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【新時代の革命児となるか】日産リーフe+試乗!! ノーマルから50万円高で性能爆上げ!!!!

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【新時代の革命児となるか】日産リーフe+試乗!! ノーマルから50万円高で性能爆上げ!!!!

 日産がかねてより公表していたリーフのハイパフォーマンスモデル、e+(イープラス)が1月9日にデビューした。

 今回は2月に行われた公道での試乗会の様子から、満充電でリーフe+は何km走るのか? そして、その走りは? さらにリーフを含めての「ベストリーフ」はどれか? をお伝えする。

【驚異的な販売台数をマーク】ホンダN-BOXばかりがなぜ売れる?

  また番外コラムでは2020年までに登場するEVを総まとめ。ぜひ合わせてご覧いただきたい。

〈e+の“プラス”POINT〉
●新型モジュールのバッテリー搭載(搭載セル数は従来の1.5倍)!
●バッテリー容量62kWhと55%アップ!
●航続距離は40%アップし458km!※WLTCモード
●最高出力も45%アップして218ps!
●サスペンション仕様変更&車体剛性アップ!
●フロントリップスポイラーを専用装備


〈リーフ価格一覧〉
e+ G……472万9320円
e+ X……416万2320円
G……399万9240円
X……366万1200円
S……324万3240円


〈記事中に出てくる「電費」とは?〉
電費とは、走行した距離(km)を電力量(km/kWh)で割り算し、一定の距離をどれだけの電力量で走れるのかを示した電力消費率。例えば、e+は「カタログ値の一充電走行距離458km÷総電力量62kWh」で「約7.38km/kWh」となる。


※本稿は2019年3月のものです
文:渡辺陽一郎、ベストカー編集部/写真:平野学、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年4月10日号

■試乗2時間の電費をチェック!

(TEXT/編集部)

リーフe+は1月9日発表、1月23日発売。1~2月受注での構成比はe+は40%、ノーマルの40kWhバッテリー車は60%となっている

 従来よりも容量を55%アップさせた新型モジュールバッテリーなどを搭載して、エネルギー効率を高めた新開発パワートレーンを採用したことで、航続距離はWLTCモードで458km(JC08モード570km)を実現している。

 バッテリーの大容量化による約130kgの重量増に合わせて車体剛性の強化やサスペンションの仕様変更も行われ、走行安定性の向上も実現させているが、リーフe+の一番のウリは何と言ってもノーマルリーフの322kmに対して約40%長くなった航続距離。

 というわけで、今回の試乗会では「リーフe+は何km走るのか?」をチェックした。計測したのは、一般道と首都高を各々約1間弱ずつ走行した場合の平均電費(km/kWh)、それとこの一般道と首都高を走行した後の航続可能距離(km)。

 これらをリーフe+に内蔵される電費情報メーターなどを使って、撮影を含めた2時間の取材時間内でできるだけ走行するというテストを行った。

試乗会は満充電でスタート。リーフe+のバッテリーは大電流に対応し、70kwの高出力急速充電器を使うことが可能。また50kwの急速充電器で、残り半分の充電状態から30分充電した場合の充電量も40kwh車より40%向上している


 出発時は100%の満充電で、この時の走行可能距離のメーターは標準モードで480kmを表示。走行モードは「標準&eペダル」モード、エアコンは24度にセットした。

■一般道&首都高でも電費をチェック!

(TEXT/編集部)

 それではまず、一般道での電費テストから開始。

 走行したのは、横浜にある日産自動車グローバル本社を起点にしたみなとみらい地区と山下公園周辺。信号や一時停止が多い市街地なうえに撮影も同時に行ったため、ストップ&ゴーが連続する電費には厳しい走行パターンとなった。

 その走りの印象は、EVらしい出だしから力強い、スムーズな加速で実に快適。走行距離は約14kmと、短いテストになってしまったが平均電費は4.6km/kWhとなった。

 続いて第二ステージは首都高速だ。

 コースは日産本社を起点に、近くにあるみなとみらいICから首都高に乗って、南本牧ふ頭ICでUターンし、みなとみらいICから日産本社に戻るルート。その間に渋滞はなく、クルマの流れに合わせた速度で約30kmの距離を走行した。

高速走行時の電費を計測するため、首都高も走行

 電費テストということで全開加速はしなかったが、高速道路での中間加速で余裕の速さを実感しながら走った平均電費結果は6.6km/kWhを記録。一般道よりも大幅に向上した。

 それでは、この一般道と首都高を合わせた約44kmの距離を走行した航続可能距離はどうか?

