現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「日産 ノート」も「トヨタ プリウス」も販売台数は前年比割れ 電動化だけでは売れない時代になりつつある

ここから本文です

「日産 ノート」も「トヨタ プリウス」も販売台数は前年比割れ 電動化だけでは売れない時代になりつつある

掲載 更新
「日産 ノート」も「トヨタ プリウス」も販売台数は前年比割れ 電動化だけでは売れない時代になりつつある

日本市場のハイブリッド車に変化が見えてきた

世界的にクルマの電動化が進んでいると言われている。当初は「電動化=100%電気自動車」といった誤解もあったが、欧州発トレンドの電動化はハイブリッド(HEV:Hybrid Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、そして電気自動車(EV:Electric Vehicle)のすべてを含んだものであり、まずはHEVの拡大から始まり、PHEVを普及させるというのが現状。

100万円台で買える、これから激アツな準旧車「4代目ソアラ編」

すぐさま、ほとんどの新車がEVになるというわけではない。その意味では、HEV大国といえる日本の自動車市場は、トレンドを先取りしているともいえる。その日本市場においてHEVのバリューに変化が見え始めてきた。


48年ぶりに販売台数で首位に立った日産

2018年上半期(1~6月)の登録車販売ランキングにおいて、日産車として48年ぶりに「ノート」がトップに立ったというニュース(1970年上半期「サニー」以来)は、まだまだ記憶に新しい。けっして新しいモデルではないノートが売れているのは、2016年のビッグマイナーチェンジによりシリーズハイブリッドの「e-POWER」を搭載したことがきっかけだ。

日産「e-POWER」はHEVが燃費優先のシステムではなく、電動化がシームレスでトルクフルな走りにつながることをアピール、一気に人気モデルとなった。パッケージなどは変わらないマイナーチェンジながら電動パワートレインの新搭載によって売れるようになったという事実は、日本がHEV大国であるのは市場ニーズに応えたからだ、というロジックを裏付けるものでもあった。

もちろん、日本市場が「ハイブリッドでなければ売れない」といわれるようになったきっかけは、トヨタの「プリウス」にある。長らく、販売トップとしてHEV市場を牽引してきたプリウスは、まさにHEVーの代名詞といえる。実際、2018年上半期の登録車販売ランキングを見ても、ノート、アクア、プリウスというHEVモデルがトップ3になっている。


ハイブリッドでは当たり前、さらなる価値が求められている時代に

しかし、HEVであることが商品力という時代は終わりに近づいているのかもしれない。上半期の販売データを前年比でみると、ノートが87.1%、プリウスは70.2%と大きく落ち込んでいる。アクアについては103.1%と伸びているので、HEVが嫌われ始めたとまではいえないが、電動化による評価ポイントが下がってきていると感じる。2018年7月単月での販売ランキングでは、なんとプリウスはヴィッツやカローラに抜かれて5位にまで落ちているのだ。ノートにしても前年比90.5%で、じつは2018年になってから前年比を割り続けている。

こうした販売データは、HEVであることは当然となり、さらに価値を加えることが求められる時代になったことを如実に示している。電動化において何歩も先を行っている日本市場において起きたこの変化は、世界的トレンドの行く末を示しているのだろうか。

文:山本晋也
自動車コミュニケータ・コラムニスト

こんな記事も読まれています

生産終了の[CX-8]ってやっぱ偉大!! 我らが[レクサスRX]だってマネしたんだぜ!! SUVの常識破ったってマジ!?
生産終了の[CX-8]ってやっぱ偉大!! 我らが[レクサスRX]だってマネしたんだぜ!! SUVの常識破ったってマジ!?
ベストカーWeb
井戸田潤ウキウキ!最新シビック タイプR試乗も……予想不可能のトラブルに困惑!?
井戸田潤ウキウキ!最新シビック タイプR試乗も……予想不可能のトラブルに困惑!?
グーネット
マツダの儚きクーペ「エチュード」を知ってるか? たった3年で消えていった理由はなんだったのか?
マツダの儚きクーペ「エチュード」を知ってるか? たった3年で消えていった理由はなんだったのか?
ベストカーWeb
高さ約50m!上信越道にそびえる巨大岩撤去の“現場”を公開! NEXCO東日本
高さ約50m!上信越道にそびえる巨大岩撤去の“現場”を公開! NEXCO東日本
グーネット
アウディ「A1スポーツバック」シックで都会的なルックスの限定モデル登場!
アウディ「A1スポーツバック」シックで都会的なルックスの限定モデル登場!
グーネット
電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
グーネット
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
グーネット
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
ベストカーWeb
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
Auto Messe Web
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
グーネット
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
AUTOSPORT web
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
AUTOSPORT web
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
AUTOSPORT web
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
AUTOCAR JAPAN
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
AUTOSPORT web
4児の父「杉浦太陽」、新車で買った「高級ミニバン」初公開! 「すごく乗りやすくて…」全貌を明かし「カッコイイ!」「好感持てる」の声集まる
4児の父「杉浦太陽」、新車で買った「高級ミニバン」初公開! 「すごく乗りやすくて…」全貌を明かし「カッコイイ!」「好感持てる」の声集まる
くるまのニュース
レッドブルF1代表、フェルスタッペンの契約にニューウェイに関する条項はないと明言
レッドブルF1代表、フェルスタッペンの契約にニューウェイに関する条項はないと明言
AUTOSPORT web
世界戦デビューの地でエルラシェールが復活。リンク&コーが週末完全制覇を達成/TCRワールドツアー第2戦
世界戦デビューの地でエルラシェールが復活。リンク&コーが週末完全制覇を達成/TCRワールドツアー第2戦
AUTOSPORT web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

3.5309.0万円

中古車を検索
ノートの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

144.8268.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

3.5309.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村