■高級感あふれる新鮮なデザインがカッコイイ!
スズキは2024年7月25日、新型コンパクトSUV「フロンクス」を発表しました。
日本専用の4WDモデルを設定するなど見どころの多いニューモデルですが、なかでも個性が光る精悍なスタイリングについて紹介します。
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新型フロンクスは、「扱いやすいクーペスタイルSUV」をコンセプトに、街中を走っていても埋没することのない個性的なデザインが特徴です。
先進安全装備を搭載しているほか、日本での需要が高い4WDモデルを新たに設定し、日本独自の進化を遂げています。
その詳細について、デザイン面を中心に紹介していきましょう。
フロンクスはインドで生産し、世界に輸出するグローバルカー(世界戦略カー)として、既にインドをはじめ中南米、中東、アフリカを中心に販売しているクルマです。
実質的な先代モデルとなるのが5ドアハッチバックモデル「バレーノ」で、2016年から2020年まで日本国内でも販売していました。
新たに“フロンクス”という名前に生まれ変わり、約2年ぶりに日本市場にカムバックしたワケです。
新型フロンクスの特徴は、大胆で個性的なエクステリアデザインにあります。
SUVの使い勝手のよさとクーペの美しいボディラインが融合したスタイリングで、筆者(黒木美珠)の第一印象は、新鮮で高級感のあるデザインだと映りました。
今までのスズキにはなかった洗練された雰囲気はどこか欧州車のようでもあり、個性的で人とは違ったスタイルを楽しみたいという人にもぴったりです。
若者にも好まれそうなおしゃれなデザインとサイズ感ですが、例えばお子さんが巣立ち大きいファミリーカーが不要になったユーザーが、ダウンサイザーとしてフロンクスを選んでも満足度の高いクルマになることでしょう。
車両サイズについては、まだプロトタイプということで正確な数値は公表されていませんが、日本の道路事情にマッチした使いやすいコンパクトSUVクラスのサイズ感でした。
ちなみに先行発売されるインド仕様は全長3995mm×全幅1765mm×全高1550mmと発表されていて、数値の上では非常にコンパクトなことがわかりますが、実際のクルマを目にした印象はもっと大きなサイズに思えました。
装着されているタイヤは、195/60R16インチタイヤを採用しています。
タイヤの切れ角を確保するために、タイヤ周りのレイアウトの検討と車体周辺部品との調整を実施しています。
これらの工夫により、最小回転半径は4.8mで、同社のグローバルコンパクトカー「スイフト」と同等の最小回転半径を誇ります。
狭い駐車場での駐車や、車線の少ない道でのUターン、縦列駐車など、日常の使い勝手や取り回しの良さも感じられることでしょう。
平日は通勤用として細い道や狭い駐車場でも使いやすく、休日は後部座席に友人や家族を乗せて長距離ドライブといった、オンとオフ、両方面で充実したドライブを提供してくれる1台になっています。
■実際のサイズ以上に「存在感」のある外観デザインの理由とは
新型フロンクスで気になる外観デザインについてさらに詳しくみていきましょう。
フロントフェイスは先進的で、なかでもライト類が特徴です。
非常に存在感あるヘッドライトで、近くで見るときめ細やかなディティール処理がなされていることに気がつきます。
新型フロンクスを高級と感じたのは、こうした繊細な造り込みからなのかもしれません。
いっぽうフロントフェンダーは、たくましさとタフな雰囲気を感じるSUVらしいデザイン。ボディサイドも陰影とコントラストを意識した立体感あふれる表情に仕上げています。
またホイールも堅牢さを表現したという精悍なデザインとなっています。
さらにリアまわりはダイナミックなダブルフェンダーとなっており、たくましさを感じる筋肉質な印象です。
すっきりしたクーペ風のルーフラインとの組み合わせにより、新型フロンクスのスタイリングは全体としてはワイドで低重心なイメージに映ります。
実際のサイズ以上にどっしりと車体が大きく感じた理由も、そうしたデザイン処理の数々に秘密がありそうです。
ボディカラーは、ブラックルーフの2トーンが5色、モノトーンカラーが2色の全7色展開です。
筆者が実際にプロトタイプ試乗会で各カラーを見たところ、同じ新型フロンクスでも、カラー選択によってかなり印象が変わってくるユニークなクルマだと感じました。
例えば「アースンブラウンパールメタリック/ブラック2トーン」というボディカラーは、大人の落ち着きと上品さを感じることができる都会的なSUVという印象。
それに対し「ルーセントオレンジパールメタリック/ブラック2トーン」を選ぶと、非常にアクティブでスポーティな雰囲気のクルマに見えます。
色によってこれだけ違った印象を受けるクルマは非常に魅力的です。
特に筆者はフロンクスのメイン色である「スプレンディッドシルバーパールメタリック/ブラック2トーン」が印象に残りました。
この色は、ホワイト寄りのシルバーカラーですが、少し青みがかっていて都会的な印象を受けました。
またパールも入っているので艶やかな印象もあり、抑揚のしっかりとついたボディラインにもよく似合っていました。
※ ※ ※
見た目だけでなく、新型フロンクスは走りも実際に“低重心”な印象でした。
搭載されているエンジンは、1.5リッター自然吸気エンジンと6速ATの組み合わせと発表されています。
筆者がテストコースでプロトタイプモデルに試乗してみたところ、車両サイズに対して過不足のない力に感じ、運転する楽しさを味わえるものでした。
コンパクトカークラスとしては非常に静粛性が高いのも印象的で、すっきりした走りや乗り心地の良さも含め、高級なクルマだと感じました。
新型フロンクスを公道で試すのが今から楽しみです。
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