12代目となる新型カローラにはカローラ スポーツというネーミングが与えられ、若者を呼び戻すというミッションが課せられた。従来型カローラのユーザーの平均年齢を見ると、ステーションワゴン版(フィールダー)が60歳代、セダン版(アクシオ)にいたっては、なんと70歳代なのだという。だれが見ても、これではジリ貧。
そこでトヨタは、空気をスパッと切り裂くようなデザインやファン・トゥ・ドライブなどで、顧客の若返りを図った。
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フォルムやドライブフィールがいままでのカローラと異なることは、すでに報告済み。そこでここでは、新型カローラに搭載される目玉技術であり、幅広い年齢層を取り込むための切り札である「コネクト」を紹介したい。
「人とクルマ」「クルマと社会」をつなげる「コネクト」は、次代の重要な自動車技術である。「走る」「曲がる」「止まる」に続いて「つながる」がクルマの基本性能のひとつになるという声もあるほどだ。
ではカローラ スポーツを購入したと仮定して、「コネクト」の機能を使ってみよう。
最初にやるべきことは、「LINE」の友だちに愛車を追加することだ。すると、スマートフォンの「LINE」アプリ上で、愛車から「はじめまして!」という挨拶が届く。もちろんあなたの愛車は挨拶をしないので、実際はAIが対応している。以下、「LINE」でのやりとりはこんな感じ。
あなた 「目的地登録」
カローラ「行きたい場所の名前や住所を入力してください」
あなた 「GQレジャーランド」
カローラ「GQ レジャーランド 日本〒×××-×××× 東京都渋谷区●●1-1お探しの場所はこちらでしょうか?」
あなた 「はい」
カローラ「目的地をGメモリ(ナビ)にセットしますか?」
あなた 「よろしく」
カローラ「Gメモリ(ナビ)にセットしました。」
あなた 「11時に着くには何時に出たらいい?」
カローラ「道路状況にもよりますが、目的地まで1時間30分ほどかかるようです」
といった具合で、あなたがカローラ・スポーツに乗り込むと、すでにカーナビには目的地が登録されている。「コネクト」によって、カローラ・スポーツは友だち、しかも頼りがいのある友だちになるのだ。
「コネクト」の機能は「LINE」だけにとどまらない。
ステアリングホイールに備わる音声認識スイッチを押して「オペレーター」と呼びかけると、走行中でもオペレーターサービスがスタートする。「LINE」で対応するのがAIだったのに対して、こちらは24時間体制でスタンバっている生身の人間だ。
行きたい場所を伝えると、オペレーターが検索してナビに送信してくれる。しかもただ最短ルートを伝えるだけでなく、交通情報をチェックして渋滞を回避するその時点での最適ルートを案内してくれるのだ。
ハンズフリー通話を使えば、走りながらレストランを予約することもできる。レストランの名前を伝えるとオペレーターが電話番号をナビに送信してくれるから、ワンタッチでレストランに電話をすることができる。
事故や急病などの緊急時に備えて、専門のオペレーターも準備している。警察や消防署と連絡をとり、緊急車両を手配してくれるのだ。ちなみに、エアバッグが開いた時には、自動でオペレーターに接続される。
また大規模な災害が発生して道路が通行止めになっているような場合にも、「コネクト」は活躍する。通行止めが解除されて車両が通行すると、そのデータが集められ、「通れた道マップ」に表示されるのだ。
「通れた道マップ」が有効であることは、2016年の熊本地震で証明されている。
ほかにも、スマートフォンで愛車の状態(施錠したかどうかの確認やガソリン残量など)をチェックしたり、整備のタイミングの連絡が来たり、「コネクト」によってこれまでよりクルマとの距離が近くなることは間違いない。
「コネクト」によって、クルマは無愛想な金属の塊ではなく、話しかけたり相談したり、ピンチを救ってくれたりする友だちになる。マッハ号やナイトライダーが現実になるのだ。
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