

 また、外から天皇をはじめ皇族の姿が見えやすいよう、天井を高くして窓を大きくしているのが特徴。あくまで御料車専用のモデルで、一般への販売は行われませんでした。

 しかし、「センチュリーロイヤル」が使われるのは特別な式典のみに限られ、一般的な移動には通常の「センチュリー(一般にも市販しているタイプ)」が御料車として使われるのが通例です。

 御料車としての「センチュリー」は、車体に車名のロゴやエンブレムが取り付けられていないほか、数か所に皇室の家紋としている「菊華御紋章」がついています。

 宮内庁は公式ウェブサイトを通じて、「御料車は、皇室専用の皇ナンバーのものと品川ナンバーのものがあります。国会開会式など公的なお出ましには皇ナンバー、その他のお出ましには品川ナンバーをお使いになることが通例です」と説明しています。

 皇ナンバーとは、フロントグリルの隅に取り付けられる直径10cmほどの小さなバッジ状の識別プレート。その際は通常のナンバープレートの位置には菊の紋章が飾られます。ちなみに、一般の車両と同様に車検も受けてなければいけません。

 皇位継承式典のひとつとして2019年(令和元年)の10月におこなわれる「祝賀音列の儀」で使われる「センチュリー」は、2018年に登場した現行型「センチュリー」をベースにオープンカーへ改造される車両を予定しています。(上皇陛下の祝賀パレードではロールスロイス製のオープンカーが使われた)。

 選定にあたっては、トヨタだけでなく日産、ホンダ、ロールスロイス、メルセデス・ベンツ、そしてBMWに車両を打診した結果、安全性や環境性能、後部座席に乗る新天皇皇后両陛下の姿が沿道から見えやすいこと、などの条件を考慮した結果、「センチュリー」が選ばれました。

 ハイブリッド車で、威厳のある外観デザインという部分が大きかったと思われます。しかし、この車両は宮内庁ではなく内閣府の所有として皇族専用車にはならず、東京オリンピックなどの行事でも活用する予定とのことです。 【了】

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(くるまのニュース 工藤貴宏)

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