■重さや大きさを感じさせない動き 俊敏な身のこなしに驚き
日産「スカイラインNISMO」や「ノートオーラNISMO」に続く“NISMOロードカー”として、新型「アリアNISMO」が2024年3月8日に発表され、早速試乗してきました。
「アリア」は日産のフラッグシップとなるEVのSUVで、NISMOロードカーシリーズは日産のモータースポーツのブランドである「NISMO(ニスモ)」の名前を冠したスポーティかつ上級なカスタマイズモデルです。
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新型アリアNISMOは、基準車(ベースとなったアリア「B9」グレード)に対して、約1割に相当する41馬力のパワーアップを果たしました。
最高出力435馬力(「B6」モデルは27馬力アップの367馬力)となったシステム制御をはじめ、カスタマイズのメニューは多岐にわたります。
リフト軽減(揚力:クルマを持ち上げようと働く力が基準車の4割減)を実現したエクステリア、スポーティかつ上質になったインテリア、そしてサスペンションや前後モーターの制御まで手が入っています。
日産はアリアや中型SUV「エクストレイル」などに搭載する、シャシー統合制御まで組み込まれたモーター駆動4WDシステムを「e-4ORCE(イーフォース)」と呼んでいますが、その制御にも「NISMOチューンド」として手が入れられたのは、NISMOロードカーとして初となる大きなトピックスです。
開発者は「ハンドリング性能を高めるため、前後トルク配分を後輪寄りにしている」といいます。
そんな新型アリアNISMOの走りは驚くほどにパワフルで、アクセルを踏み込んだ時のグッと後ろから押される加速感は、まるで“ワープ装置”かと思うほど。
停止からの発進はもちろんですが、高速道路などでもよくある80km/h程度からの中間加速では、力強さとともにアクセル操作に反応し「グイグイ」と前に出ていく勢いや伸びやかさがエモーショナルです。アクセルを踏み込むのが楽しいクルマであることは言うまでもありません。
しかし、それ以上に印象的だったのが重さを感じない挙動の軽快感です。
重量物の大型バッテリーを搭載するEVということもあり車両重量が約2.2トンと重いうえ、背の高いSUVなので、一般論でいえば新型アリアNISMOは運動性能にとって不利なパッケージングといっていいでしょう。
こんなにも悪条件が重なるのに、それらをはねのけ身のこなしはとてもスムーズです。
ハンドルを切り始めてクルマがコーナリングに入る姿勢が素直で純粋なのに加えて、特に感動したのはS字コーナーの切り返し。
右から左(もしくは左から右)に姿勢を変化させる際、重いSUVは「よいしょ!」といった感じでワンテンポ遅れて向きを変えるのが一般的です。
一方新型アリアNISMOでは、まるで軽くて重心の低いスポーツカーのようにスムーズに向きを変えるのだから驚きます。
たしかにEVはSUVであっても重いバッテリーを車体下に置く関係で、重心が低いというメリットがあり、アリアもそれを好影響として受けています。
しかし新型アリアNISMOの素直な挙動はそれだけでは説明できないでしょう。
NISMOのサスペンションのセッティングが大きく効いていることは明確で、調律の巧みさを垣間見ることができました。
またアクセルオン時にライントレース性が高い(外側に膨らんだりすることなく旋回できる)のも褒めたい部分。これはサスペンションのチューニングに加えて、前後モーターの駆動配分が効いていると考えられます。
大きなSUVなのに、意のままに気持ちよく走れる。筆者(工藤貴宏)はそれが新型アリアNISMOの何よりの強みと感じました。
■新型アリアNISMOはふたつの「顔」を持っている?
もうひとつ感じたのは、コンフォート性の高さ。乗り心地もバランスよくまとめてあり、快適なのです。
新型アリアNISMOのステージは、サーキットではなくあくまで高速道路や峠道といった公道であり、快適さは重要なポイントと言えるでしょう。
同じNISMOロードカーでも「GT-R NISMO」や「Z NISMO」がサーキットに特化し、快適性を犠牲にしたハードなサスペンション設定となっているのに対し、アリアNISMOは乗員にやさしいのです。
これはスカイラインNISMOなども同じで、NISMOチューニングの方向性が「日常で快適に移動でき、どんな路面状況でも安心して運転できる」ことを狙っているから。
多くの顧客はアリアNISMOでサーキットをガンガン走るのではなく、日常のパートナーとして迎え入れることでしょう。だからこそ、快適性は重要なポイントではないでしょうか。
とはいえ、筑波サーキットでは1分8秒台程度と、タイムで言えばかつての「スカイラインGT-R」(BNR32型)と同じくらいの速さで周回できる実力なので、走り好きでも「性能が物足りない」なんていうことは決してないはずです。
ところで、そんな新型アリアNISMOに乗って感じたキーワードは「二面性」でした。
たとえばEVならではの「エコ」という性能と、サーキットでも楽しく走れる「スポーティさ」の2つの顔を持っています。
走りを楽しみたいときのアグレッシブな走行モード制御である「NISMOモード」と、電力消費を抑えて走る「ECOモード」では、同じパワートレインながらパフォーマンスはまったく別の顔を見せてくれます。
さらには、スタイリングはいかにもモータースポーツブランドを感じさせるレーシーな雰囲気である一方、インテリアはスポーティながらスエード調のシート表皮などで上質な雰囲気が漂うのです。
「エコカー」なのに走りは熱くて運転する楽しさに満ち溢れている。そういった二面性も、新型アリアNISMOの大きな魅力だと感じました。
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みんなのコメント
全長5mまで
2トンまで
この2トンまでってのをオーバーしてるクルマが結構多いですね
ランクル
アルベル
輸入車のSUV
そしてEV
みなさん2トンまでという注意書きは多分見てないし、知らないでしょうけど