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業界ニュース 2019.1.31

数日間で同じ店に2回もクルマが衝突 なぜ多発?「踏み間違い事故」 原因と防止策とは

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■増加傾向にある踏み間違いの原因と防止策

 連日、ニュースなどで取り上げられる『アクセルとブレーキの踏み間違い事故』。2019年1月には、数日の間で同じ店に2回もクルマが衝突する事故が起こるなど、社会的に注目されている事案です。

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 問題となっている『アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違い』による事故を年齢別に見てみると、高齢ドライバーといわれる65歳以上のうち、75歳以上のドライバーの割合が高くなっています。

 なぜ、事故は高齢ドライバーに多いのでしょうか。

 過去10年間における、運転免許を保有する高齢者は、約2倍に増加。今後も高齢ドライバーは、増え続けることが予想されるほか、75歳以上高齢者の死亡事故要因では、全体の約3割が「ハンドル操作不適・ブレーキとアクセルの踏み間違い」です。

 なかでも、ペダル踏み間違い事故の要因としては、『慌て、パニック』がもっとも多く『高齢』『乗り慣れないクルマ』と続いています。

『慌て、パニック』とは、ドライバーがなんらかの危険を察知して回避する際に、慌ててパニックに陥る状況です。続く『高齢』は、年齢的な衰え(視覚機能、注意力の低下や情報処理の遅れや誤り)が影響しています。

 このような要因に対する対策として、経済産業省や国土交通省などが普及を推進する『セーフティ・サポートカー(略称:サポカー)』という制度があります。これは、ブレーキサポート機能や予防安全技術を備えてクルマの普及を進めるものです。

 現在、国内自動車メーカーのほとんどが「セーフティ・サポートカーS(以下:サポカーS)」対象車をラインナップ。「サポカーS」とは、高齢ドライバーの交通事故防止対策の一環として『自動ブレーキ』や『ペダル踏み間違い時加速抑制装置』などを搭載したクルマの総称です。

 コンパクトカーからハイエンドモデルまで「サポカーS」対象車をラインナップし、『ドライビングポジション』の講習会なども実施している自動車メーカー、マツダにペダル踏み間違いの対策などを伺いました。

――「ペダル踏み間違い」問題に対してどのような対策をされているのでしょうか。

 現在、マツダの先進安全技術『SCBS(スマート・シティ・ブレーキ・サポート)』を装着したAT車には、『AT誤発進抑制制御[前進時]』という機能が備わっています。

 これは、前方に障害物がある(と検知した)場合にアクセルを踏み込んでも、エンジン出力の抑制や運転手に対して警報するなどで、衝突軽減を図っています。

 たとえば、ペダルの踏み間違えでブレーキと勘違いしてアクセルを踏んだ場合でも、この制御が働けば衝突被害を防止軽減できる場合があります。

――先進安全技術以外での対策方法はありますか。

 マツダは『人間中心』を根本としたクルマ開発をしており、設計の核となるコクピットも人が理想的な姿勢で座り、運転できる状態を目指して開発しています。また、足元に並ぶ各ペダルも、シートに座ったドライバーの足が自然に伸びた先にある場所に配置しています。

 踏み間違いの原因の一つとして、踏み込み時に足の位置がズレて、自分の感覚と実際の位置が異なることが、交通事故分析センターのレポートにも記載されています。

 その要因である高齢化による股関節の稼働角低下や、駐停車プロセスにおける姿勢の変化などで、つま先が自分の位置感覚・想定とは違う方向・場所に伸びているということも考えられます。

■発生は駐車場がダントツ、後付け可能な装置も登場

 ペダル踏み間違いの発生場所は、年齢に関係なく駐車場での発生が大半を占めます。駐車位置を探すために場内を徐行し、枠に停めるまでの間に「発進・直進・後退」と複合的な操作の連続が大きな要因です。

 ペダルの踏み替い回数増加や細かな速度調整など、運転操作の要素と前述の『慌て、パニック』や『高齢』が重なり合うこととで、駐車場での事故が多くなります。  また、高齢ドライバーでは建物や塀などに衝突する事例が多いです。これは、場内の限られたスペースで運転操作を行なう必要があるため、車両の切り返し操作や加減速調整が『高齢』により、反応しづらくなっていることを示しています。

 高齢ドライバーの事故率が高い要因には、着座姿勢(ドライビングポジション)も関係しているといいます。通常の運転時も同様ですが、正しい運転姿勢が重要です。

 とくに、駐車時は「発進時」や「直進時」とは違い、「後退時」における運転姿勢の変化が必要になる場合があります。高齢ドライバーは、身体の柔軟性や瞬発力が低下し、この部分でも瞬時のペダル踏み間違いに影響を及ぼします。

 また、世の中には「サポカー」対象となっているクルマばかりではありません。すでに街中を走っているクルマに対しての対策はどうなっているのでしょうか。

 トヨタは、販売店装着の純正部品として、いま乗っているクルマに取りつけることが可能な『踏み間違い加速抑制システム』を、2018年12月に発売しました。

 同社の「プリウス」と「アクア」から販売を開始し、今後は対象車種を拡大するとしています。トヨタは、後付け部品を発売した背景に「事故を未然に防ぐ装備への要望が多く届いていた」と話します。

 そのため、今のクルマに長く乗っているユーザー向けに後付けが可能な『踏み間違い加速抑制システム』を提供することで、より多くのユーザーに、安全・安心を届けられるとしています。

 高齢ドライバーの増加により、今後も『アクセルとブレーキペダルの踏み間違い事故』は増え続けると予想され、国や自動車メーカー、さらには運転するユーザー自身があらためてこの問題に取り組む姿勢が重要なのかもしれません。 【了】

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(くるまのニュース くるまのニュース編集部)

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