 帰着時のメーターを確認すると325kmを表示。これはWLTCモードの達成率にすると約71%で、このペースの走行では400kmにぜんぜん届かないことになる。が、これは厳しい条件でのテストとなった一般道走行での電費が相当悪かったため。

 日産によると、一般道でも減速時に回生するので通常の電費は6km/kWh台をキープするそうなのだ。すると、通常の走行可能距離は400km程度が目安か?

 今回はかぎられた時間と撮影しながらという悪条件でのテストとなったが、それでも325kmの距離を走れるという結果ともいえる。満充電で300kmのドライブが余裕でできるのだから、e+の性能は充分といえそうだ。

〈リーフe+の電費用テスト結果〉


・平均電費(一般道)…4.6km/kW
・平均電費(高速道)…6.6km/kW
・航続可能距離(出発時)…480km
・航続可能距離(帰着時)…325km
※e+搭載の電費計などによる測定値。ちなみにカタログ値の一充電走行距離は458km(WLTCモード)。電費のカタログ値はないが、一充電走行距離458km÷総電力量62kWhで計算すると約7.38km/kWhとなる


■e+の走り&ベストリーフは?

(TEXT/渡辺陽一郎)

 リーフe+は、駆動用電池の容量を40‌kWhから62‌kWhに増やした。これにより1回の充電で走れる距離が1.4倍に延びている。動力性能も向上した。

 もともとモーターは、エンジンに比べて瞬発力が優れている。

 エンジンは回転の上昇に伴いパワーが高まるが、モーターは高い力を一気に出せる。そのために従来型の40‌kWhでも、加速力は3Lのガソリンエンジンに相当する。

e+はフロントリップスポイラーが装着されているのがノーマルのリーフとの外観上の違い。またe+は大容量バッテリーを搭載するぶん、全高が5mm高くなっている。なお、走りは4Lガソリン車級の加速感がある

 これがe+では、4L並みに感じた。時速40~60kmで巡航中にアクセルペダルを踏み増すと、駆動力が急上昇してホイールスピンが起こり、強烈な加速が始まった。

 ちなみに通常のエンジン車では、アクセルペダルを踏み込むとATが低いギヤにシフトダウンして、エンジン回転が高まってから本格的な加速を開始する。

 それがリーフe+では、アクセルペダルを踏み込んだ次の瞬間には、強い加速力が立ち上がるのだ。しかもエンジンと違って、ノイズはほとんど高まらない。

 インバーターの高音が少し響く程度だから、これがまた独特の迫力を生む。「静かな激しい加速」は、少々不気味だ。

内装のデザインは従来どおりで変更はなし。ナビモニターは7インチと最近では小さめ

 高回転域の伸びもいい。モーターの特性は、極端にいえばディーゼルエンジン的で高回転域になると速度上昇が伸び悩むが、リーフe+ではこの限界が高い。少なくとも法定速度の範囲内では、高速道路も含めて、速度の伸び悩みを感じない。

 走行安定性は、峠道などで車両の向きを変えやすい。カーブで内側のブレーキを作動させるインテリジェントトレースコントロールの効果もあり、スムーズに曲がる。

 ただし下り坂のカーブでブレーキを踏む操作を強いられると、後輪の接地性が不足気味だ。もう少し後輪を安定させたい。

大容量のバッテリーを搭載するが室内やラゲッジの広さは従来どおり。後席も充分に広い

 40‌kWh仕様に比べると、e+はボディ剛性の向上もあって安定性を改善したが、駆動用電池の変更で車両重量は160kg増えた。従って安定性で有利とはいえない。

 現行リーフはプラットフォームやボディの一部を先代型から流用しており、開発者は「リーフのボディと足回りにとって、e+の動力性能は限界に達している」という。

 乗り心地は快適だ。時速40km以下では少し硬いが、粗さはなく、全長が4.5m以内の5ドアハッチバックでは上質に仕上げている。

■ノーマルかe+か? ベストグレードはどれ?

