■四角いボディの「ユニフォームトラック」 実用性も最重視
2023年10月に開催された「東京モーターショー」改め「ジャパンモビリティショー」。その記念すべき第1回目となるこのイベントには、各社さまざまなコンセプトカーなどを出展しました。
その中でも注目を集めていたのが、ダイハツが出展した「ユニフォーム」と名付けられたトラック&ワンボックスバンです。
【画像】超カッコイイ! これがダイハツの「斬新軽トラ」です! 画像で見る(64枚)
現在ダイハツの軽商用車といえば「ハイゼット」が軽自動車のトラック・バンとしてラインナップされています。
実際のところ、このユニフォームは未来のハイゼットを示唆するモデルだったのでしょうか。振り返ってみます。
ユニフォームトラックのボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1885mm、ホイールベースは1885mm。
実はこのサイズは全長・全幅・全高が、現行型のハイゼットトラックのハイルーフモデルと同一。つまり、軽自動車規格内に収まっていることが分かります。
ただしホイールベースはハイゼットトラックが1900mmであるのに対し、ユニフォームはトラック15mmほど短くなっているため、異なるプラットフォームを採用していることが伺えます。
というのも、このユニフォームトラックはBEV(電気自動車)であるとされ、床下に駆動用バッテリーを搭載することで、フラットで凹凸の少ないキャビンや荷室を実現しているとのことでした。
また外部給電機能を持つことでさまざまな拡張性を持たせており、当時展示されたモデルでは、現在すでにリリースされているオールインワン移動販売パッケージ「Nibako」の未来版をリアに架装し、外部給電機能を利用して水耕栽培をしていました。
エクステリアは軽トラックらしく、プレーンなホワイトと無塗装樹脂のシンプルなツートンカラーとなっていますが、一部にリサイクル樹脂を使用したサスティナブルなものとなっており、ヘッドライト下にも窓を設けることで、左前下方の視認性向上にも寄与。
ドアハンドルは作業手袋などをしていても開けやすい、大型のグリップタイプとなっていて、ボディパネルなどは着脱可能をすることで、カスタマイズのしやすさや修理のときのコストダウンにも配慮されています。
またインテリアは非常にシンプルで、メーターとなるのはステアリング前に備え付けられたスマートフォンサイズのディスプレイのみ。
センターには内部構造の見える空調用ブロアファンを内包した、コンソール兼用のエアコン操作パネルが備わり、棚状になっているインパネには、ユーザーがタブレットなどを固定し、ナビ代わりに使用することが想定されたデザインとなっていました。
このように遊び心がありつつも、働くクルマとして実用性も兼ね備えたモデルに仕上がっていたユニフォームトラック。
もともと軽トラックは、一気に長距離を走るような使い方をしないユーザーが多い車種であるため、BEVとの親和性が高そうな点もポイント。ある意味、新時代の軽トラックの姿を示していたのかもしれません。
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