ドリキンもVIOSカップカーを堪能
トヨタが東南アジア地域で展開している小型4ドア・セダン、VIOS(ヴィオス)。タイや中国での生産に続き、フィリピンでの国内生産も始まっている、フィリピン国内ではタクシーにも大量に採用されていて、身近な車両でもある。フィリピン・トヨタで販売される4ドアセダン、カムリ、カローラ・アルティスに続く、末弟的存在のクルマだ。
その車両サイズは、全長4410×全幅1700×全高1475(mm)。ホイールベースは2550mmとカローラアクシオに近いサイズ。搭載エンジンは2種類。最高出力106馬力/6000rpm、最大トルク140N・m/4200rpmを発生する1.5リッター直4デュアルVVT-iエンジン。そして1.3リッター直4デュアルVVT-iエンジン(98馬力/123N・m)となる。これに5速MTもしくは7速CVT(1.5Lモデルのみ)を組合せる。
今回ここで紹介するヴィオス・カップは、この1.5リッターエンジンを搭載したモデルでのワンメイクレース。シーズン全4戦で争われる。4シーズン目を迎える今シーズンのエントリーは50台近くとなっている。 車両は同一だが、クラスは4つにわかれており、3レースで行われる。詳しくは、プロモーショナルクラス(芸能人など著名人が参戦・写真上)とセレブリティクラスの混走(今回は23台)、スポーティングクラス(今回は16台)と、スーパースポーティング(今回は12台)である。 過去にはマニラの市街地でのレース開催もあったが、今シーズンはすべて、マニラから100kmほどのところにあるクラーク・インターナショナル・スピードウェイ(全長4.189km)で開催となる。レースは1イベント2レース。敬虔なクリスチャンが多いフィリピンという土地柄からか、金曜に予選、そして土曜に2レースというスケジュールが多い。このレースは、同コースを12周で争われる。
レース自体は、駆け引きなしの非常にアグレッシブな展開。さすがに予選セッションから全損クラッシュという事例は最近では見られなくなったようだが、1日でレースを2回行うのに、レース1から後先考えないような激しいレース展開。 接触も非常に多いのだが、さらにオレンジボール・フラッグもよっぽどのことがなければ出されることがないようで、ドアミラーやバンパーを引きずっても果敢に攻めるシーンが何度も見られる。 このヴィオス・カップには、ドリキンこと土屋圭市さんが毎年ゲストとして招待されている。今回も、9月16日に開催となった第3戦にゲストとして呼ばれ、走行の合間にドリフトデモンストレーションの同乗走行を行った。ドリフト用に持ちこまれたのはトヨタ86なのだが、諸事情により、このカップカーのヴィオスに搭乗。 「アジアの人たちはしっかりレースを楽しんでいるよね。もう、ここ5年ほど(フィリピンへ)通っているけれど、毎年イベントはより盛況になっていて、フィリピン国内では、一番熱いモータースポーツとなっているよ」と土屋さん。 このクレバーではないかもしれないけれど、観ていて非常に楽しいヴィオス・カップ。今シーズンの最終戦は11月にこの同じクラーク・インターナショナル・スピードウェイで開催となる。
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