(TEXT/渡辺陽一郎)

 リーフe+の特徴を考えると、比較的長い距離を走るユーザーに適している。1回の充電で走れる距離が1.4倍になり、動力性能も4L並みにアップして、乗り心地も少し向上するからだ。

 問題は価格で、装備が比較的近いX(366万1200円)とe+X(416万2320円)を比べても、e+が約50万円高い。e+Xには6kWの充電器にも標準対応できるため、このオプション価格を差し引いても、約39万円の差額は残る。

 一方、CEV補助金は、2018年度の交付額が40‌kWh、e+Xともに40万円だ。この金額が交付額の上限だから、差はつかない。

 そうなると最もお買い得なモデルは40‌kWHのXだろう。e+にふさわしいのは、高速道路での走行性能や航続可能距離を重視したり、数台のリーフを乗り継いできて、次に上級移行するユーザーになる。

 そしてe+の動力性能は、今後登場するスポーティなリーフニスモと相性がいい。静かで動力性能が高いから、電気自動車の上級セダンなどにも適する。将来が楽しみなパワーユニットだ。

コスパNo.1グレードはX(40kWh)グレード!…e+が加わったリーフだが、お買い得度を考えるとノーマル40kwh仕様のXグレードが装備内容も必要充分でベストモデル

【番外コラム】続々とデビュー!2020年までに登場する日欧EVたち

(TEXT/編集部)

 日本で今買えるEVは日産リーフをはじめ、VW eゴルフ、BMW i3、テスラ、昨年に上陸したジャガー初EVのI-PACEなど。世界的には電動化は今後さらに加速し、新型車が続々と登場する。2020年までには次のような新型EVがデビューする予定だ。

●ホンダe

 ホンダは今年3月のジュネーブショーで新型EV「ホンダe」のプロトタイプを公開。初代シビックをイメージさせるコンパクトEVで、航続距離は200km以上。今年後半の生産開始を予定している

●日産&三菱 軽ベースEV

 日産と三菱の軽自動車合弁会社NMKVが開発する新型のデイズとeKワゴンが3月下旬にデビューするが、これをベースにした電気自動車も登場する予定。リーフの技術ノウハウが投入され、デビューは2020年と予想。

●アウディ e-tron55クワトロ

 昨年9月に発表されたアウディ初の市販EVとなるe-tron55クワトロ。フロントとリアにそれぞれモーターを搭載した4WDのミドルサイズSUVで、キャビン下に95kWhのバッテリーを搭載。日本では今年後半の導入予定か?

●アウディ Q2L e-tron

 2025年までに15車種のEVを発表することを予定しているアウディは、SUVシリーズの最小モデルであるQ2に、アウディ第2弾の市販EVとなるQ2L e-tronを設定する。欧州では年内に発売される。

●メルセデスベンツ EQC

 ベンツの電動車ブランドが“EQ”で、このEQブランドの最初の市販車となるEVが昨年9月に発表されたSUVタイプのEQC。モーターを前後に搭載する4WDで、2つのモーターを合計した最高出力は402hpを発揮する。発売は欧州で今年半ばを予定している。

●BMW iX3

 BMWは昨年4月に開催された北京モーターショーでSUVタイプの「コンセプトiX3」を発表。BMW初の市販EVとなり、2020年に市販化が予定される。

●フォルクスワーゲン I.D. CROSS

「I.D.」とはVWが今後投入する予定の新世代EVで、2025年までに20車以上のEVを導入する計画。第一弾のコンパクトEVは2020年デビューの予定。

●ポルシェ タイカン

 2015年にポルシェ初の4ドアEVスポーツとしてコンセプトカーが発表。その市販モデル名が「タイカン」で、欧州発売は年内が予想される。

●テスラ モデル3

 テスラの普及モデルとして注目されているモデル3は4月にも日本上陸する予定だ。

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